2011年6月6日 (月) 掲載

◎函大有斗23年ぶり優勝…高校野球春季道大会

 【札幌】高校野球の第50回記念春季道大会(道高野連など主催)最終日は5日、札幌市の円山球場で決勝を行い、函大有斗が6—3で白樺学園(十勝支部)を破り、1988年の第27回以来、23年ぶり3回目の優勝を成し遂げた。

 函大有斗は昨年夏の選手権南北海道予選で準優勝したが、春の甲子園が懸かった秋季道予選初戦(対北照=小樽支部)で守備の乱れから10点差の大敗。約8カ月でチーム力を底上げし、見事に立ち直った。初戦の北照では昨秋の悪夢を払しょくして5点差で勝利。準々決勝の武修館(釧根支部)は8—1の7回コールド勝ちで勢いをつけた。

 準決勝は無失策と安定した守りと、勝負強い打撃で優勝候補の一角・道栄(室蘭支部)を3|1で下して、8年ぶりとなる決勝進出。選手たちは大舞台も地に足をつけて初回に2点を先制するなど、最後まで優位に立って道の頂点に立った。

 夏の甲子園が懸かる支部予選は間近。全道制覇という形でチーム力を確認できたのは大きい。片口伸之監督は「一戦一戦、夏につながればいいと思っていた。ここがゴールではないが、自信をつけた大会。夏は北海道チャンピオンとしてではなく、チャレンジャーとして選手、監督ともに臨みたい」と、選手たちをたたえながらも気を引き締めた。夏は函大有斗14年ぶりとなる夢の大舞台へ出場を目指す。(小林省悟)



◎函館市3月の生活保護率 5カ月連続過去最多

 函館市の3月の生活保護率は45・1‰(パーミル=人口1000人当たりの被保護者数)となり、前年同月(43・3‰)と前月(44・7‰)をそれぞれ上回り、保護率と保護者数ともに5カ月連続で過去最多を更新した。懸念された東日本大震災の影響はさほど大きくはないが、異常なペースでの増加に歯止めがかからない。函館市福祉事務所は「前年比1・8‰の増加はかなり厳しい」とする。

 同市の保護率は、保護を受けやすい冬期(11〜3月)となった昨年11月以降増加しており、今回も過去最多を更新した。5カ月間の保護率の増加幅は1・3ポイント。3月は前月比0・4ポイント増で、これまでと比べても特に大きく増えている。保護者数は同111人増加した。

 これについて同福祉事務所は「相談は相変わらず多く寄せられている」とし、保護開始世帯の理由で今回特に増加した「手持ち現金・預金等の減少・喪失」を示す。2月には31件だったが、3月は2倍の62件となっており、「長引く不況で持ちこたえられなくなった人が多いのではないか」とみる。

 震災の影響については「一部相談はあるが大きく影響はない」とする。夏基準となるため通常は減少する4月については「例年通り減るかは不透明」だ。

 全道の市部での函館の位置は2月と変わらず、三笠(45・9‰)に次ぐ3番目。最も高いのは釧路(53・9‰)で、4番目は歌志内(43・4‰)。北斗市は前年同月比1・1ポイント増だが、17・2‰と前月と同じ値を維持。保護者数は1人減少した。

 道南の町部では、渡島管内が前年同月比0・7ポイント増の23・5‰、桧山管内は同1・0ポイント増の32・9‰。特に江差と長万部、松前の増加が際立つ。鹿部や木古内、今金などは逆に減少した。(小泉まや)



◎堀越さん親子優勝…「歯の衛生週間」コンクール

 本年度の「歯の衛生週間」(4〜10日)行事(市立函館保健所、函館歯科医師会共催)が5日、市総合保健センターで開かれた。「親と子のよい歯のコンクール」には函館市内に住む7組が参加、歯科医による口腔診査の結果、優勝に人見町の堀越由江さん(36)と長女柚花ちゃん(3)親子、準優勝に山の手の千葉美保さん(37)と長女はなちゃん(3)親子がそれぞれ選ばれた。

 同コンクールは、昨年度の3歳児歯科健診を受診した幼児と母親か父親が対象。歯科医師会の岩井祐司、久保田瑞尚両理事が歯並び、かみ合わせ、歯ぐきや手入れ、あごと顔面の状態などを入念にチェックした。

 岩井理事は「皆さん歯がきれいで、虫歯のある子はいなかった。親の歯も非常にきれいな状態だった」と総評した。優勝した堀越さんは「虫歯はないと思っていたけれど、優勝はびっくり。歯磨きは朝、昼、夜の3回するよう心掛けている。子供は甘いおやつを食べたときは、ジュースを飲まないよう気を付けている」と話していた。堀越さん親子は函館代表に決まり、書類による1次診査を通過すると道大会(7月16日・札幌市)に出場できる。

 このほか、満80歳以上で20本以上の歯を有する高齢者の歯のコンクール、「歯と全身の健康」と題した講演も行われた。(山崎大和)


◎小学生・野田君、中学生・松谷さんV…時の記念日子供将棋大会

 日本将棋連盟函館中央支部(石井英夫会長)が主催する「時の記念日子供将棋大会」が5日、同支部(五稜郭町17)で開かれた。日ごろ同支部などで腕を磨く函館や近郊の小中学生が熱戦を展開。小学生の部は10人が参加し野田省吾君(函館港小6年)、8人で争った中学生の部は松谷香奈さん(上磯中2年)が制した。

 将棋を通して青少年の健全育成に寄与することや、大会の雰囲気に慣れてもらおうと、市内の寺田時計店の協賛を得て、時の記念日(10日)にちなんで開催している。

 両部とも4試合を行い、勝ち点ポイントの合計で順位を競った。野田君は「今日は守りがしっかりできたことが良かった」、松谷さんは「本で勉強していることを生かし、粘りの将棋ができたことがうれしい」と喜んでいた。(山崎純一)

 順位は次の通り。(敬称略)

 ▽小学生の部@野田省吾A蒔田瑛功B小川幹太C北村樹D野田匠▽中学生の部@松谷香奈A金谷翼B西谷磯一郎


◎迫力のステージで魅了…NZのの舞踊団「イマヌエラ」とひのき屋公演

 ニュージーランドの先住民族・マオリの舞踊団「イマヌエラ」と函館のトラベリングバンドひのき屋の公演が5日夜、函館市民会館(湯川町1)で行われた。600人が迫力あるステージを満喫。出演者が「震災を乗り越えて頑張ろう」と語り、両国の友好を深めた。

 8月開催予定の「はこだて国際民俗芸術祭2011」に先立つライブ。イマヌエラは、2月に大地震があったクライストチャーチ市を拠点に活動している。東日本大震災の発生で、初来日が危ぶまれたが「困難を音楽で乗り越え、両国の復興へののろしを上げたい」とダンサー7人、その家族2人が道南に入り、各地で公演を重ねてきた。

 舞台では、ニュージーランドのラグビーチームが試合前に行う「ハカ」を披露。相手を威嚇しながらも敬意を示す伝統的な踊りで、「一緒に踊りましょう」と来場者が飛び入り参加する場面はひと際盛り上がった。ひのき屋のおなじみの演奏もあり、大きな拍手が起きた。

 函館的場中3年の谷口友公君(14)は「迫力たっぷりなハカが良かった。ステージで一緒に踊れば良かった」と満足の様子だった。

 イマヌエラは、6日正午すぎ、函館市役所(東雲町4)1階市民ホールでライブを予定している。無料。(田中陽介)