2012年11月19日 (月) 掲載

◎心揺さぶる名演技に涙…子ども歌舞伎、北斗で公演

 【北斗】「函館子ども歌舞伎」北斗市公演が18日、市総合文化センターで開かれた。出演者は「東大寺二月堂 良弁杉の由来」や「浪花の恋の物語〜封印切の場」などを熱演。心揺さぶる名芝居の数々に、涙を見せる来場者もいた。

 市かなでーる協会など主催。市内の子どもを含む園児から大人まで約40人が函館の歌舞伎役者、市川団四郎さんの指導で稽古を重ねてきた。

 「良弁杉|」は、ワシにさらわれた太郎を探す百姓の母が30年後、奈良東大寺の良弁大僧正(だいそうじょう)に出世した太郎と出会う物語。母役の市松与紫麻さんと良弁役の市松与紫亜さん姉妹は、再会を切望してきた親子の対面を息ぴったりに演じた。良弁が「おなつかしゅうござります」と両手を広げ母と抱き合う場面では、張り詰めた会場の空気が一転、割れんばかりの拍手喝采で沸き返った。

 「浪花—」は、遊女梅川の身請けをめぐり男2人が金銭をちらつかせ、意地を張り合うあらすじ。忠兵衛役も務めた与紫亜さんの哀れみの演技に対し、八右ヱ門役の小林樹奈さんによる軽妙な関西弁の毒舌は笑いを誘っていた。

 「白浪五人男 稲瀬川勢揃いの場」には北斗の園児・小学生が登場。捕り手役を元気いっぱいに演じ、温かな拍手が送られていた。(長内 健)



◎児童が職業体験…はこだてキッズタウン

 子ども向けの職業体験イベント「はこだてキッズタウン2012」が18日、サン・リフレ函館で開かれた。市内外の企業・機関が25の職場ブースを出展。児童500人が接客や事務職などを体験した。

 市や北海道コカ・コーラボトリング(札幌)などでつくる実行委が主催し、今年で3回目。好きな職場で一定時間仕事すると給料として疑似通貨の「イカール」がもらえ、飲食物などを自由に買い物できる仕組み。毎回函館市内の小学3、4年生を参加対象としている。

 午前10時の開始と同時に児童たちは仕事選び。希望者が殺到するブースも多く、お菓子や文房具を売るブースでは「お菓子はいかがですか」「種類もたくさんありますよ」などと、元気に声を出していた。新聞記者を選んだ子どもは各ブースへの参加者に業務内容や感想を取材。薬剤師、消防士といった業種のブースなどもにぎわいを見せていた。

 友人2人と参加した中央小学校4年の片平龍太君(10)は販売員や銀行員を体験し「どの仕事も面白かった。自分で稼いだお金で食べるおにぎりはおいしい」と笑顔で話していた。 (長内 健)



◎元町歩いてパチリ…写真歴史館が初イベント

 観光スポット・元町の風景をカメラで撮影しながら散策するイベント「元町フォト&ウォーク」が18日開かれた。参加者はガイドの解説を聞きながら元町界隈を歩き、建物や風景を切り取っていった。

 市民に観光地函館の魅力を再発見してもらうと、函館市写真歴史館が初めて企画。案内役は同館スタッフの川合志穂さんが務め、撮影時の指導もした。

 この日は雪がちらつくあいにくの天気だったが、市民のほか、東京からの観光客も参加し、元町界隈を散策。元町公園の写真歴史館をスタートし、参加者は旧イギリス領事館や旧函館区公会堂、教会群などを気に入った構図で撮影した。

 川合さんは「建物の一部をクローズアップするなど自分の視点で撮影するのがコツ」などとアドバイスを送っていた。

 参加した千代台町の白鳥美千代さんは「初冬の函館はカラフルできれい。今の季節でなければ撮ることができない風景をカメラに収めることができた」と満足そうだった。(松宮一郎)


◎ロワジールホテル函館が道新幹線開業を見据え21日に初イベント

 ロワジールホテル函館(若松町14)は21日、青森県の銘酒と道南の食材を使った料理を味わってもらうイベントを開く。2015年度の北海道新幹線開業をにらみ、青函交流を活性化させようという取り組み。同ホテルでは「青森の魅力を知るきっかけにしてほしい」と話している。

 同ホテル初の新幹線開業を見据えたイベントで、タイトルは「青森の銘酒と秋を食す会」。青森には有名な蔵元が多いことから、函館市民に銘酒の味を知ってもらおうと企画した。

 当日用意する青森の銘酒は「田酒」「喜久泉」「じょっぱり」「駒泉」など10銘柄。中でも田酒は、純米大吟醸、四割五分、古城乃錦など4種類をそろえた。「田酒は期間限定で、入手が困難な酒。この機会に味わってほしい」と話す。

 料理はビュッフェスタイルで提供。道南の食材をふんだんに使い、和食、洋食、中華料理を並べる。メニューは噴火湾産のボタンエビや函館産のタラのオーブン焼き、サケの岩塩包み焼きなど。ほかにシェフが会場で料理を作るパフォーマンスメニューもある。

 同ホテルでは「今後も新幹線開業を意識したイベントを開いていきたい」と話している。時間は午後6時半〜8時半。料金は8000円。問い合わせは同ホテル宴会課電話0138・23・8888。(松宮一郎)