2012年11月16日 (金) 掲載

◎あさひ小児童が朝市で販売体験

 函館あさひ小学校(黒丸譲二校長、児童263人)の6年生41人が15日、函館朝市(若松町)で販売体験活動を行った。店頭で威勢のいい掛け声とともに、接客や販売に励んだ。

 総合的な学習の時間を活用し、毎年朝市で実施。これまでの授業では、朝市の担当者を学校に招き仕事内容について話を聞いた後、朝市を見学して商売の様子も学んでいた。

 販売体験は児童2〜3人がカニやコンブなどを売る19店舗に分かれ、「おはようございます」「おいしいですよ」などと観光客らにアピール。商品が売れると、笑顔でお礼をした。中川葉月さん(12)は「お客を集めるには、笑顔や声掛けが大切だと思いました」、佐々木大成君(11)は「品物が売れてうれしかった。お客を呼ぶのは大変です」と話していた。

 児童は活動をまとめ、授業参観などで保護者に発表する予定。(山崎大和)



◎花時計が冬ごもり

 函館市民会館(湯川町1)の前庭を華やかに彩り、市民らを楽しませてきた花時計が15日、今シーズンの運転を終了した。市文化・スポーツ振興財団の職員により針の部分が取り外され、半年間の冬ごもりに入った。

 花時計は、同会館のオープンに合わせ1970年に設置。直径6・3bで3本の針が会館利用者らに時刻を教えている。今季は5月2日に運転を開始。春には5色のパンジー、夏にはベゴニアやインパチェンスと季節に合わせた花が文字盤に当たる部分を飾ってきた。

 この日は午前10時から撤去作業を開始。2人の職員が慣れた様子で秒針、分針、時針の順で取り外していき、最後は真ん中の軸の部分にカバーを取り付けた。来春まで2色の葉ボタンを飾っている。

 作業の途中には、春の運転開始セレモニーに毎年参加している湯浜保育園の園児らが散歩の途中で偶然立ち寄り「花時計さんお疲れさま」と手を振る姿も。

 現在花時計が設置場所では、来秋から函館アリーナ(仮称)の建設が始まる予定で、市は花時計を移設する方向で検討している。



◎工事の安全願う 水産・海洋総合研究センター起工式

 函館国際水産・海洋都市構想の中核施設「函館国際水産・海洋総合研究センター」の本館棟起工式が15日、弁天町の旧函館ドック跡地で開かれた。関係者約55人が出席し、工事の安全を祈願した。

 同センターは市や経済界が進めている同構想の拠点施設。8900平方bの敷地に本館棟や海洋調査研究棟を建設し、総事業費は約45億円。産学官連携による研究拠点として新産業の創出を図り、市民や観光客の体験学習も行う。

 本館棟は鉄筋コンクリート造一部4階建て延べ7543平方bで、研究室や大会議室などが設けられる。来年春から本格着手し、2014年3月に完成、同6月の供用開始を予定している。

 式には市関係者や、1工区・2工区を受注した共同企業体関係者らが出席。中林重雄副市長が鍬入れを行って安全を祈った。同副市長は「2003年の構想策定から着実に成果が出ている。入居する学術研究機関と企業が連携し、先端的で独創性の高い研究開発が期待できる」と述べた。

 市は北大大学院水産科学研究院や北大水産学部、公立はこだて未来大学などと入居を前提に協議を進めており、最終的に公募で入居施設を決める方針。 (千葉卓陽)


◎ごみ処理手数料を値上げへ 2016年度から 

 函館市は2016年度からごみ処理手数料を引き上げる方針を示した。財務部は、現在1g当たり2円としている手数料に関し、16年度から同4円とする方向で積算している。

 14日に開かれた市議会総務常任委員会(工藤恵美委員長)で、市がこのほど原案を示した行財政改革プラン(12〜16年度)を審議した際に値上げ方針を示した。15年度から火葬場と市民菜園の使用料を、16年度にはごみ処理のほかに、し尿処理手数料を値上げする考え。

 家庭ごみの処理は2002年度に有料化されている。同委員会では、小野沢猛史氏(市民クラブ)が「他都市と比較しても水準が高い」と指摘。大竹教雄財務部長は「市民負担をお願いするには、きちんと調べなくてはならない」と述べた。阿部善一氏(民主・市民ネット)は「個人の負担増に対し、何らかの説明が必要では」と質問。上戸慶一総務部長は「早いうちは内部努力で経費を削減し、後に住民に負担いただくものがある」とした。

 同プランでは市民負担の公平確保を目的に、15年度から各種使用料・手数料の見直しを掲げ、15、16年度の2カ年で9億1000万円の増収を見込んでいる。 (千葉卓陽)