2012年11月11日 (日) 掲載

◎道央道「森―大沼公園」開通

 【森】道央自動車道(道央道)の森インターチェンジ(IC、森町森川町)―大沼公園IC(同町赤井川)間9・7キロが10日午後3時、開通した。オープンに先駆けて、本線上でテープカットが行われ、事業者の東日本高速道路(ネクスコ東日本)や近隣市町の関係者が開通を祝った。函館方面への延伸で、道央と道南のアクセスが一層向上。2015年度開業予定の北海道新幹線と合わせて、道南の高速交通ネットワークのさらなる進展が期待される。

 本線は森ICからババ沼川橋付近までの5・8キロが暫定2車線、大沼公園ICまでの3・9キロが4車線区間。ババ沼川橋―尾白内川橋間1・6キロには、反対車線の飛び出しを防止する新型の「ワイヤーロープ式防護柵」を全国で初めて設置した。

 開通で札幌―函館間の所要時間は約4時間20分となり、一般道路を利用した場合よりも約80分短縮されるという。集中豪雨や津波などの緊急時には並行して走る国道5号の代替ルートとして活用される。

 同区間の事業費は約190億円。今回の開通で、士別剣淵ICまでの延長443・5キロが結ばれるとともに、同社の施工区間の整備が終了した。未開通となっている七飯ICまでの約10キロの区間は国の新直轄方式で整備される。

 開通前には、大沼公園IC前で営業開始セレモニーが行われ、先着した19台のドライバーに記念証と記念品が贈られた。定刻の午後3時、先着車両が次々とゲートを通過し、目的地へ向かった。

 また、グリーンピア大沼で開通式典が開かれ、約180人が出席。ネクスコ東日本の廣瀬博社長は「観光、行動圏の拡大による地域経済の発展や、緊急搬送時間の短縮によって地域医療に寄与するものと考える。沿線地域がさらに発展するよう祈念している」とあいさつし、来賓の若井康彦国土交通大臣政務官、逢坂誠二衆院議員ら7人が祝辞を述べた。その後、本線上に場所を移し、地元の駒ケ岳小学校の児童らも交え、テープカットと関係車両100台余りによる祝賀パレードが行われた。(鈴木 潤)



◎白鳥 大沼に飛来

 【七飯】大沼国定公園・大沼では、冬の使者オオハクチョウが飛来した。10日午前には宿野辺川河口付近で、灰褐色の幼鳥に寄り添う純白の親鳥など、約40羽が確認された。

 大沼では例年、10月下旬から翌年3月中旬ごろまで、越冬のため生息地シベリアから飛来する。道南でも厳しさが増し、湖面が凍結すると、日中に大沼、小沼を分ける月見橋付近にある通称「白鳥台セバット」に移動し、優美な姿を間近に見ることができる。

 この日はバードウオッチングの道具を手にした人が羽を休める様子を見ていた。函館市湯川町の会社員佐々木紀彦さん(52)は「数日前から数羽が飛来していたが、少しずつ増えていると思う。ただ、本州に渡る可能性もあるのではないか」と話していた。(山崎純一)



◎節目祝い発展誓う 木古内町制施行70周年式典

 【木古内】木古内町の町制施行70周年記念式典が10日、町中央公民館で開かれた。来賓と町民合わせて約160人が出席し、節目の年を祝福とするとともに、町のさらなる発展を誓い合った。

 1942(昭和17)年に町制が施行され、木古内村が木古内町に。53年には国鉄松前線が開通し、交通の要衝として発展。昭和30年代には人口が約1万3000人となり、ピークを迎えた。

 式典では木古内賛歌斉唱に続いて、木古内中学校の生徒会長、寺下俊君(2年)と役員の金平真優さん(同)が町民憲章を読み上げた。

 大森伊佐緒町長は式辞で「数多くの苦難を乗り越え、町の発展に寄与した先人に対し、心から敬意を表する。さらに住みよいまちを作り、子供や孫に引き継ぐことが我々の務め」とあいさつ。また、開業が迫る北海道新幹線についても「開業効果を得るために急ピッチで準備を進めているところ」と話した。

 表彰式では町の発展に貢献した町政功労者19人に表彰状が贈られたほか、善行表彰、特別表彰、感謝状の贈呈もあり、大森町長が一人一人に手渡した。また、姉妹都市の山形県鶴岡市から榎本政規市長らが駆けつけ祝福した。(松宮一郎)


◎きりたんぽで親睦会 函館秋田県人会

 函館秋田県人会(岸部祐一会長)は9日、「イマジンホテル&リゾート函館」で初の親睦会「きりたんぽ鍋を囲んで」を開いた。会員ら55人が参加。飲食のほか、講話や民謡演奏もあり、思い思いに交流を楽しんだ。

 同県人会は秋田県出身らゆかりのある函館市民でつくり、日ごろはカラオケやパークゴルフの会などの行事を開いている。

 第一部では、同会会員の道教育大特任教授、佐々木馨さん(66)=同県出身=が「私の半生期」と題し講演。幼いころきょうだいと死別した過去が「仏教の研究など、今のライフワークに結び付いている」と紹介。現在は人間の死生観に興味があると語った。

 次いで、江差追分会函館声徳会支部の内村徳蔵支部長と妻の悦子さん=同県出身=ら家族4人が出演し、民謡「秋田長持唄」などを披露。最後に、秋田から取り寄せたという食材を使ったきりたんぽに舌鼓を打った。

 新湊町から来た会員の九島澄子さん(80)は「講話も民謡演奏もとても良かった」と話していた。

 同県人会では新規会員を募っている。希望者は立花敏夫幹事長TEL0138・47・2685。(長内 健)