2011年5月15日 (日) 掲載

◎駒ケ岳眺め列車の旅満喫 「リゾート大沼号」初運行 

 JR北海道がことし初めて企画した、大沼を周遊する「リゾート大沼号」が14日、運行を開始した。出発を前にJR函館駅ホームで1番列車の出発式を行い、テープカットやバンド演奏で盛大に祝った。

 同列車は6月26日までの土・日曜日(計14日)に、函館―森間を1往復する。3両編成のすべてが自由席で、途中下車を楽しみながら駒ケ岳を1周できる。車内で地元ガイドが観光案内を行い、車窓からの眺めや周辺の見所を紹介する。

 出発式では、同駅の鈴木克彦駅長が「日に日に道南の緑が色濃くなっている。刻々と変化する駒ケ岳の様子を堪能してほしい」とあいさつ。白地に青帯の車両が入線すると、初運行に合わせた客の注目が集まっていた。

 鈴木駅長をはじめ、ミスはこだてや森・鹿部の沿線自治体の観光協会代表らがテープカット。列車は車窓からミズバショウが見られる初夏の観光地に向けてゆっくりと走り出した。

 この日は家族連れや鉄道愛好者ら約140人が乗車。家族4人で乗った函館市昭和の森岡美樹さん(29)は「大沼には普段自家用車で行くので、たまにはのんびりと列車の旅もいい。公園でお弁当を食べたい」と話していた。 (小泉まや)



◎桜舞う舞台 高校生の筆躍動 

 【松前】松前高校と市立函館高校、函館西高校の書道部が14日、花見客でにぎわう松前城の前で書道パフォーマンスを披露した。3校合わせて約40人の生徒が、サクラの花びらが舞い散る舞台で大きな紙に筆を走らせた。会場には300人を超える町民や観光客が訪れ、高校生が筆を振るう姿に見入っていた。  松前高が「書のまち松前」をアピールしようと、観光客が大勢訪れるさくらまつり期間中にイベントを計画。函館市内の実力校2校も招いた。同校のテーマは「桜」。縦4.2メートル、横5.8メートルの巨大な紙に人気グループ「嵐」の「サクラ咲ケ」の一節を力強く書き上げた。

 市立函館高は石川啄木の「潮かをる北の浜辺の」を、ダイナッミクな作品に仕上げ、函館西高も啄木の「山に向ひて言ふことなし」を象形文字を使って巧みに表現した。

 再び松前高が登場。今度は雰囲気を変え、しっとりとした曲を流しながら、サクラが舞い散る情景を書いた。各校とも持ち味を生かし豪快な筆さばきを披露。作品が完成するたびに観客から大きな拍手が送られた。

 同校書道部部長の堀川梨奈さん(3年)は「緊張したが今までで一番いい出来だった」と満足そうに話していた。 (松宮一郎)



◎サラキ岬は赤や白、黄色

 【木古内】木古内町亀川のサラキ岬に植えられているチューリップが平年より遅れて見ごろを迎えた。赤や白、ピンクの花が花壇を鮮やかに彩り、観光客らの目を楽しませている。

 サラキ岬では今月3日から「チューリップフェア」(実行委主催)が開かれている。実行委では新しい球根を購入するため、花壇に植えているチューリップを1株200円で販売している。5株買うと1株サービスになるとあって、14日も多くの人がきれいなチューリップを買い求めていた。

 会場を訪れた函館市の長崎賢一さん(60)は「買ったチューリップは家の花壇に植えて、きれいな花が咲くように育てたい」と笑顔で話していた。同フェアは15日が最終日。午前9時から午後4時まで町の物産などを販売している。(松宮一郎)


◎被災地復興の力に ダイエー上磯店で東北3県名産品ずらり

 東日本大震災の被災地復興を支援する「岩手県・宮城県・福島県物産展」が14日、北斗市七重浜のダイエー上磯店で始まった。3県の名産品をはじめ、野菜や魚など生鮮食品約60品が特設販売所に置かれ、買い物客らが商品を手に取っていた。

 被災地復興への願いを込め、ダイエーグループが震災被害の大きかった東北地方3県の物産展を同店を含む全国13店舗で開催。売り上げの5%を義援金とする。

 同店の特設販売所では岩手県名物のわんこそば、宮城県仙台みそなどを販売。甘く芳醇な味わいで有名な福島県産のイチゴ「とちおとめ」、宮城県産のトマトやネギ、宮城県塩釜市で加工された赤魚の西京漬けなども並べられた。

 同店の清水保孝店長は「流通業者として被災地の商品を供給することが支援につながると思っている。被災者の方々に1日でも早く元の生活を取り戻してほしい」と話していた。同物産展は15日も午前9時から午後9時まで開かれる。 (黒田 寛)


◎1万9000人 大声援 函館で日ハム戦

 プロ野球パ・リーグ公式戦、北海道日本ハムファイターズ対オリックスバファローズ戦が14日、函館市のオーシャンスタジアム(千代台町)で行われた。日本ハムは2回、稲葉篤紀選手の先制本塁打を皮切りに一挙8点を奪うなど、11対2で大勝。函館での試合は3連勝となり、ファンを喜ばせた。

 函館の試合は年1回(2試合)。今年は開幕から好調だったこともあり、スタンドは約1万9300人が訪れ、満員となった。午前中に降っていた雨は試合開始前に上がったものの、北西からの冷たい風が吹き付けたため、ファンは防寒着姿で観戦した。

 寒さを吹き飛ばした2回の日本ハムの攻撃は、安打と相手エラーで次々と点が入る展開となり、スタンドは大歓声に包まれた。この日3安打のホフパワー選手の名は“マイカ”で、スタンドには函館名物イカの形をしたボードにホフパワー選手の名前を書いて応援するファンも。試合後、ホフパワー選手は「安打に結び付いたのは函館の風のおかげ。うれしい」と話していた。

 15日は午後1時から同スタジアムで行われる。 (山崎純一)