2011年6月30日 (木) 掲載

◎元モーニング娘・リンリンとジュンジュン 被災後の日本取材

 震災後の日本の様子を紹介する中国のテレビ番組に出演するため、アイドルグループ「モーニング娘。」に所属していたリンリンとジュンジュンが29日、来函した。撮影クルー一行は金森倉庫群や元町など西部地区を回り、翌日からの本格的な撮影に備えていた。

 内閣府の訪日旅行促進事業「ビジット・ジャパン(VJ)」の一環で、東日本大震災を受けて緊急的に企画した。現在の観光地の様子を映像で発信し、日本が安全であるとの認識を深めてもらい、来日を促す狙いがある。上海唯一の全国衛星チャンネル・東方衛視で、朝の情報番組の中で8回放映する予定。

 一行は撮影スタッフらを含めて8人で、27日に札幌に到着。函館には2泊し、東京での撮影を経て7月3日に帰国する。この日、金森倉庫群周辺では港の様子や倉庫の歴史などを確認。リンリンは「空港に降りた時の情熱的な歓迎に驚きました。函館の人はやさしい」と言い、ジュンジュンは「たくさんの人が歩いている観光地の様子を伝えたい」と話していた。(小泉まや)



◎津波に備え避難路確認…恵山中で訓練

 東日本大震災の大津波で防災意識が高まる中、函館恵山中学校(伊藤勝校長、生徒81人)で29日、津波を想定した避難訓練が行われた。講話と避難ルートの確認で、緊急時の安全確保を学んだ。

 津波の避難訓練は同中としては初めてで、校舎裏の山道を整備し、椴法華地区へ延びる高台の道のりを避難路とした。

 訓練は、大きな揺れのあとにグラウンドに集合した直後、大津波警報が発令されたと想定。教員が「津波が来るぞ。高台へ逃げろ」と大きな声で指示し、生徒たちは小走りで高台を目指した。恵山中校舎は海抜25メートルで、避難路で山側へ向かうと30メートル以上の高台につながる。

 講話では津波のすさまじい威力を学び、恵山支所防災担当の松本光隆さんが「恵山は津波で大きな被害があったことはないが、油断はできない。日々の防災の心構えが大事」と強調。ニュース速報の津波到達時間について「波のピーク時であり、その前から津波は来ているので、すぐ逃げなければならない。もし目の前に津波が迫ったら、遠い場所ではなく、少しでも高いところに逃げて、自分の身は自分で守って」と結んだ。

 1年の野呂直登君(13)は「大震災で津波の恐ろしさを知った。真剣な思いで避難訓練に臨んだ」、2年の山内桃香さん(14)は「今日は訓練で良かったが、本当の津波のときにどう対応できるかが心配。防災意識を持って生活していかなければ」と気を引き締めていた。(田中陽介)



◎大口下水道料 引き下げ…函館市が企業支援10月から

 函館市は10月から、市内の事業所など大口需要家向けの下水道使用料を引き下げる方針を決めた。厳しい地域経済情勢や東日本大震災の影響を踏まえ、ホテル・旅館などの宿泊施設や水産加工会社を間接支援する狙い。試算では事業所の負担軽減額は年間で約9000万円に上る見通しで、長引く景気低迷で苦境にあえぐ地場企業の経営改善につながりそうだ。 

 市の下水道料金は、汚水量が多いほど料金単価が高くなる累進制で、一般家庭に比べて水を大量に使う事業所の負担割合が大きい。見直し案では1カ月当たりの使用量が20立方メートルを上回った場合からの単価を段階的に引き下げ、使用量が多いほど値下げ幅を大きくした。

 例えば、最も料金が高い、月1000立方メートルを超える汚水量の事業所では、1立方メートル当たりの単価(税込み)が月216・3円から201・6円に6・8%安くなる。一般家庭など使用量が20立方メートル以下と少ない場合は、これまで通り月143・85円のままとした。

 市企業局管理部によると、市内のホテルや水産加工会社など汚水量が多い上位30社の平均使用量は月約1300立方メートル。見直し後には下水道料金が現在の月額約25万6000円から約24万2000円となり、月約1万4000円、年約17万円の負担軽減となる。

 汚水量が月1300立方メートルの場合、道内の主要10市の下水道月額使用料は、江別が最も安く約18万8000円。函館は札幌(約23万円)、北見(約25万円)に次いで4番目だったが、今回の見直しで3番目に安くなる。函館市の水道料金は業務用では10市中で最も安い。

 市内の大口需要家には月1万立方メートル、年間で12万立方メートル以上の汚水を流す水産加工会社もあり、見直しによる負担軽減額は月約14万円、年約170万円にも及ぶ。ある水産加工業者は「震災の影響で仕入れや需給が不安定な中、浮いた経費を商品開発や営業面に回すことができる」と歓迎している。

 市の大口向けの下水道の基本料金の引き下げは2009年5月以来2年ぶり。市は30日から開会する定例市議会に下水道条例の一部改正案を提出する。(森健太郎)


◎新駅前の宅地 初の競売…北斗市 あすから

 【北斗】市は北海道新幹線新函館駅(仮称)予定地周辺で進める土地区画整理事業で造成した市市渡の宅地(保留地)7区画の販売を7月1日から開始する。同事業での土地の売却は今回が初めて。29日に開かれた市議会北海道新幹線建設促進・地域振興調査特別委員会(水上務委員長)で市が報告した。

 同事業は、新駅南側の約13・5ヘクタールで進められ、北海道の新しい玄関口としてふさわしいにぎわいのある空間づくりを目指している。宅地は新駅南西に位置する居住ゾーンの約5ヘクタールで、3月末に整備が終わった。今後、造成される商業ゾーンに隣接する。

 今回、売却するのは、換地などで土地所有者が決まっていない保留地の7区画。用途地域は第1種住居地域で、1区画当たり、約193〜241平方メートル。市の評価委員が周辺の土地販売価格などから価格を決め、1坪(3・3平方メートル)あたりの単価は約7万円、1区画399万円から511万円での販売となる。

 申し込みの受け付けは7月21日まで。応募多数の場合は抽選。8月に決定する。詳しい内容は7月1日発行の広報7月号、市のホームページで公表する。

 同日の同特別委では、現地視察として、土地区画整理事業や踏切改良工事が進む市渡第2号線の現場などを訪れ、市の担当者から現状についての説明を受けた。(今井正一)


◎観光客数 5年連続減…桧山昨年度

 【江差】桧山振興局は28日、2010年度の管内観光客入り込み状況を発表した。観光客数は105万6400人(前年比4・5%減)で5年連続の減少。同課は「景気低迷や燃油価格の高騰、夏季の天候不順などが影響した」と分析している。

 観光客数は、06年度からの5年間で約20%減。実数で26万9400人の減少となった。

 このうち、道内客は88万1400人(同2%減)と前年並み。道外客は17万5000人(15・3%減)で、06年度と比べると約35%減、実数で9万2600人の大幅減。日帰り客は92万2300人(同4・5%減)、宿泊客は13万4100人(同4・7%減)で、06年度に比べ約32%、実数で6万2000人の減少。

 町別にみると、厚沢部町が13万8600人(同0・6%増)。世界一の規模を誇るコロッケ作りを行う「あっさぶふるさと夏まつり」が、高い集客効果をみせ、道の駅の人気も好材料になり、管内7町では唯一の増加となった。

 他の6町はいずれも前年を割り込んだ。江差町36万900人(同4・8%減)、上ノ国町8万9300人(同8・5%減)、乙部町13万1100人(同6・8%減)、奥尻町3万6100人(同7・4%減)、今金町5万7400人(同10・5%減)、せたな町24万3000人(同2・1%減)。江差町は、姥神大神宮渡御祭の最終日が大雨に見舞われたほか、複数の観光施設が冬季休業を実施したことが響いた。上ノ国町、乙部町は、燃油価格の高騰でマイカー利用客が減少。奥尻町、せたな町では、フェリー減便によるツアー客の減少などがあった。(松浦 純)


◎長谷さん福島沖で好釣果

 福島沖で、いよいよマゾイの大型が上がり出した。25日に釣行した長谷幸夫さんは50センチ、5・0キロを頭に、8匹と好釣果。長谷さんは「ちょうど良い潮のタイミングで釣りができたおかげ。この時期にすれば、上々の釣果」と喜んでいる。

 午前4時出港。開始直後の食いは悪く、メバルですら反応が無かった。その後、約1時間だけ釣れる時間があり、マゾイとメバルが一緒に釣れた時間もあったと言う。「メバルも良型。本当に良い時に出掛けられた」と長谷さん。

 福原釣具店によると、数も1人で10匹超えが多くなり、そのため、仕掛けは必ずダブル針仕様で、エサのイワシは必携という。また、同じ場所にメバルも居るため、仕掛けの上部はメバル用、下はソイ用と、2種類を組み合わせることを薦めている。ソイは針掛かりするとすぐに根に潜るため、ゆっくりと追い食いを待つと、そのまま根掛かりしてしまう。竿はなるべく持っている方が良いという。