2012年11月19日 (月) 掲載

◎弥生小で開校130周年式典

 函館弥生小学校(鳴海裕校長、児童219人)の校舎落成・開校130周年・統合3周年の記念式典が17日、同校で開かれた。全校児童や地域住民ら約400人が出席。節目を祝うとともに、新たな伝統を築くことを誓い合った。

 鳴海校長は同校の歴史に触れながら、「これまでの歴史と伝統を引き継ぎ、志を新たに、時代の要請に応える充実した教育活動を展開していきたい」とあいさつ。周年記念事業協賛会長の小笠原金悦さんは「新校舎で、子どもたちが心豊かに学校生活を送っているものと確信している。新たな歴史と伝統を創造していくことを願っています」と述べ、来賓として函館市教育委員会の山本真也教育長が祝辞を述べた。

 その後は全校児童が、一言ずつ、同校が歩んだ歴史や校舎での思い出などを発表。「輝く未来へ、みんなの力を合わせ、新たな歴史を作っていきたい」と呼び掛け、最後に「気球に乗ってどこまでも」を元気いっぱいに歌い上げた。

 弥生小は、1882年に開校し、西小は1970年に幸小と常盤小が統合して開校。2009年に弥生小と西小が統合し、新生・弥生小となった。築後70年の旧弥生小の校舎は老朽化により解体され、11年に新校舎が完成した。(平尾美陽子)



◎上磯高で創立60周年式典

 【北斗】北海道上磯高校の創立60周年記念式典(創立60周年記念協賛会主催)が17日、同校体育館で開かれた。全校生徒をはじめ来賓など計約400人が出席し、節目の年を祝った。

 同校は1951(昭和26)年4月に北海道函館商業高校上磯分校として設立、翌年には独立認可(定時制普通科)された。66年4月から全日制(普通科、家政科)に移行、73年に道立に移管。現在は生活文化科(前家政科)が閉科したが、コース制(進学・総合・ビジネス)や2学期制を導入するなど特色ある教育で地域を支え、6500人を超える人材を輩出してきた。

 山崎雅明校長は「60周年を機にこれまで以上に生徒が喜んでさまざまな活動をし、進化する学校となるようにチャレンジしていく」と式辞。高谷寿峰市長も「市内唯一の高校として地域社会の発展に貢献してきた」などと祝辞を述べた。

 席上、歴代校長5人、永年勤続職員13人、歴代PTA会長5人、同窓会会長2人、篤志団体として北斗市、協賛会長の千秋栄さんに感謝状や表彰状が贈られ、出席者全員で校歌を斉唱した。正午過ぎからは市総合文化センターに場所を移して祝賀会も行い、同校のさらなる発展を誓った。(小杉貴洋)



◎レース鳩品評会、道内の精鋭120羽集結

 レース鳩の見た目の美しさを競う「第56回北海道レース鳩品評会」が17日、市内のホテルで開かれた。道内各地から120羽が集結。表情や目、肉付きなどが採点された。出品した愛好家らは審査の様子を食い入るように見つめていた。

 日本鳩レース協会北海道ブロック連盟(三浦義昭連盟長)の主催。レース鳩の世界には、出発地点から戻る速さを競うレースと、見た目の美しさなどを競う品評会がある。本道は品評会のレベルが高く、全国大会でも毎年好成績を挙げているという。

 この日は函館をはじめ、札幌や小樽、岩見沢などから会員や愛好家150人が集まり、かごに入った120羽の鳩がずらりと並べられた。5クラスに分かれ、それぞれオスとメス別に審査した。

 ポイントは、表情や頭部、目、体型の美しさ、バランス、主翼、羽毛の質など。同協会の香取邦俊常任理事らが審査員となり、1羽ずつ手で確かめながら採点していった。

 品評会に出場した七飯町の逢坂晴広さん(58)は全国大会の常連。「最高の鳩を連れてきた。また、全国大会に行ければ」と笑顔で話していた。18日に表彰式が行われる。(松宮一郎)


◎函水試、養殖コンブ研究に着手へ

 道総研函館水試(湯川町)は来年度、養殖コンブに関する研究に乗り出す。昨年の道内コンブの大減産を受け、漁業者ニーズに応える。同水試が養殖コンブ研究を事業化するのは約30年ぶり。道南の現状把握と、問題発生時の連絡を円滑に行うためのネットワーク体制を構築し、安定生産を実現する。

 同水試では1985年まで養殖コンブ研究に取り組んだ実績があるが、その後は生産技術が安定したため、事業化されなかった。ただ、養殖コンブに穴あき症被害が大規模発生した98年には、水産技術普及指導所や大学などと連携して解決に当たるなど、その都度対応してきた。

 昨年の道内のコンブ漁獲量は1万5362トン(道漁連まとめ)と過去最低。産地別では、函館はほぼ平年並みの6152トンだったが、他の主産地は軒並み減産を強いられた。これを受け、道総研として対応する方針を決め、道内7カ所ある水試のうち函館、稚内、釧路で事業を始める。函館水試は「道南では、穴あき症などの問題が完全になくなったわけではなく、生産量の年変動も大きい。近年は海洋環境の変化も著しく、安定化のための技術開発が必要」と説明する。

 「養殖コンブ生産安定化試験」で、4カ年計画。人員は増やさず、既存の研究者2人が担当。南かやべ、戸井両漁協管内の養殖施設で調査・モニタリングを行う予定だ。生育状況、海洋環境の条件、穴あきなどの問題の実態把握、情報ネットワーク構築の4点を研究の柱に据える。赤池章一研究主幹は「実態をきちんと把握した上で、問題点を明らかにし、将来に向けて対策を検討していきたい」と話す。

 道によると、渡島管内のコンブ生産量(2010年)は養殖、天然合わせて6483トン、金額は74億3000万円。養殖は金額ベースで約65%を占め、渡島コンブ漁の主力となっている。(山崎大和)