2012年11月14日 (水) 掲載

◎味の競演満喫…郷土料理発表会

 市内、近郊のホテルや料理店が料理を振る舞う「郷土料理発表会」が13日、五島軒本店(末広町)で開かれた。西洋料理9店と中国料理10店が参加。市民約250人が訪れ、一流の調理師による味の競演≠楽しんだ。

 全日本司厨士協会函館支部と日本中国料理協会函館支部の主催。地元食材を使った料理の紹介や調理師同士のレベルアップを目的に毎年開催しており、今年で27回目。

 メーンの食材には、地元で水揚げされたタラやツブ、農産物は七飯産のリンゴ、ジャガイモ、シイタケ、北斗産タマフクラなどをふんだんに使った。

 テーブルに並んだのは各店が趣向を凝らしたこの日だけの特別メニューで、サケは岩塩の包み焼き、タマフクラは冷製ポタージュ、森産の豚はあんかけを載せて提供。来場者は目当ての料理を皿に取り、おいしそうに味わっていた。

 毎年訪れているという市内の自営業、佐々木妙子さん(65)は「普段は食べることができない凝った料理ばかりで、どれもおいしい」と笑顔をみせていた。日本中国料理協会函館支部の小川幸徳支部長は「市民に地元食材の味を知ってもらうことができてよかった」と話していた。

 また、この日は両支部の青年部による料理コンクールも行われた。(松宮一郎)



◎ガゴメづくし堪能…エバーグリーンで初のランチ会

 函館特産のガゴメコンブ料理を堪能するランチ会が13日、コミュニティカフェ&バー・エバーグリーン(若松町、久保田翔店長)で開かれた。市内在住の男女10人が、ガゴメを使ったパスタやサラダ、スープ、タコのマリネ、デザートの5品を楽しんだ。

 「がごめ昆布 ねばねば本舗」(同町、石原健店長)が初開催。家庭で簡単にできるレシピを紹介し、消費を増やす狙い。エバーグリーンでは、ガゴメパスタをレギュラーメニュー化している。

 デザートには、粒状のガゴメを生地に混ぜ込んだパウンドケーキが登場。ガゴメの強い粘りがつなぎとなり、ふっくら感がある。甘さの中にほんのり塩味が広がり好評だった。

 市内富岡町の主婦伏間朋子さん(71)は「普段はみそ汁や酢の物に使うぐらい。いろんな活用法があって参考になります」と笑顔。石原店長は「地元の人たちに食べ方を知ってもらう工夫が必要と考え、品数を増やした。今後も定期開催したい」と話していた。(山崎大和)



◎函館市 広告媒体拡大に本腰

 函館市は自主財源の確保に向け、広告媒体の拡大に本腰を入れる。市民の目に触れやすい、証明書受け付け窓口の番号表示機の横に来年から広告を表示するほか、2015年度のオープンを予定する函館アリーナなどでのネーミングライツ(命名権)導入を目指しており、財源不足解消への一助としたい考えだ。

 広告収入事業は2006年度から、ごみ収集カレンダーや納税通知書用封筒など4媒体で開始。以降、広報誌「市政はこだて」や職員の給料明細封筒、ホームページのバナー広告などへ拡大。最大11媒体で展開し、ピーク時の08年度は985万円に達したが、不況の影響で年々減少しており、昨年度は684万円にとどまった。

 新たな収入増加策は▽新しい媒体の導入▽ネーミングライツ導入—の2本柱。新媒体として、来庁者が窓口で証明書などを受け取る際に表示する受付番号表示機の横に、来年3月から広告用ディスプレーを設置する。これまでは年間187万円のリース料がかかっていたが、公募に応募した1社が広告掲示と引き換えに表示機を無償貸与することで、リース料を減らす。

 また、13年度以降は公用車やごみ収集車、ごみ袋、玄関フロアマットなどでの広告掲示を順次実施していくほか、既存媒体の広告枠も拡充していく。

 ネーミングライツは函館アリーナと、旧函館北高跡地に整備を予定する日吉多目的グラウンド(仮称)での導入を検討。アリーナでは年間5000万円程度の収入を見込み、全国的に公募する方針。

 市内の公共施設では企業局が06年度から、電停の「魚市場通」と「五稜郭公園前」の2カ所で副呼称を付けている。市長部局での導入は大都市圏でも応募が少ない点などを踏まえて慎重に検討していたが、アリーナ整備を機に導入に踏み切る。市財政課は「経済状況が好転しなければ当てにしづらいが、収入増加に向けて努力していく」と話している。(千葉卓陽)


◎ビジネス部門1級で満点…情報処理検定で函商高2年3人

 函館商業高校(難波繁之校長、生徒597人)情報処理科2年生3人が、このほど行われた第47回「情報処理検定試験」(全国商業高校協会主催)のビジネス情報部門1級で満点合格した。このうち佐藤彩香さん(17)はプログラミング部門1級でも満点を獲得。同協会によると、両部門を同時に満点合格するのはこの10年間で全国初という。

 ビジネス情報部門は表計算ソフトを駆使したデータ分析の実技やビジネス情報に関する用語を問う筆記を、プログラミング部門は情報処理やプログラミング言語の用語を問う筆記を課す。同科全39人が受けたビジネス情報部門の満点合格者は、佐藤さんのほか、内村莉奈さん(17)、二本柳燎さん(17)。

 同科では春から週8時間、情報処理の授業を展開。生徒は今回の試験1〜2週間前から午後7時まで講習も受け、基礎から応用まで徹底して問題に取り組んできた。佐藤さんは「自宅でも遅くまで勉強したせいか、寝不足になることも多かった」と振り返り「試験には平常心で臨んだし合格の手応えはあったけど、今回の結果には驚き。とてもうれしい」と喜んだ。

 内村さんも「読解力が求められるも筆記問題もあったけど、しっかり対応できた」、二本柳さんも「先生方の指導が良かったからこその結果」と話した。今後は、来月に控える国家試験「基本情報技術者試験」の準備に専念するという。

 教科を受け持つ谷口真一教諭は「満点対象者は解答の一字一句まで厳しく審査される。本当に良く頑張った」とたたえた。改行 全国の受験者数はビジネス情報部門3万874人、プログラミング部門1381人。満点合格者はそれぞれ13人、25人で、道内では函商高生の3人のみだった。(長内 健)


◎犬と触れ合い 利用者ら笑顔…特養ホームにわくわく動物訪問団

 【七飯】アニマルセラピーのボランティアに取り組んでいる「わくわく動物訪問団」が11日、七飯町鳴川3の特別養護老人ホームゆうりん(吉田幸洋施設長)を訪れ、利用者60人が犬との触れ合いを楽しんだ。

 同団体は市民に動物と触れ合うことで精神的な安らぎを得てもらうことを目的に、獣医師とその家族で2008年に結成、道南の高齢者施設を中心に活動を行っている。

 この日はメンバー9人が4匹の犬とともに同施設を訪問。利用者たちは犬の頭をなでるなどし、終始笑顔で楽しんでいた。

 同施設に入所する渡辺静子さん(84)は「以前に飼っていた犬を思い出してとても癒やされた」とにっこり。訪れた岩本厚子さんは「短い時間でも、動物との触れ合いで優しい気持ちになってもらうことができたら」と話している。(金子真人)