2011年7月17日 (日) 掲載

◎ロシア満喫 極東大学祭 衣料試着体験も

 ロシア極東連邦総合大学函館校の学校祭「はこだてロシアまつり」が16日、同校で行われた。あいにくの雨となり、屋外で企画していた催しがすべて校内に変更されたが、多くの市民が訪れて楽しい1日を過ごした。

 恒例のロシア料理レストランは、販売開始からすぐに大盛況。炭火串焼き肉「シャシリク」の香ばしいにおいに誘われて、教室の外まで長い列ができた。

 マトリョーシカなどのロシア雑貨やチェブラーシュカのキャラクターグッズが並ぶ「キオスク」も人気。また、民族衣装試着体験会では、小さな子どもから大人まで、色鮮やかな衣装に袖を通して華やかに変身。満面の笑顔で記念撮影を楽しんでいた。

 一方、聖ニコライ来日150年にあたることしは、特別企画を数多く用意。写真展示や函館ハリストス正教会聖歌隊コンサートのほか、聖ニコライ研究の第一人者である横浜国立大学の長縄光男名誉教授の講演会も実施した。

 この日訪れていた川島新菜さん(亀田小4年)は「私の名前にいな≠ヘロシアに多い名前だそうです。それを知って興味を持ち、今、ロシア語を勉強しています。ピロシキやロシア風クレープを食べましたがおいしかった」と笑顔を浮かべていた。(堀内法子)



◎ドクターヘリ 道南に計画 道、来月にも「研究会」設置

 道南圏域内を運航するドクターヘリ(ドクヘリ)導入に向け、道は8月以降に「調査研究会(仮称)」を立ち上げて検討に着手する。道内は既に道央圏、道東圏、道北圏に3機導入され、道南圏が唯一空白となっていた。へき地医療や大きな病院がない桧山管内からはとりわけ要望が強く、道南圏はドクヘリの需要が高いと判断。実現により、渡島・桧山管内の第三次救急医療態勢の充実を目指す。

 ドクヘリは、救急医療用の医療機器などを装備した専用ヘリ。専門医や看護師が乗り込み、搬送中に救命医療を施す。道はこれまで、民間企業に業務委託し、委託経費は国と道が折半。救命救急センター指定の病院に配備するのが原則。道によると、2010年度の運航実績は道央359件、道北282件、道東362件の計1003件。

 道は本年度から3カ年の「地域医療再生計画」で、道南圏域ではドクヘリ導入に関する調査研究会を設置することを盛り込んだ。現在、同計画を国に申請中で、8月中に国から内示が出る見通し。国のお墨付きを得た上で、正式に研究会設置に動きだす考えだ。

 研究会メンバーは道南の医療、消防、行政関係者を想定し、今後選定に入る。協議では、ヘリの運航に必要な着陸場所、格納場所、基幹病院の選定、通信設備の整備などのハード面に加え、医師確保対策というソフト面もテーマとなる見通し。道南で唯一、救命救急センター指定を受けているのは市立函館病院(函館市港町)で、屋上へリポートも備える。

 ことし4月には、道南圏の関係者を集めてドクヘリ導入に関する懇談会を渡島合同庁舎で開催。この中でも参加者から導入への要望が上がったほか、医師確保や財政負担の面から慎重な意見もあったという。

 渡島総合振興局は「導入済みの他圏域では、行政主導ではなく医師会や病院など地域要望の高まりを受け、道が後押しした格好。道南でもそうした形の機運の醸成に期待したい」(保健環境部)としている。(山崎大和)

 



◎湯川海水浴場オープン 雨で利用客まばら

 函館市根崎町の湯川海水浴場(市営熱帯植物園前浜)が、16日にオープンした。初日は午前中からあいにくの雨となり、利用客はまばらだったが、開設する市教委は「これから暑くなってくれれば」と今後の利用に期待している。

 海水浴場は今季で17年目。国内初のネット式で、縦70メートル、横100メートルの浮玉ネットを張り、中央に約50メートルの浮島を備えている。昨年は猛暑も重なり、約3万5700人の利用でにぎわった。

 この日は午前9時過ぎから安全祈願祭を行い、湯倉神社(湯川町2)の神主が清めの塩や神酒を海にまくとともに、水難事故を想定して救助訓練を行い、万が一に備えた。

 午前10時の水温は18・5度と「今の時期では高め」(市教委)だったが、太陽は隠れたまま。最高気温も平年を約3度下回る20・1度にとどまり、初日の利用客は26人だった。

 今季は8月16日まで開設し、利用時間は午前10時から午後4時半まで。無料更衣室とシャワーを用意している。荒天時は遊泳禁止となる。(千葉卓陽)


◎元看護師、技能再確認 復職支援セミナー

 函館稜北病院の看護職復職支援セミナーが16日、函館市中道の稜北内科・小児科クリニックで始まった。出産・育児などの理由で離職した元看護師の復職をサポートしようと、同病院が企画したセミナーで、今回で4度目。13人が離職期間のブランクを埋めようと新たな知識や技能の習得に励んでいる。

 初日は院内感染対策や看護基礎技術などの講座や実習が行われ、同病院の看護師が講師となって受講者を指導した。

 院内感染対策では、担当看護師がインフルエンザなどウイルスの感染予防のガイドラインについて説明した後、衛生対策の基本として手洗いの仕方を指導。受講者は手を洗った後、専用の機器を使ってどれだけ洗い残しがあるかを確認した。

 このほか、同病院の看護職員との懇談の場も設けられ、受講者は今の看護職の事情などを質問していた。

 復職を希望している杉浦良子さん(60)は「今の知識や看護の方法などを確認したいと思い受講した。2日間で仕事する意識を高めたいです」と意欲を見せていた。

 同病院の高橋純子看護部長は「現場の雰囲気を体感して感覚を取り戻してほしい。このセミナーで復職に向け勢いをつけてもらえれば」と話した。

 最終日は床ずれのケアやリハビリテーションなどの講座が開かれる。(鈴木 潤)


◎4部門でそろばん「函館一」に輝く 珠算競技大会

 函館地区珠算競技大会(函館商工会議所主催)がこのほど、同会議所(若松町7)で行われた。4部門で競技を行い、そろばんの「函館一」に市内会社員の八木泰樹さん(31)、「中学生函館一」に齋藤淳之介君(附属中1年)、「小学生函館一」に山本和輝君(函館柏野小6年)が輝いた。

 函館圏(函館市、北斗市、七飯町)在住者を対象に、高校・一般の部、中学校の部、小学校5・6年の部、小学校4年生以下の部を設置。53人が参加し、団体競技、個人競技、種目別競技の3種目で競った。

 中学生以上の参加者の中から最高得点者には、日本商工会議所会頭杯と「そろばん函館一」の称号が与えられ、中学生の部と小学校5・6年の部の各部優勝者には、それぞれ「そろばん中学生(小学生)函館一」の称号が与えられる。

 「函館一」に輝いた八木さんは「仕事の合間を見つけては練習してきた。スピードと正確さのアップを目指してひたすら練習した結果と思う」と喜びのコメント。「中学生函館一」の齋藤君は「昨年、小学生函館一になったので2年連続。最近の大会で調子の悪かった読み上げ算でしっかり点数を取れたのが勝因と思う。全道大会でも満足できる結果を残したい」、「小学生函館一」の山本君は「全道大会まで2カ月、正確さをあげられるよう頑張って練習したい」と意欲を語っていた。

 小学校4年生以下の部では山形風花さん(北斗久根別小4年)が優勝した。(堀内法子)