2011年9月8日 (木) 掲載

◎桧山の自慢ずらり、物産・観光フェア11日まで

 桧山振興局主催の「ひやま物産・観光フェア」が7日、函館市美原のイトーヨーカドー函館店地下中央催事場で始まった。管内全7町の農水産物、加工品、菓子類など、海の幸・山の幸が勢ぞろい。大勢の人が会場いっぱいに出品された自慢の味を品定めした。11日まで。

 フェアは、同管内の特産品のPRや販路拡大、観光客の誘致促進を図るため、同店と連携し昨年に次いで2回目。7町から14事業者(昨年は5町から11事業者)が出品(うち新規は6事業者)。

 五勝手屋本舗(江差町)は、朝作ったばかりの中花饅頭(ちゅうかまんじゅう)、草大福、豆大福を販売。手作り工房北の岬さくらばな(奥尻町)は、漁師の主婦が手作りした粒うに(塩うに)を出品した。JA新はこだて厚沢部基幹支店が出品した、メークインやアスパラガスなど取れたての農産物も人気を集めていた。

 函館市美原の女性(71)は「厚沢部のメークインはおいしいので買った。ポテトサラダや塩煮など、いろいろな料理に使いたい」と笑顔を見せていた。

 10日にはクイズ大会・ゆるキャラ握手会、ビンゴゲーム大会、11日には江差追分のステージもある。

 フェアの時間は午前9時〜午後6時。(山崎大和)



◎来月、函館で「縄文」国際シンポ

 「北海道・北東北を中心とした縄文遺跡群」に関する国際シンポジウム「縄文文化とユーラシアの様相」(国際縄文フォーラム実行委員会主催、函館新聞社など後援)が10月29、30の両日、函館市の金森ホール(末広町14)で開かれる。日本や米国など5カ国の研究者が参加し縄文文化について話し合う。主催者は同遺跡群の2015年度の世界遺産登録実現に向け、機運を高めたい考えだ。

 道内唯一の国宝・中空土偶などを展示する市縄文文化交流センター(臼尻町)が10月1日にオープンを控えていることや、中心となって主催するNPO法人函館市埋蔵文化財事業団が、ドイツ考古学研究所と08年から共同発掘などを通じて学術交流があることがきっかけとなって実現。日独交流150周年記念事業の一環として開かれる。

 シンポジウムには日本、ドイツ、米国、英国、カナダの5カ国が参加。考古学などに携わる約20人の研究者が、気候変動と人類の歴史を主なテーマにディスカッションや基調講演、事例報告などを同時通訳で行う。

 実行委は「今回のシンポジウムはドイツでも盛んにPRされているほか、国内外の第一線で活動する研究者が多く来る。東日本大震災を経験した今、自然と人との関わりについて世界的視点で改めて考えるきっかけとなり、縄文文化を含め、市の魅力を世界に向けて発信したい」としている。

 一般市民も入場できる。両日とも参加無料で、定員は150人。問い合わせは市埋蔵文化財事業団TEL0138・25・5510。(後藤 真)



◎アルペンスキーヤー・佐々木明さん、被災地での活動紹介

 若者の就労支援を行う「はこだて若者サポートステーション(サポステ)」主催の講演会「佐々木明さんがサポステにやってくる」が7日、北海道国際交流センター(元町14)で開かれた。北斗市出身のアルペンスキーヤー佐々木明さんを講師に迎え、「スポーツの力と被災地支援報告」と題して講演。参加者26人が聞き入った。

 佐々木さんは、2002年から3期連続でオリンピックに出場。東日本大震災以後、被災地などを回り、仲間と共に、支援物資などを届ける活動を行っている。

 この日は、被災地域の様子や活動内容などを紹介。参加者の質問などにも答え、冗談を交えながら講演した。スキーを初めた経緯や、壁にぶつかった時は自分で暗示をかけて乗り越えてきたこと、長年取り組むスキーを通し、自身が心掛けていることなどを伝えた。

 後半は、佐々木さんが被災地で撮影した映像を公開。現地の状況を伝え、未来に向けて一歩踏み出そうとしているサポステ利用者らにエールを送った。(平尾美陽子)


◎北斗市3年ぶり黒字、10年度の連結決算1億600万円

 【北斗】市は2010年度決算に基づく健全化判断比率をまとめた。判断指標のうち、一般会計と8つの特別、事業会計を含む全会計に占める赤字割合を示す「連結実質赤字比率」は、3年ぶりに黒字に転じたため数値が算定されなかった。国民健康保険事業会計が単年度で黒字となり、累積赤字が圧縮されたことが主な要因で、全会計の連結決算は約1億600万円の黒字となった。

 自治体の財政状況は、地方財政健全化法で▽普通会計の実質赤字比率▽全会計の連結実質赤字比率▽実質公債費負担率▽借金の将来負担比率—の4指標で示すことが義務付けられている。

 北斗市の国保会計は、国からの特別調整交付金などが増額し、10年度の単年度収支が2億1300万円の黒字となり、予測された累積赤字額は6億2300万円にまで減少。一般会計の実質黒字額は3億9400万円で、各会計の黒字額、資金剰余額の合計が国保の実質赤字額を上回り、連結決算で黒字に転じた。

 また、実質公債費比率は10年度単年度で10・0%、3カ年平均で11・3%となり、早期健全化基準の25%を下回った。標準財政規模に対する負債の比率を示す将来負担比率は7・8%。実質赤字比率は算定されなかった。(今井正一)


◎高丘小児童の体力アップへ、歩数計使いウオーキング

 函館高丘小学校(鳴海裕校長、333人)は子どもたちの体力増進を図ろうと、歩数計を使ってウオーキングなどを促す取り組みを今週末から開始する。これに先駆け7日、全児童を対象に「元気もりもり集会」を開き、歩数計の使い方などを学んだ。

 同小の本年度の経営方針の中の一つ「健康の保持増進・体力向上」という運営目標と連携し、独自の取り組みとして実施。毎日の歩数を記録し、積極的に運動する意識を育てることなどを目的に、4月ごろから構想を練った。6月に高丘町会が町内会の散歩コースを記したマップを制作したことも後押しとなった。

 取り組みは、学校生活の中で装着することを基本とし、毎日の歩数を「道南てくてくマップ」に色を塗り、記録していく。鳴海校長は「家庭や地域と連携し、同町会の散策マップをもとに、家族でウオーキングを楽しんでもらいたい」とし、「手軽な運動をすることで、運動に親しみを持ち、健康な生活を送ってほしい」と期待を込める。

 この日は、全児童に歩数計の活用方法やマップの説明が行われ、同町会の武下秀雄会長が、励ましの言葉を送った。武下会長は「高丘町には魅力ある場所がたくさんある。歩く時は楽しく歩いてもらいたい」と伝えた。

 同取り組みは、今週末から3年生以上で始まり、3学期から全学年でスタートする。(平尾美陽子)