2011年9月26日 (月) 掲載

◎豪快マグロ解体ショー

 金森赤レンガ倉庫とはこだて海鮮市場周辺で25日、港街函館を盛り上げようと初の「函館ベイエリアフェスタ」(実行委主催)が行われた。道南食材をはじめ、パンやお菓子、水産物加工品などを手ごろな価格で購入でき、目当ての品を求める多くの市民らでにぎわった。

 同フェスタは、東日本大震災を機に、金森商船と魚長食品が「函館赤レンガクラブ」を結成し、企画。会場を水産品、農産品、飲食店、バラエティー、イベントと5つのエリアに分け、26業者が出店した。

 午前10時半に開幕し、北斗浜分太鼓による力強い演奏が祭りムードを盛り上げた。同11時からは塩辛付きジャガイモが無料配布され、約10分でなくなる人気。「ほくほくしておいしい」と好評だった。生本マグロ解体ショーでは、重さ38キロのマグロを前に記念写真を楽しむ人の姿も見られ、親子で楽しいひと時を過ごしていた。

 七飯町から友人と訪れたという80代の女性は「たくさんのイベントがあって楽しい。初めて解体ショーを見たけど、さばき方もすごいですね」と笑顔で話していた。(平尾美陽子)



◎日本海沿岸 魅力アピール 札幌で「にしん街道まつり」

 【札幌】松前、上ノ国、江差の3町観光協会でつくる北海道歴史倶楽部(会長・打越東亜夫江差観光コンベンション協会長)主催の「日本海にしん街道まつり」が24、25の両日、札幌市のSTVホールで開かれ、ニシン文化の復興と地域活性化を目指す、日本海沿岸市町村の意気込みを全道に向けてアピールした。

 2日間にわたるイベントでは、江差追分や松前神楽などニシン漁にゆかりが深い郷土芸能の上演、有識者のフォーラム、留萌管内増毛町出身で世界のミクニ≠ニして知られるフランス料理シェフ・三国清三さん、江差町出身の民謡歌手KAZUMIさんのトークショーなどが行われ、大勢の来場者を楽しませた。

 漁師の家に生まれた三国さんは「北前船はニシンとともに夢やロマンを運んだ。日本海沿岸は世界最高の豊富な食材をはぐくむ地域。日本海という世界に誇る財産をアピールするにしん街道の取り組みを応援したい」とエールを贈った。江差追分やソーラン節などの独唱も披露したKAZUMIさんも「日本海に生まれたひとりとしてにしん街道をPRする」と意気込んだ。

 同倶楽部は、北前船が活躍した江戸時代から戦後にかけて、ニシン文化が北上した日本海沿岸を「にしん街道」と命名。2003年から最南端の松前町を起点にシンボルの標柱を建立。渡島、桧山、後志、石狩と4振興局管内を北上し、本年度は留萌市から最北端の稚内市に到達する。

 イベントでは、道北から道南までの31市町村観光協会による「にしん街道観光連携宣言」も発表。前田一男松前町長、工藤昇上ノ国町長ら沿岸市町村の関係者が一堂に会する中、打越会長が「有形無形の文化遺産には先人の魂の叫びを感じ取る。先人の持つ勇気と進取の心意気に学び、新たな産業や観光資源の創出に向かって果敢に取り組む」との宣言文を朗読。ニシン漁がもたらした、歴史的建造物や食文化など、多彩な遺産を日本海沿岸の活性化に結び付けようと、広域観光の展開や地域交流の発展に向けて連携することをアピールした。



◎初秋の函館 1892人疾走 ハーフマラソン

 道南最大規模のスポーツイベント「東日本大震災復興支援 2011函館ハーフマラソン大会」(同実行委員会など主催)が25日、千代台公園陸上競技場を発着点とするコース(21・0975キロ)で行われた。

 21回目を迎えた今年は東日本大震災復興支援と銘打ち、出場者は参加記念品の代わりに相当額を被災地へ寄付することができるほか、会場内に募金箱を設置し寄付を呼び掛けた。

 大会は函館や全国各地から1892人が出場。9時50分に工藤寿樹市長の合図で一斉にスタート。沿道には多くの市民が力走する選手を応援し、出場者は晴天に恵まれた初秋の函館を駆け抜けた。

 女子招待・実業団の部で優勝した鈴木澄子選手(ホクレン)は「沿道の応援がとても大きくて力になった」と話していた。(金子真人)


◎朝鮮半島の食や文化堪能

 朝鮮女性と連帯する函館の会(平出陽子会長)主催の「アンニョンフェスタin函館」が25日、函館YWCA(松陰町1)で開かれた。多くの市民が訪れ、朝鮮半島の食や文化を楽しんだ。

 同会は、在日コリアン女性との文化交流を目的に活動。同イベントは朝鮮半島の文化を市民に広く知ってもらおうと、2004年から毎年行っている。

 会場にはキムチや韓国のお菓子、カップ麺などが並び、来場者が品定め。伝統民族衣装「チマチョゴリ」を試着しての写真撮影も人気を集め、来場者は華やかで色とりどりの衣装を着ながら笑顔で記念撮影に臨んでいた。

 チマチョゴリを着ていた菊地綾子さん(21)は「涼しくて、色や刺しゅうもかわいかった。めったに着る機会がないので良い思い出になった」と話していた。

 また会場ではアイヌ道南支部など6団体によるバザーも行われ、売上金の一部を東日本大震災の被災地に送る予定となっている。(後藤 真)