2012年10月7日 (日) 掲載

◎「函館博士」目指し元町探検「観光子ども学習会」

 市内の児童が地元の観光地を学ぶ「函館観光子ども学習会」が6日、元町で開かれた。参加した児童は「函館博士」を目指し、ガイドの説明を聞きながら、旧函館区公会堂や教会群を見て回った。

 函館国際観光コンベンション協会のキッズコンシェルジュ事業の一環で、昨年に続き2回目。地域についての知識や愛着を深めるとともに、観光都市の子どもとしてもてなしの心を養うことが目的。

 この日は児童6人が参加。案内役は「函館観光ボランティア愛」のメンバー、舩木逸子さんが務めた。

 元町公園の写真歴史館をスタート。旧函館区公会堂前では、舩木さんが建てられた経緯を紹介。教会群まで続く港ヶ丘通をゆっくりと歩き、坂についての説明などをした。

 教会群では建物の形を比較。舩木さんは「それぞれ形が違うところに注目して」と話した。ゴールは旧イギリス領事館。児童は説明を聞いた後に認定証を受け取った。

 最後に舩木さんは「函館に来た人、函館のことを良く知らない人に、きょう学んだことを教えてあげてください」と語りかけていた。赤川小4年の村田蒼衣さんは「チャチャ登りの名前の由来が分かり、勉強になった」と笑顔で話していた。学習会は7日も行われる。 (松宮一郎)



◎親子連れら支援米収穫 アジア・アフリカへ

 【北斗】食糧難に苦しむ海外の人たちに送るアジア・アフリカ支援米の収穫が6日、市内東前の水田で行われた。秋晴れの下、近郊の親子連れら約50人が参加し、鎌を使って手作業で稲を刈り取った。

 連合渡島地域協議会(荒木敏安会長)や「食・みどり・水を守る労農市民会議」(長谷川義樹議長)の主催で、飢餓に苦しむ人を救うため、10年以上前から続く活動。地元農家の山本隆治さん(59)方から借り受けた25eの水田で5月に作付けした。

 この日は軍手に長靴姿の家族連れらが黄金色に色付いた「ななつぼし」の稲穂を鎌で丁寧に刈り取り、根元を麻ひもで結んで天日干しまで行った。山本さんによると、猛暑で生育は順調に進み、作柄や収量は上々という。

 父親と参加した渡辺稀月(きらら)ちゃん(6)は「初めてだったけどうまく切れた。困っている人にいっぱい食べてほしい」と話した。今後、1カ月ほどかけて残りの面積の収穫と乾燥、脱穀を終え、年内にも収穫した約900`を送る予定。  (森健太郎)



◎松前マグロ1匹丸ごとネット販売

 【松前】松前さくら漁協直販センター(唐津379)は、町内で水揚げされた本マグロ1匹そのままを個人客向けにインターネットで販売するサービスを開始した。家庭の概念になかった“1本買い”という物珍しさを武器に、業者以外の購入層を広げることで地元ブランド「松前マグロ」の知名度アップや販路拡大を狙う。

 マグロといえば函館市戸井や青森県大間が産地として名高いが、松前沖も同じ津軽海峡に面した屈指の漁場だ。同漁協では水揚げされたばかりのマグロをすぐに血抜き、冷却する「船上活締め処理」を施し、品質管理を徹底。100`を超える大物は東京の築地市場で高値で取引され、それ以外にも札幌や函館などにも出荷している。

 インターネット販売を手掛けるのは同漁協の販売委託を受ける兵庫県の「ほのぼの本舗」で、同漁協ホームページから購入ページに進める。マグロは冷凍されず、発砲スチロール箱に氷を詰めて届けられ、漁の状況次第にもよるが2〜3日から1週間ほどで届く。価格は市場の相場変動により、10月は8〜14キロ前後で3万9800〜6万9800円(税・送料込み)。15キロ以上の注文は電話で受け付ける。

 マグロは丸ごと購入すると、赤身やトロ、カマなどすべての部分が味わえるのが魅力。直販センターでは赤身と中トロ(各200グラム)を2000円前後で柵売りしている。現在8キロのマグロが3万9800円で販売されており、購入した場合、1人150グラムを食べたとしても刺し身では30人前ほどになるという。自分でさばくことができない人には別途1050円で4分割し発送する。

 漁の最盛期は秋を迎えたこの時期。同センターの上野勝三センター長は「品質には絶対の自信がある。柵買いにはない醍醐味(だいごみ)をぜひ味わってほしい」と話し、「大人数が集まるパーティーに活用して」とアピールしている。問い合わせは「ほのぼの本舗」TEL072-782-5756。(小杉貴洋)


◎函館産の「食べるこんぶ」好評 北海道日水が販売

 北海道日水(本社札幌)が、函館産の養殖コンブを生食用に加工した「塩蔵昆布」を販売し好評だ。手軽に魚料理を食べられる水産庁「ファストフィッシュ」のブランド認定を受けた道南第一号。だし以外の生食用途を開発したことで、コンブの消費拡大に一役買いそうだ。

 乾燥コンブ需要が頭打ちする中、新しい用途を開発し、コンブの付加価値向上を目指す。本来なら1年かけて成長させる促成の養殖コンブを、3月に5〜6カ月で早どり≠オ、柔らかく実も薄い南茅部産コンブを使う。昨年初めて生産し、2年目の生産量は12〜13トン。

 南茅部地区の久二野村水産(野村譲社長)が製造を担う。「食べるこんぶ」としてPRしており、ワカメよりシャキシャキ感があり、サラダやみそ汁、炒め物、ラーメンのトッピングなどに合うという。冷凍で1年保管できる。

 市も商品開発や販路開拓で支援。3月のコンブの早どり作業は漁業者にとって水揚げの少ない時期の貴重な収入源となるほか、加工業者も閑散期に工場を稼働できるメリットがある。

 同社函館事業所(海岸町)の保原和男さんは「用途の多様化により、新しいマーケットが創出され、乾燥コンブにもいい影響を与えるのでは。生産量を増やし、販路をもっと広めたい」と話す。

 コープさっぽろの函館地区店舗で取り扱う。価格は100グラム当たり98円。問い合わせは同事業所TEL0138-41-6105へ。(山崎大和)


◎特産品や手料理販売 あっさぶ大収穫祭にぎわう

 【厚沢部】実りの秋を満喫する「あっさぶ大収穫祭」が6日、町内のJA新はこだて厚沢部基幹支店で行われた。特産品の販売やおでんなどの手料理が並び、家族連れら大勢を魅了した。

 同支店主催の初の大収穫祭で、会場の駐車場にずらりと露店が並んだ。厚沢部の農協女性部は大鍋にダイコン20`などのおでんを用意、手づくりのみそだれもあり人気で「もし売れ残ったらメンバーの夕食のおかずにと思ったけど、たくさん買ってもらって良かった」と佐藤美登子部長(51)。江差と乙部、熊石の各女性部も駆けつけ、イベントを盛り上げた。

 ジャガイモのメークインとキタアカリ、男爵の3種の塩煮の味比べでは、厚沢部発祥のメークインが人気で、100円の袋詰め放題も好評だった。

 ステージでは、子どもたちのダンスや遊戯、ご当地キャラクターのクイズ大会もあり、終始和やかな雰囲気に包まれた。

 厚沢部小1年の山本彩友妃さんは「(米粉の)揚げものがおいしかった」と笑顔だった。 (田中陽介)