2011年6月26日 (日) 掲載

◎華麗な花 来場者包む…フェス開幕、笑顔満開

 初夏の函館を彩る「はこだて花と緑のフェスティバル2011」が25日、JR函館駅近くの函館市若松町の旧クイーンズポートはこだて前広場で開幕した。行楽日和の青空の下、会場には赤、黄、緑など色鮮やかな花や草木が飾られ、大勢のガーデニング愛好家や家族連れらの笑顔も咲き乱れた。  市や函館生花商協同組合などでつくる実行委が毎年園芸シーズンに合わせて開催し、今年で18回目。今回は「みんなの元気 花の香りと一緒に届けたい」をテーマに東日本大震災の被災者を植物の生命力で元気づけようと、会場に募金箱を設置し、飲食店やオークションなどの収益の一部も義援金に充てる。

 初日は午前10時に市消防音楽隊の演奏で幕開け。会場には飲食店や園芸業者ら約40ブースが並んだほか、立体的にデザインした花壇も初めて設置。ステージでの公開フラワーアレンジメント教室や花の苗の即売も人気を集め、市価より2〜3割安い鉢植えや切り花を両手いっぱいに買い込む来場者もいた。

 3年連続で来場した北斗市七重浜4の田中京さん(56)は「お店であまり売ってない苗もあり、安くて思わず買ってしまった。きれいに飾り付けられた園芸作品などはガーデニングのアイデアとして参考にしたい」と笑顔だった。同フェスは26日も午前10時〜午後4時まで開かれ、会場の装飾に使われた花も販売する。(森健太郎)



◎防災、環境テーマに開幕…北海道ユニバーサル上映映画祭七飯上映会

 【七飯】障害の有無、種別を問わずに映画を楽しんでもらうイベント「第6回北海道ユニバーサル上映映画祭七飯上映会(同映画祭実行委主催)が25日、七飯町文化センターで開幕した。初日は映画作品の上映のほか、地元の中高生が防災と環境にかかわるまちづくりの考えを発表した。会場では東日本大震災の遺児支援として募金を呼び掛け、益金、募金を寄付することにしている。26日まで。

 同映画祭は市民グループ、障害者団体の関係者ら有志が2006年に北斗市で開催。その後函館市でも開き、一昨年は七飯上映会も行っている。会場は視覚、聴覚障害者や車いす利用者らに対応した「ユニバーサルデザイン」の環境を整え、上映作品すべてに日本語字幕や音声ガイド、ミュージックサインなどを施している。

 今回は「防災と環境」をテーマに開催し、初日は阪神淡路大震災15周年の特別企画として制作した「その街のこども」を上映し、約150人が観賞した。

 その後のワークショップでは、七飯中学校生徒会が「ハザードマップが生かされる街に」、七飯高校科学部が「廃材を利用した水質改善」と題してそれぞれ活動の成果を発表。

 同生徒会は全校生徒にハザードマップにかかわるアンケートで周知度を調査し、マップの存在を「知らない」が67%だったことなどを報告。2000年に発生した有珠山噴火の際にハザードマップが効果を発揮したことを伝え、「ハザードマップが人目に触れる工夫や、全町民が避難場所を確認しているかなどのチェックも必要」と述べた。

 七飯高校は大沼の水質改善につながる物質を探そうと、貝殻など廃材を利用した水質調査の実験を実施し、その結果を報告。活動を通して、水質改善の必要性を訴え、同部の高田瞳さん(2年)は「自然環境に対する関心を深めてもらえれば」と話した。

 26日は午後1時から地球温暖化をテーマとしたドキュメンタリー映画「北極のナヌー」、同3時45分から「その街―」を上映。同2時半から中宮安一七飯町長を交え「バリアフリーの視点から環境・防災問題を考える」と題したてい談が行われる。一般800円、高校生500円、中学生以下無料。(鈴木 潤)



◎甲子園目指し 支部予選開幕…夏の高校野球

 夏の甲子園につながる第93回全国高校野球選手権大会南北海道大会函館支部予選(道高野連など主催)が25日、函館市千代台町のオーシャンスタジアムで開幕した。2試合が行われ、晴天の下、球児ははつらつと白球を追いかけた。

 開会式では大野農業高校の生徒がこの日のために育てた花を用意。合計102個のプランターが並べられ、鮮やかに咲く花道≠、出場した25校の選手たちが胸を張って行進した。東日本大震災の犠牲者へ約1分間の黙とうをささげた。

 試合は午前11時半に開始。森が6―0で福島商を破り、開幕戦を制した。第2試合は今大会注目の函大有斗|函大柏稜の兄弟校対決。春季道大会(5月30日〜6月5日、札幌円山球場)を23年ぶりに優勝した函大有斗が貫禄を見せ、7|0の7回コールドで快勝した。

 2日目以降は午前9時から試合を開始する。代表決定戦は7月2日の予定。3校が支部代表となり、同18日に札幌円山球場で開幕する南北海道大会に出場する。(小林省悟)


◎特設舞台で初練習に熱…函館野外劇 来月8日開幕

 国の特別史跡・五稜郭跡の特設舞台を会場とした第24回市民創作函館野外劇「星の城、明日に輝け」が7月8日、開幕する。25日は舞台での初の本格練習日。青空の下、多くの参加者がダンス、せりふ、殺陣の練習に汗を流した。

 NPO法人市民創作「函館野外劇の会」が毎年主催。劇はアイヌ民族の時代に始まり、黒船来航や箱館戦争、函館大火、第二次世界大戦後までの10場面を75分間で展開する壮大な歴史スペクタクル。

 この日は午後から外堀の中に作られた特設ステージでのダンス練習でスタート。小学生から大学生までの約40人が、演出や振り付け担当の木村かなえさんの指導で立ち位置や歩き方をチェックしていた。

 兄の雅博君(10)と今年初参加する函館駒場小2年の高橋篤史君(7)はフラッグダンスで出演予定。「去年初めて見た野外劇に感動したので出ようと思った。ダンスはちょっと難しいけど頑張りたい」と意気込む。昨年に続き、後半の「港まつり」シーンでサーカス隊の一人として出演する函館大谷短大2年の藤原仁樹さん(19)は「約1分間の出演でもアクロバティックな妙技で観客を魅了したい」と張り切っている。

 同会演出・コーディネーターの石川泰隆さん(31)は「ここまでの準備は順調。劇は戦争や大火といった困難を乗り越えた函館の復興の物語。東日本大震災で元気をなくしている人たちを勇気付ける公演にしたい」と話している。(長内 健)


◎アイドル目指し奮闘…函館出身・紫野ふみえさん

 古里の皆さんよろしく―。函館出身の紫野ふみえさん(26)が、東京でアイドルを目指して奮闘している。25日には約2年ぶりに里帰りし、栄好堂美原店(美原3)でトークショーと握手会を開いて応援を呼び掛けた。紫野さんは「函館を代表するタレントになって、古里に錦を飾りたい」と意気込んでいる。

 紫野さんは函館中部高を卒業後、国学院大に進学。東京での会社勤務を経て、芸能界を目指して一念発起。天気予報キャスターを務めた後、芸能事務所「ARTISTA」に所属し、昨秋からアイドルユニット「愛ネク11(アイネクイレブン)」の一員として活動している。

 イベントは紫野さんの活動を耳にした同店が企画。約40人のファンを前に「アイドル歴は短いが、失敗しても一生懸命やっていればファンが励ましてくれるのが一番うれしい」とにっこり。サイン会には行列ができ、集まった一人一人に丁寧にサインし、握手に応じていた。

 紫野さんが所属する愛ネク11は、4月に発売された写真集「リアル系アイドル図鑑」(リイド社)に掲載。売り出し中のアイドル30組が載っており、人気投票で上位に入ると、東京ローカル局「MXテレビ」のテレビ番組に出演できるという。

 地元で初めてのイベント出演に「函館の人は温かく、たくさんの人が来てくれてうれしかった」と笑顔。大学で学んだ国語力を生かし、「知的なのに面白いアイドルを目指したい」と、バラエティー番組での活躍を夢見る。「目標はYOUさん。クイズやコント番組にも出てみたい」と希望を膨らませている。(千葉卓陽)