2012年11月7日 (水) 掲載

◎ナガイモ収穫、甘くて粘り抜群

 【北斗】北斗市内で、ナガイモの秋掘り作業が本格化している。健康な土からできた大野地区のナガイモは甘みと粘りが強いと人気だ。収穫作業は11月いっぱい続く。

 2fで作る市内向野の谷観光農場(谷文貴さん経営)の圃場(ほじょう)では6日、家族ら4人でトラクターを使って作業。機械で掘り起こし、1本ずつ手作業で土から引き抜いていった。今年は平年作で、文貴さんの父健一さん(65)は「土壌が粘土質のため育ちにくいが、苦労して育ったナガイモは独特の粘りと甘みがある。多くの人に食べてほしい」と話す。

 谷さん方では直売のほか、函館市内のスーパーや東京方面にも出荷している。土中に残した分は、来年4月の雪解け後に春掘り作業をする。

 大野地区はかつてナガイモ生産が盛んだったが、高齢化などの理由で作付けが減り、現在は数軒しかないという。(山崎大和)



◎亀田ゆたか幼稚園、一足早く餅つき

 亀田ゆたか幼稚園(佐藤篤正園長、園児149人)は6日、毎年恒例の「もちつき大会」を同園で開いた。全園児が参加。大人に見守られながら元気いっぱいきねを振るい、会場には笑顔が広がった。

 職員のほかPTA約50人も駆け付け開催。道産の餅米「はくちょうもち」37`を使い、まずは保護者が実演。園児たちは興味津々の様子で「お餅をつきましょぺったんこ」と大声で声援を送っていた。

 次いで一人ずつきねを手に数回餅つき。「よいしょ、よいしょ」の掛け声に合わせ、一生懸命挑戦する様子にカメラを向ける母親も。餅はすぐに丸め、あんこやしょうゆを付けて味わった。

 年少組の田中心結(みゆ)ちゃん(4)は「お餅をつくのは初めて。楽しかった」と笑顔で話していた。(長内 健)



◎函館の小中学生、就学援助受給率が過去最高

 家計の苦しい世帯に給食費や学用品費などを補助する就学援助制度の受給対象となった函館市内の小中学生は昨年度5165人で、受給認定率は28・3%だった。認定率は前年度比0・3ポイント増と過去最高となり、低迷する経済状況があらためて浮き彫りとなった。

 小学生は1万2120人中3329人で、認定率は27・5%。人数は少子化の影響で2007年度比56人減となっているが、認定率は1・8ポイント上がった。

 一方、中学生は6162人中1836人で、認定率が29・8%と30%台に迫る勢い。生徒数減少の中、受給者数は同比130人増、認定率は4・9ポイント伸びている。

 制度の対象は、生活保護を受ける要保護世帯に準ずる程度に生活が困窮している準要保護世帯。市教委では経済困窮世帯の支給基準を要保護世帯所得の1・2倍以下と定めており、札幌では1・1倍以下、帯広は1・3倍以下と自治体によってさまざまだ。

 就学援助を受けている函館市の5165人に生活保護世帯の子どもは入っていないが、保護費の中に教育扶助費が入っているため、実質的に就学援助を受けている子どもはさらに多い。

 市教委保健給食課は「経済の低迷が大きく影響していて、財政硬直化の要因の一つとなっている。児童生徒数が減少していく中、認定率は今後も上がるのでは」と予測している。

 市の就学援助の本年度予算は約4億2800万円。このうち給食費で2億3100万円、学用品費は9100万円を占めている。

 道教委によると、昨年度の道内全体の認定率は19・69%(準要保護世帯のみ)となっている。(後藤 真)


◎調理製菓専門学校とハセスト、学生考案メニュー販売

 函館市内・近郊でコンビニエンスストアを展開するハセガワストア(函館市中道2)は、函館短期大学付設調理製菓専門学校の学生が考案した総菜メニューの販売を開始した。どれも地元食材にこだわったアイデアあふれる自信作。学生たちは「自分たちが考えた料理が店頭に並ぶのは夢のようで、うれしい」と笑顔だ。

 同社と同校の共同企画で、昨年から「ハコユメメニュー」として販売している。今回は西洋ゼミで学ぶ小山内和希さん、杉澤祐亮さん、白川いづみさん、笠井幸佑さん、磯部忍さん、大谷杏里さんの6人が、「かぼちゃのライスコロッケ」「タラコ入りポテトサラダ」など6品のアイデアを出した。

 白川さん(19)は「鶏とじゃがいもの醤油煮込み」を考案。「シンプルな料理だけれど、スパイシーな味にしてアクセントをつけた」とPR。笠井さん(20)は「とてもいい経験になった。お客さんに喜んでもらえれば」と話した。中道店の調理責任者の松永正章さんは「学生らしい新鮮なアイデアばかり」と高く評価していた。

 25日までの期間限定で、1週間ごとに2品ずつ提供する。価格は80〜180円。中道、高砂通、昭和、湯の川、上磯、西桔梗の6店舗のみでの販売。数量限定で売り切れ次第、終了する。(松宮一郎)


◎プロらがそば打ち伝授

 函館調理師養成専門学校で6日、同校学生を対象に、そば打ち講座が開かれた。めん棒や包丁を巧みに使ってソバを作り、打ちたてのおいしさを全員で味わった。

 蕎麦の館「がびの」の野呂克巳館主と函館蕎麦打ち同好会「ふれあい」のメンバーが指導。粉の混ぜ方やめん棒で伸ばして畳み、包丁で切るまで一連の作業のコツを教えた。

 キタワセの石臼挽きそば粉を使用。講師らは「硬さは耳たぶくらい」「めん棒を握る時はネコのような手の形で」など助言。リズム良くそばを切る学生もいれば、一本一本慎重に包丁を入れる学生も。一連の工程を体験した後、「リズムよく切れず、ソバ打ちは難しい」などの声が上がり、出来あがったソバは全員で試食した。

 野呂さんは「水の量と均等になじませられるかがおいしいソバを作るポイント。乾燥して風味も味も落ちていくので、手早く作業することも大事」と話していた。(平尾美陽子)