2011年5月12日 (木) 掲載

◎函館山からの眺望に「三つ星」…ミシュラン旅行ガイド日本編

 世界の観光地を格付けした旅行ガイドの日本編「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」の改訂版(13日発売)で、函館など道南が初めて評価され35カ所が掲載された。旅行者へのおすすめ度を示す星はうち19カ所に付けられており、中でも「函館山からの眺望」は最高評価「わざわざ旅行する価値がある」の「三つ星」が付けられた。

 日本ミシュランタイヤ(東京)が11日に発表した。日本政府観光局(JNTO)によると、同ガイドは2009年に初版を発行し、今回が初めての改訂となる。評価は三つ星のほか、「寄り道する価値がある」二つ星、「興味深い」一つ星、星なしの分類。

 函館についてはこれまで掲載されていなかったが、今回新規で載った。「函館」そのものは札幌と同じ一つ星で、「五稜郭跡」や「元町坂」「旧函館区公会堂」など6カ所が二つ星の評価を受けた。最も高い評価を受けた「函館山からの眺望」の三つ星は、道内では5カ所のみ。近郊では「大沼」が一つ星で、「松前」と「亀田半島」が星なしの掲載となった。

 フランス人ライターが日本を訪れ、取材した内容から評価。@旅行者がその観光地を訪れた時に受ける第一印象A場所の知名度B文化財の豊かさC作り物ではない本物としての魅力と調和—など9つの基準に沿って決定した。

 北海道は今回の改訂で特に充実した地域。摩周湖や阿寒湖などが新たに掲載され三つ星評価を受けたほか、札幌の雪まつりなどは前回から盛り込まれている。また、知床国立公園は前回の二つ星から三つ星に上がった。

 今回の評価について函館市の工藤寿樹市長は「全国に数ある観光地のなかで函館山からの眺望が三つ星となったことは大変喜ばしい。今後も注目され、評価される魅力的な国際観光都市となるよう努力する」とコメントした。(小泉まや)



◎函館市議会構成決まる

 改選後の函館市議会の会派結成届が11日、締め切られた。旧新生クラブの議員が中心となり、旧市民クラブの一部議員を取り込んで新たに「市政クラブ」を結成、11人を集めて最大会派となった。旧市民クラブは2人減り、名称を維持し4人で結成、保守系の大同団結は今回もならなかった。民主党系の民主・市民ネットは8人で第2会派。全5会派とも工藤寿樹市長に対しては是々非々のスタンスで臨む構えだ。

 市政クラブは、改選前まで議長を務めた吉田崇仁氏(旧戸井町から通算8期)を会長に、幹事長は3期目の佐古一夫氏。議長候補に関し、市政クラブは「会派内や他会派との調整が必要」とし、当選回数から女性議員が議長候補となる可能性もある。

 工藤市長が主に保守層を地盤とするだけに、同会派を与党とみる向きもあるが、吉田会長は「市民の負託に応えることは市長も議員も同じで、是々非々がふさわしい。第1会派の自覚を持ってやっていく」と話す。

 民主・市民ネットは8期目の福島恭二氏が会長、3期の斉藤佐知子氏が幹事長を務める。民主党が市長選を自主投票とした関係から「是々非々の姿勢で臨む」(福島会長)。副議長候補には4期目の板倉一幸氏を推す方針。

 4人となった市民クラブは、7期目の小野沢猛史氏が会長。小野沢会長は「誰が市長になっても姿勢は変わらない。しっかりと議論ができる会派づくりを目指す」。

 公明党は4人。茂木修団長(4期)は「地方議会は是々非々の立場を取らなくてはならない」とした上で、工藤市長が掲げる行財政改革路線を支持する姿勢も見せる。

 共産党は3人。市戸ゆたか団長(3期)と紺谷克孝幹事長(2期)は「市長が打ち出した子ども条例の制定と、われわれが主張する子どもの権利条例との違いなどを6月議会で聞きたい。大間原発への対応も問いたい」とする。

 各会派とも「工藤市長の出方次第」とするが、「西尾正範前市長の施策をすべてひっくり返すのはいかがか」「行政の継続性を考慮し、いい取り組みは残してほしい」との意見も聞かれている。(千葉卓陽)



◎松前神楽や舞を奉納 戦没者を慰霊…函館護国神社例大祭本祭

 函館護国神社(真崎不二彦宮司)の例大祭本祭が11日、開かれた。本殿前で松前神楽や舞踊などが奉納され、戦没者を慰霊した。

 同神社には、箱館戦争から第二次世界大戦までの戦没者計約1万3000柱が祭られている。例大祭は1869(明治2)年、箱館戦争で新政府軍の総攻撃で勝利が決まった5月11日に合わせて行っている。

 この日は各市町村の遺族会などから約300人が出席。祭主一拝、献花、献茶、舞楽の奉納などに続き、同神社の大橋東城(はるき)禰宜が松前神楽「翁(おきな)」を奉納した。

 例大祭では初めてとなる「翁」は、背が高くて心優しい身体堅固の老翁が、延命息災、立身出世を祈る舞い。福禄寿(七福神の一つ)の備わった最もめでたい一人舞で、松前神楽でも難しいとされる秘曲に、参加者は熱心に見入っていた。

 最後に日本舞踊の花泉舞衛さんが「瞼の母」を奉納。熱演に涙を流す人も見られた。(山崎純一)


◎海峡に特大マダイ!…桑野さんが一本釣り

 七福神の恵比寿様が手に持つ縁起物で、高級魚の代表格「マダイ」が函館近海で11日、釣り上げられた。体長73センチ、重さ4・5キロで「道南で、こんな立派なマダイが揚がるのは珍しい」と関係者は驚いている。

 大物を釣り上げたのは、函館市本町4の居酒屋「二鳥目本店」の桑野秀義代表(56)。11日正午ごろ、青森県大間の灯台付近で釣った。

 桑野さんは船を持ち、店内で提供する魚を自身で釣っている。この日も午前5時半に出港し、ホッケやソウハチ、ソイを狙っていたところ、初めてマダイを一本釣りした。

 「グイグイと海底に引き込む強い引きがあって、水面まで何か分からなかった。まさかマダイだとは思わなかったけど、自分でつくった擬餌に食いついてくれたのがうれしい」と桑野さん。マダイは釣り仲間と刺し身、鍋料理で味わうという。

 大間に近い、えさん漁協によると椴法華地区で、夏場にマダイが水揚げされることもあるが、「1キロ前後のものが大半で、巨大なものが揚がるのはほとんどない」という。(田中陽介)


◎議長に池田氏選出、副議長は野呂氏…北斗市議会

 【北斗】改選後初の北斗市議会第1回臨時会が11日、開かれ、正副議長選挙が行われた。議長には池田達雄氏(51)、副議長には野呂義夫氏(67)が選出された。

 議長選挙では、池田氏と小泉征男氏(68)、副議長選挙では、野呂氏と児玉忠一氏(75)がそれぞれ11票ずつの同数となり、くじ引きで決定した。

 池田氏は1960年生まれ。98年に旧上磯町議に初当選し、2006年から北斗市議。「市民から議会や議員の活動が見えてこないという声を聞き、これまでも議会便りの充実などを図ってきたが、市民との距離が縮まったと思っていない。北斗のまちづくりのため、今後とも協力をお願い申し上げる」と述べた。

 野呂氏は43年生まれで、90年に旧上磯町議に初当選し、06年から北斗市議。「この上ない光栄で、責任の大きさを実感している。議会が公正、円満に運営されるよう誠心誠意務めてまいりたい」と決意を述べた。

 このほか、農業委員会委員には児玉氏を推薦、市監査委員には中井光幸氏(60)の選任に同意。東日本大震災の災害義援金1500万円など、歳入歳出総額を224億105万円とした昨年度の一般会計補正予算の専決処分を承認した。また、歳入歳出に2617万円を追加し、総額210億3129万円とする本年度の一般会計補正予算案を原案通り可決し、閉会した。(今井正一)

 各常任委員会、議会運営委員会の正副委員長は次の通り(敬称略、◎は委員長、○は副委員長)

 ▽総務常任委員会=◎三浦利明○高田茂▽文教厚生常任委員会=◎坂本勉○仲村千鶴子▽産業建設常任委員会=◎栃木正治○渡野辺秀雄▽議会運営委員会=◎高田茂○泉信男


◎知内沖でマコ好調の兆し

 知内沖のマコガレイが好調の兆しだ。シーズン本格化はまだ先だが、この時期はサメやフグの攻撃も少なく、型も良くなっている。9日に釣行した舟木隆夫さんは48・5センチほか7匹、成田金男さんは47・0センチほか12匹。2人は「まだまだ、これから」と声をそろえていた。

 午前4時半に出港し、同7時半ぐらいまでは潮の状態は悪く、動き始めたころから同11時半ごろまで、ぽつぽつながら釣れていった。舟木さんは「潮は動いたと思ったら早くなり、70号の重りを付けても流されたほど」と話す。ポイントは沖の方で3カ所回ったという。「例年のこの時期は、もう少し釣果が良いはず。今年はこれまでの天候不順が響いているのかもしれない」(舟木さん)。

 成田さんも同様に重りを流されたという。「確かにこの時期にしては魚は小さい。これから水温が上がると思うので、次回からは50センチ超えが順調に釣れるのでは」と期待している。