2011年2月6日 (日) 掲載

◎滑り台楽しい! 大沼函館雪と氷の祭典開幕

 【七飯】第45回大沼函館雪と氷の祭典(実行委員会主催)が5日、大沼国定公園広場で開幕した。晴天にも恵まれ、大沼の天然氷を使用したジャンボ滑り台やさまざまなキャラクターの雪像を楽しもうと、大勢の親子連れが会場を訪れた。

 会場には、地元の子どもたちがつくった雪像や、アイスカービング大会の氷像が多数並び、中にはミニ滑り台付きの雪像や、トンネル状になっている作品もあり、子どもたちを喜ばせた。長さ20メートルのジャンボ滑り台やタイヤのチューブで坂を滑るコースには、親子らの長蛇の列ができた。滑りながら母親に手を振ったり、頭から滑ったり歓声を上げて楽しんでいた。

 環駒ケ岳広域観光協議会主催の「冬の味覚市」のコーナーでは、焼きホタテやリンゴなど、特産品がずらりと並んだ。団子しるこ(七飯町)、カボチャポタージュ(森町)、スケトウダラの三平汁(鹿部町)を1杯200円で販売し、来場客の体を温めていた。

 函館市古川町の会社員、太田浩之さん(44)は家族4人で会場を訪れ、長男の慎之輔ちゃん(4)と一緒にジャンボ滑り台を楽しんだ。慎之輔ちゃんは「滑り台はスピードが出て楽しかった。リンゴもおいしかったよ」と笑顔で話していた。

 最終日の6日は、雪像コンクール表彰式や、大沼婦人会館でのフリーマーケット(午前10時から)などが行われる。また、ジャンボ滑り台は2月下旬まで楽しむことができる。(今井正一)



◎チョコっと違うバレンタインに

 14日はバレンタインデー。函館市内の各店ではプレゼント用のチョコレートや関連商品が並び始め、商戦が本格化してきた。今年は14日が3連休明けの月曜日とあって、各店とも義理チョコ需要にも期待し、一風変わった商品も登場している。

 道南の和洋菓子メーカー8社でつくる「函館スイーツの会」のアンテナショップ(松風町8)では5日から、店頭にチョコレートやロールケーキなど4種類の限定品の専用コーナーを設けて販売を始めた。

 いずれも主に道内産の小麦や卵、生クリームを使用。生チョコで包んだ「生チョコロングケーキ」(1575円)や先着10本限定の「オリジナルチョコロール」(1500円)は2日前までに予約が必要となる。

 また、4種のチョコを詰め合わせた「プティット・ショコラ」(483円)や江差産のイチゴをあんに練り込んだ「バレンタイン最中」(110円)も。「男性へのプレゼントや自分へのご褒美にもぜひ」と内藤茂樹店長。火曜定休。問い合わせは同店TEL0138・21・1811。

 一方、地ビール製造販売のはこだてビール(大手町5)では、特別限定醸造の「バレンタインビール」を販売中。通常より深いりの麦芽「チョコレートモルト」を5%弱配合し、カカオのほろ苦い風味を再現した。

 同店で1998年から店内の醸造施設でこの時期限定のビールを販売。今年は年明けから仕込みを始めた。「ビターチョコのような香ばしさやコクが特長。甘くはありません」と担当者。毎年変わるパッケージにはハートに見立てたバラの花びらを添えた。

 1缶250ミリリットル入りで500円。限定3300本で、併設のレストランでも提供するほか、通信販売もできる。「今年は14日が平日なので、法人向けや上司などにもどうぞ」と同店。問い合わせは同店TEL0138・23・8000。(森健太郎)



◎【命を見つめて・第1部がん編E】患者支援 取り組み広がる

 がんが身近な病気としてとらえられている今、治療やケアとは別に患者の健康面や精神面をサポートする取り組みが進められている。

 がん医療は、医師や看護師ら専門職が連携するチーム医療が主流となっている。その中で、国立病院機構函館病院(川原町18、石坂昌則院長)は、昨年8月、乳がんサポートチームを立ち上げた。専門医の小室一輝外科医長をリーダーに看護師や薬剤師、管理栄養士、事務職員ら7人が連携し、患者の治療や支援に当たっている。術後の後遺症のリンパ浮腫を専門にケアする外来を開設し、資格を持つ看護師2人が専属で対応。10月には通院、入院患者が交流するグループ「おしゃべり会」を立ち上げ、定期的に勉強を兼ねた茶話会を行う。小室医長は「各メンバーの専門的な知識、ノウハウを共有・理解し、皆が共通認識に立って対応している。治療だけでは見えない情報も得ることができる」とメリットを話す。

 患者会自らが会員以外の患者や家族を支援する取り組みも出始めている。

 函館がん患者会「元気会は」は昨年からは「ピアカウンセリング」と称した活動を行う。闘病体験を持つ会員が個別に患者や家族の相談を受けるもので、市立函館病院(港町1)のがん相談支援センターと連携し、毎月第3水曜(午前9時—正午)、対応している。米田結副代表は「体験した者でしか分からないことを伝えることができる。明るく前向きに生きてほしいと願いを込めて対応しています」と語る。同年10月には、会として初めて検診受診を呼び掛けるイベントも開催した。

 患者以外の市民の中からも啓発する動きが出てきた。昨年12月、市民有志が乳がんの予防や検診を啓発する団体「Team PINK!(チームピンク)」を発足。乳がんの予防運動の象徴、ピンクリボン活動の趣旨に賛同し、がん検診や自己ケアの普及、家族のサポートなどを活動の柱とする。啓発イベントも企画していく考えだ。

 実行委員長の川村佳子さんは20年前、母親を乳がんで亡くした経験を持ち、「自分と同じ体験をしてほしくないと思い、活動を始めた」と話す。

 国内では毎年30万人以上ががんで死亡し、30年以上にわたり死因のトップとなっているがん。治療技術が進歩し、早期治療を行えば命を脅かす病気ではないと認識されてきた。患者の中にも病気と向き合いながら生活を送る人もおり、必ずしも疾病が悲観的な境遇とは限らない。米田副代表は「がんになって生きる喜びを感じることができた」。患者のQOL(生活の質)の視点に立った医療や支援の在り方が問われているとともに、市民もがんに対するとらえ方を考える時代を迎えている。(医療問題取材班)(第1部おわり)


◎児童、雪上でお泊り体験  

 函館市青少年研修センターふるる函館(同市谷地頭町)のチャレンジ宿泊体験「冬だぁ!テントで冬眠 お泊まり会」が5日から、同センターで始まった。風船を利用してかまくらを作ったり、雪上に張ったテントの中で冬眠体験をして冬を満喫している。

 1泊2日の日程で、小学校1〜6年生40人が参加した。かまくらとテントは同センターの敷地内に設営。参加者は防寒着に帽子、手袋を身に付けて作業に臨んだ。

 かまくら作りでは積もった雪を掘り、膨らませたたくさんの風船を入れた上に雪をかけて形を作った。指導した赤石哲明館長が「みんなで協力して雪を掘って」と励ましながら作業。風船を割って取りだすと内部が空洞になったかまくらができ、数人が入ることができた。

 テントでは夜間、マイナス20度まで耐えられる寝袋に入って過ごした。自然の厳しさを体感することが目的で、参加者は寒さに耐えながら、友人との楽しいひと時を過ごした。参加した男児は「みんなで寝るので寒いのは平気です」と話していた。(小泉まや)