2012年10月22日 (月) 掲載

◎開通前の高速道歩いて絶景満喫 道央道「森—大沼IC」

 【森】来月10日に道央自動車道の森IC(インターチェンジ)—大沼公園IC間が開通するのを記念して「秋の絶景を歩こう2012」(道央自動車道森地区開通記念イベント実行委員会主催)が21日、グリーンピア大沼などで開かれた。開通前の高速道路本線上を歩くイベントも行われ、親子連れなどが秋晴れの中、貴重な体験を楽しんだ。

 グリーンピア大沼会場では、森町の郷土芸能、オニウシ太鼓と砂原権現太鼓の演奏でイベントがスタート。「道南グルメまつり」と題し、水産加工品やリンゴ、カボチャなど森町と七飯町の特産品が販売されたブースは人だかりができる盛況ぶり。このほか、高速道路の運転シュミレータや、高所作業車の体験搭乗が親子連れの人気を集めていた。

 一方、高速道路本線上の会場では、往復約6`を歩くことができるイベントを開催。この日は晴天に恵まれ、参加者は秋の景色を楽しみながら真新しいアスファルトの上を歩いた。

 木古内町の澤口秀雄さん(88)は「七飯のリンゴを試食してみたらとても美味しく、安かったので買った」と笑顔。高速道路を家族で歩いた森町の小学5年生、福田匠真君(11)は「(大沼公園ICオープン後は)しばらく高速道路の開通はないので楽しみに来た。普段陸上で鍛えているので大丈夫」と余裕の表情だった。(森裕次郎)



◎直販イベント「同友会食べマルシェ」 道南の安全野菜ずらり

 北海道中小企業家同友会函館支部の部会組織「AP(アグリポット)北海道」による直販イベント「AP北海道収穫祭in同友会食べマルシェ」が21日、津軽海峡フェリーターミナルで開かれた。道南各地の農家が農法にこだわった農作物を販売、多くの来場者でにぎわった。

 昨年発足した同部会は無農薬や、微生物の活用など農法を工夫して生産している。消費者に安全・安心な農産物づくりの取り組みを知ってもらおうと、初めて開いた。

 函館や北斗、七飯などから28軒が参加。カボチャやネギ、ホウレンソウといった新鮮野菜をはじめ、トマトジュースやカレーなどの加工品が格安で販売された。来場者は生産者との対面販売を楽しみ、産品を手にとって確かめていた。

 また各農家の食材を使った料理コーナーも人気を集めたほか、イモの詰め放題には1d分が用意され、盛り上がっていた。改行 出展した金子農場(函館市)の金子周治さん(72)はナガイモなどを販売。「直売する農家が増えれば、より味にこだわったおいしい農産物を作り出す特徴が出てくるのでは」と話していた。 (千葉卓陽)



◎大西さん写真集「新函館写真紀行」発行

 京都から函館に移住し、地域の魅力を発信しようと電子書籍中心の出版社「新函館ライブラリ」を立ち上げた大西剛さん(53)はこのほど、写真集「新函館写真紀行」を発行した。自身が街歩きの中で函館らしさを感じて撮影した約140点を掲載している。

 大西さんは、開港後のハイカラ文化、北洋漁業や青函航路の記憶など、函館にしかない風景と出会うため、2009年から毎月のように函館を訪れ、同年9月に市内で函館をテーマした写真展を開催。11年9月に移住し、函館・道南や青森の魅力を全国に広めたいと出版社を設立した。

 今回の写真集は電子書籍で公開していたものを改題、印刷した。観光名所であってもさまざまな角度から捉えており、市民が見慣れている建物と違う雰囲気で楽しめる。写真の解説文は何度も同じ場所を見つめて感じたことや、疑問に思い調べたことをしたためている。

 大西さんは「自分が興味持ったものを取り上げているだけだが、旅行ガイド誌のように至れり尽くせりの街案内に飽きた人に、函館の素朴さを感じてもらえると思う」と話している。

 四六判変形、111ページ。1143円(税別)。問い合わせは大西さん電話090-1381-1959。(山崎純一)


◎旭多目的広場 本年度で廃止へ 過去3年間で利用なし 市、駐車場などに活用

 函館市教委は、ゲートボールなどの運動場「旭多目的広場」(大森町2)を、本年度末で廃止する方向で検討している。過去3年間、占用利用の実績がなく、ゲートボール愛好者が減少しているためで、市は土地の新たな活用方法を検討している。

 同広場は1993年に閉校となった旧旭中学校の跡地に97年開設。地域の強い要望を受け、市が約900万円を投じ、ゲートボール場2面を整備した。使用無料で、通年自由開放している。

 市教委によると、手続きを要する占用利用は2008年度に40人の実績があったが、09〜11年度はゼロ。周辺の愛好者は、東川町のグリーンベルトなどにある同広場以外のゲートボール場を使用することが多いという。

 9月には大森町会など周辺7町会と市教委が存廃について協議。市教委側が廃止の意向を伝えたところ、利用者がほとんどいないことから町会から反対意見はなかった。

 来年度以降は隣接するサン・リフレ函館の駐車場などスポーツ施設以外での活用を想定している。

 市教委は「開設当初はそれなりの利用があったが、徐々になくなった。面積的に他のスポーツ広場としての活用は難しいが、地域住民の理解が得られたので、なるべく早く一定の整備をしたい」としている。(後藤 真)