2012年12月30日 (日) 掲載

◎「ふくしまキッズ」全日程終了、きょう帰郷

 【七飯】福島県内の子どもたちを対象にした自然体験活動「ふくしまキッズ冬のプログラム」が全日程を終了し、29日夜、大沼ふるさとの森自然学校でクロージングセレモニーが行われた。子どもたちは雪遊びや民泊体験など大切な冬の思い出を胸に、30日に帰郷する。

 夕食後のセレモニーには子どもたちと期間中の活動を支えたボランティアが大勢参加。プログラム最後の夜を楽しく過ごした。期間中に誕生日を迎えた子どもやボランティアスタッフを皆で祝うサプライズもあり、セレモニーは笑顔に包まれた。

 夏と冬合わせて4回目の参加となった白河市の小学6年、河野温人君(12)は「民泊させてもらったせたな町の農家で鶏の卵磨きやみそ作りを体験できたのがとてもうれしかった」と話し、矢吹町の中学1年、佐久間直大君(12)は「ネイパル森でかまくら作りをしたことが印象に残っている」と笑顔だった。(森裕次郎)



◎函館空港で道南物産展

 道南各地の自慢の一品を紹介する「道南物産展」が函館空港(函館市高松町)の国内線旅客ターミナル2階の催事場で開かれている。水産加工品や手づくりジャム、菓子など多彩な品が並び、空港利用者らが買い求めている。1月7日まで。

 函館空港ビルデングの主催。市内、近郊の10社が出店し、約200種類の商品を用意した。上ノ国町の「食彩工房」は初出店。ホッケの切り込みやスルメ塩辛、アワビの西京漬けなど本州でも人気の水産加工品を紹介した。

 函館市の「工房R&C」は、七飯町のリンゴを使ったジャムを提供。完熟したリンゴを少量ずつ煮詰めて作るこだわりの製品とあって人気を集めていた。また、函館酪農公社は、バジルやギョウジャニンニクを入れたオリジナルチーズを販売している。

 1月5、6の両日は、イカール星人のなどのキャラクターが登場。ジャンケン大会もある。ビルデング社では「出発や帰省の出迎えなどで空港を利用する際は立ち寄ってほしい」と話していた。(松宮一郎)



◎帰省ラッシュ本格化

 年末年始を古里や観光地で過ごす人たちの帰省ラッシュが29日、本格化し、JRや空港では荷物や土産を手にした人たちで混み合った。

 JR北海道函館支社によると、この日の函館行き特急列車は札幌発が8便、新青森発が6便以上満席に。航空各社によると、東京や関西方面発の便は10便全て満席となった。

 JR函館駅では、札幌、青森両方面からの帰省客で終日大混雑。出迎えた家族や友人らとの再会を喜び合っていた。

 札幌の会社員、一戸隆毅さん(27)は生後8カ月の陽向ちゃんを連れて椴法華地区へ里帰り。「両親、妻子ら家族と5日間のんびり過ごしたい」と話していた。

 Uターンラッシュは来月3日から始まる見通し。(長内 健)


◎渡島管内漁業生産高、36年ぶり400億円割る

 渡島総合振興局はこのほど、2012年度の渡島管内(八雲町熊石地区を除く)の漁業生産高(概数)を発表した。スルメイカやスケトウダラなどが減少したことから数量は、この10年で最少だった前年(16万8000トン)をさらに下回る16万6000d。金額は前年比8%減の396億円にとどまり、1976年以来36年ぶりに400億円を割る見通しだ。

 概数は、同局水産課が各漁協からの報告(予想値を含む)をまとめ、算出した。同振興局によると、金額は77年から400億円を突破し、その後年々上昇していたが、91年の655億円をピークに減少傾向が続いている。

 主要魚種別では、東日本大震災の津波の被害で減産したホタテは今年、平年レベルまで水揚げが回復し、漁獲量は同27%増の7万3715トン。だが、1`当たりの単価は前年よりも75円安い151円のため、金額は同16%減の111億円だった。

 スルメイカは夏場から秋にかけて海水温が上昇したのが影響し、数量、金額とも減少。量は同18%減の2万6229d、金額は同26%減の60億6000万円にとどまった。

 また、スケトウダラは11月中のしけなどの影響で数量は同33%減の2万4202トンとなったが、品薄で単価が前年よりも25円高い73円で取引されたことから、金額は前年並みの17億6000万円だった。

 コンブは数量が前年並みの6648dだったが、単価が前年よりも高値を維持し、金額は同13%増の105億円。

 このほか、秋サケは数量が同5%減の2804トン、金額が同8%減の13億4000万円、マグロは数量が同62%増の479d、金額が同12%増の10億2000万円。(鈴木 潤)