2011年6月23日 (木) 掲載

◎豪快に水しぶき 函館どつく進水式

 函館どつく函館造船所(函館市弁天町、大村靖夫社長)が建造中の本年度2隻目の新造船「グローバル ピース」(1万9850トン)の進水式が22日、同造船所で行われた。会場には子どもから大人まで約500人の見物人が詰めかけ、豪快な進水の様子を見守った。

 同社は本年度8隻の新造船を予定しており、工程は計画通り。船主は日本郵船関連会社のNYKグローバルバルク(東京)で、パナマ船籍。船は、喫水を浅くし船体の幅を広くした木材兼ばら積貨物船「スーパーハンディ32」で、同社の同型船としては48隻目となる。船体の全長は約176メートル、最大幅は約29メートル。

 式には船主関係者らが参列した。市民や同社社員が見守る中で、船底を留めていた盤木や安全装置が取り外されると、荷主が綱を切断。船首でシャンパンが割れ、船は豪快な水しぶきとともに函館港に滑り出した。

 今後は海上で内装工事などを行い、8月上旬に船主に引き渡す。次回の進水式は8月10日の予定。(小泉まや)



◎2010年度の函館市の税収 323億円

 函館市はこのほど、2010年度分の市税収納結果(速報値)をまとめた。収入総額は323億4348万円で、前年度決算比3億838万円の減少となった。長引く不況の影響で企業の収益や個人所得が減り続ける中、滞納繰越分の収納が落ち込んだことで、全体の収納率は前年度比0・3ポイント減の90・7%にとどまった。

 市財務部によると、市税全体の調定額は現年度分が327億5428万円、滞納分が29億1904万円。これに対し、収納額は現年度分が318億3227万円、滞納分5億1121万円。収納率は現年度分で前年度比0・1ポイント増の97・2%となったが、滞納分は同0・7ポイント減の17・5%に落ち込んでいる。

 税収の柱である市民税をみると、個人は人口減による課税対象者や所得水準の減少、生活保護者の増加などが響いて109億6898万円(同5億7108万円減)で、収納率は87・8%(同0・8ポイント減)。一方、法人は昨年度、製造業を中心に世界同時不況からの業績回復が進んだことで、26億5590万円(同2億5513万円増)と持ち直した。収納率も97・4%と、同0・2ポイント改善している。

 固定資産税は133億4031万円で、前年度比8732万円減。収納率は同0・4ポイント減の90・6%。また、たばこ税は21億8408万円で同8569万円増。「昨年10月に値上げがあったが、値上げ前の買いだめの動きが全体を押し上げた」(税務室)とみている。

 市は誠意が見られない滞納者に対する差し押さえ強化とインターネット公売を進めるとともに、昨年度から開始しているコンビニ収納で利便性を高めるなどし、税収確保に努める方針。本年度当初予算では319億5500万円を見込んだが、市財務部は「東日本大震災の影響で厳しい状況。法人の動向に不透明な要素が多い」と話している。(千葉卓陽)



◎志望大学の特色質問 進学説明会

 「北海道・東北の著名大学進学説明会2011」(函館新聞社主催)が22日、ベルクラシック函館(梁川町4)で行われた。大学受験を考える高校生や進路指導担当教諭など約160人が参加。参加者は各大学の入試担当者の話に、真剣に耳を傾けた。

 毎年行っている懇談会。今年はブース設置・資料参加あわせて22大学が参加した。生徒たちは志望する大学のブースに足を運び、担当者に入試や学校生活について質問していた。函館市内の大学入試担当者によると、進学を希望する生徒の多くが地元での就職を希望しており、大学卒業生たちの就職状況について確認する声が目立ったという。一方、道外の学校では学生寮についての質問も見られ「大学生活への憧れと同時に、親元を離れる不安もあるはず。親身に学生生活の状況を伝え、理解を深めてもらうようにした」と話していた。

 参加した市内高校生は「自分が志望する学校が、どのような就職を望めるかについてを一番に確認したいと思って参加した。また、学部の特色についても詳しく知ることができた」とキャンパスライフに希望を膨らませていた。(堀内法子)


◎26日に6周年記念感謝祭 どんぶり横丁

 函館朝市どんぶり横丁市場(函館朝市第一商業協同組合、20店)はことし建物新築から6周年を迎え、26日に「6周年記念感謝祭」を開催する。同横丁市場内の各店舗は500円のワンコインセールを企画し、正面特設会場などでは抽選会や釣り堀大会、出店などを行う。

 同横丁市場は2005年4月に新築オープン。周年イベントは5周年の昨年に続いての開催で、今回は東日本大震災の津波被害からの復興を兼ねて行う。

 ワンコインセールは11店舗で、午前7時から開始する。通常は毎月第4火曜日に行っているが、6月はこれを繰り上げる形での実施。各店自慢の海鮮どんぶりなどを500円で提供し、特価品も用意する。

 午前9時には開会式を行い、その後ブラスバンド演奏やフリーマーケット、よさこい演舞、キッズダンスなど多彩な催しを予定。同横丁市場内での買い物1000円ごとに参加できる抽選では、カニやタラコ、筋子などの新鮮な魚介類などが当たる。

 東日本大震災の義援金に100円以上募金すると模擬釣り堀大会に参加でき、チョコレートなどの菓子類がもらえる。出店では焼き鳥やビール、おでんなどを提供する。

 震災後の同横丁市場への来場者は減少しており、6月は週末でも例年の半分程度という。同組合は「津波の被害で開催するかを再考したが、元気な姿を見せたいと思い予定通り行います」と話している。問い合わせは同組合TEL0138・22・6034。(小泉まや)