2011年9月28日 (水) 掲載

◎ふっくりんこ収穫本格化

 【北斗】道南産米のエース「ふっくりんこ」の収穫が、北斗市内で本格化している。道南地方は今週に入り好天が続いており、農家はコンバインを走らせ、黄金色に輝く稲を急ピッチで刈り取っている。

 同市開発で27日から稲刈りを始めた秋元初男さん(61)は「9月は雨の日が多くて圃場(ほじょう)になかなか入れなかった。収量は10eあたり約8俵(1俵60キロ)の見込みで、平年作。ことしもおいしいコメができた」と顔をほころばせる。秋元さんの水稲の作付面積は「ふっくりんこ」2fで、27、28の両日で収穫作業を終える予定。収穫したもみは乾燥させた後、JAに出荷する。

 JA新はこだて(畠山良一組合長)米穀課によると、ことしの管内の水稲の作付面積は前年並みの約4000f。このうち約6割が「ふっくりんこ」。渡島総合振興局が先に公表した農作物生育状況(9月15日現在)によると、管内の「ふっくりんこ」の生育は平年より4日早い。

 同JAは、28日に関係機関を集めて「ふっくりんこ」などの新米試食会を函館育ちライスターミナルで開いた後、29日に卸業者へ出荷。同JA、JA函館市亀田、JA今金町の生産者で構成する「ふっくりんこ蔵部(くらぶ)」(木本勉部会長)の新米は、10月4日から道南圏のスーパーなどで一斉販売される。(山崎大和)



◎本年度都市景観賞、洋風住宅群「ベイヒルズ函館」選出

 優れた景観づくりに貢献した建物や団体などを表彰する本年度の函館市都市景観賞に、市内船見町2のマンションや個人住宅群「ベイヒルズ函館」と、市民団体「函館花いっぱい道づくりの会」が選ばれた。10月3日に市役所で表彰式が行われる。

 同賞は5年以内に新築、改築した建物や、3年以上景観づくりに取り組む個人・団体を対象に選定し、今年で17回目。本年度は136件の応募があり、規定に則した建物76件、活動2件を対象に審査した。

 また、今回からは過去に応募があり、時の経過とともに周囲の景観にマッチした建物なども新たに審査対象に加えたほか、景観賞の選定理由を明確にするため「まちづくりコンセプト賞」などと補足の名称も付けた。

 「ベイヒルズ函館」は過去に2度応募があった候補で、旧函館区公会堂に隣接し、函館山の地形を生かした斜面に配置したマンションと、洋風デザインによる一体感のある5棟の個人住宅で構成。一体的な街並みを形成したことが評価され、「まちづくりコンセプト賞」を受けた。

 「函館花いっぱい—」(折谷久美子代表)は2004年から、函館新道の沿道に花を植栽する活動を続けていて、「多くの地域住民の参加による年間を通じた活動で美しい沿道景観を創出している」と認められた。折谷代表は「地域を思い、地域を愛する皆さんの協力があったからこそ活動が続けられた。受賞を励みに、これからも函館の陸の玄関口をお花でもてなしていきたい」と喜んでいた。(森健太郎)



函館市の滞納繰越 前年比1億円減

 函館市の2010年度決算で、各部局で徴収できなかった市税や使用料、手数料、貸付金などの滞納繰越額は前年度比0.7%、約1億円減の112億4397万円となった。08年10月に債権回収対策室を設置して以降、初めての減少で、支払い督促や差し押さえの強化といった対策が、少しずつ結果に表れ始めている。

 市債権回収対策室によると、市には現在74の債権が存在する(一般会計・特別会計63、企業会計11)。このうち、滞納繰越額が減った主な項目は、上下水道料金が前年度比19.7%減の4億7016万円、市立函館病院の医療費が同16.8%減の4億1771万円、保育料で同7.6%減の3億660万円—など。誠意が見られない滞納者に対する給水停止措置や、病院局での支払い督促の活用などが減少要因とみている。

 一方、市税で同0.7%増の29億4767万円、国民健康保険料で同4%増の41億9968万円など、滞納繰越額が増えている細目もあるが、市税、国保料ともに差し押さえの取り組みを強化。昨年度の市税差し押さえ額は950件、5億7348万円で、昨年度から134件、1億2302万円の増加。国保料は28件、762万3000円で、同じく20件、563万円増と大幅に伸ばした。

 同対策室は自力執行権を持つ国保料、介護保険料、保育料の3債権に関し、担当課と共同で滞納整理を行うほか、それ以外は各部局に対する徴収強化に向けたノウハウの提供や指導を行っており、「今後も各部局との連携を強め、滞納縮減に向けて努力したい」とする。

 また、市国保年金課は本年度から、現年度分の国保料の督促を担当する臨時職員を4人配置して体制強化を図っており、「年度末期の担当者の休日出勤や、滞納者の財産調査を強化するなどして収納率アップにつなげていきたい」と話している。(千葉卓陽)


◎スーパーアークス港町店内に「箱館手づくり工房」オープン

 食品開発や販売などを手掛ける「クリエーティブ・ティツー」(函館市時任町12、竹内敏明代表)の直営飲食店「箱館手づくり工房港町店」がこのほど、函館市港町1のスーパーアークス港町店内にオープンした。

 自社製品の即席めん「がごめ昆布塩ラーメン」をはじめ、富良野市の製めん会社製造のラーメンや幌加内産そばなど、同社と取引のある道内各地の食品会社などの商品を調理し、手ごろな価格で提供する。

 7月、アークス側からフードスペースへの出店の打診があり、竹内代表もそのころ、取り扱い商品の直営飲食店構想を抱いていたことから出店に応じた。  食事メニューは、「がごめ昆布塩ラーメン」(550円)、「ふらのラーメン」(420円から)、幌加内産そばを使った「にしんそば」(550円)、特殊卵「美王卵」を使った「玉子丼」(320円)など。このほか、栗山コロッケ(150円)やアメリカンドック(同)、ソフトアイス(170円)などファストフード、冷菓子も扱う。

 いずれも短時間で調理できるレシピ内容で、さらに女性や高齢者も食べきれる量にして、低料金に抑えた。竹内代表は「安くて早くてうまいがモットー。どのメニューも食べきりサイズにしているので、少しお腹がすいたと思う時にも気軽に利用してもらえれば」と話す。

 中高校生、大学、専門学生は学割料金で定価の5%引き(100円以上から)とし、毎週水曜は65歳以上の高齢者も対象となる。

 営業時間は午前10時から午後8時。不定休。問い合わせは同店TEL0138-45-6678。(鈴木 潤)