2012年2月14日 (火) 掲載

◎函新杯ホッケー、アイスクラッシャー優勝

 第15回函館新聞社杯アイスホッケー大会(函館新聞社主催)は13日、函館市民スケート場で行い、アイスクラッシャーが17—2で土現フェニックスを下して9連勝を飾り、2リーグ制だった1999年の2部優勝以来の栄冠を手にした。現在2位のファンキースタッフが10日の試合で敗れて3敗となり、2度の直接対決を勝利しているため、9勝で念願の優勝が決まった。

 9試合中8試合で二けた得点を記録。組織的で圧倒的な攻撃力を誇るFW陣と、パワーとスピードを兼ね備えたDF陣が安定し、団結した。5戦全勝で迎えた大一番のファンキースタッフ戦では終盤に勝負強さを発揮して点を広げて全勝をキープ。ここまで勢いを保ち、頂点に登りつめた。

 リーグ戦は27日まで。第31日の14日は、ホワイトベアーズとファンキースタッフが対戦する。(小林省悟)



◎函館市新年度予算、一般会計1255億円

 函館市は13日、2012年度の予算案を発表した。一般会計は1255億1200万円で、骨格編成だった本年度当初予算に政策予算を加えた補正後の総額に比べて5・6%減となった。大規模工事の終了や人件費の削減、事務事業の見直しなどが要因で、減額予算は4年ぶり。減少幅は骨格予算を除き亀田市と合併した1973年以降で最大となった。今月下旬に開会予定の定例市議会に提出する。

 昨年4月に当選した工藤寿樹市長にとって初の本格的な政策予算の編成。特別会計は同7・1%増の869億7400万円、企業会計は同3・4%増の422億7300万円で、一般会計を合わせた総額では同0・1%減の2547億5900万円となった。

 一般会計の歳入では、景気低迷や地価下落による固定資産税の減少などで、市税収入が同1・6%減の314億5500万円。国からの地方交付税は同1・2%減の358億4700万円。

 市債は本年度当初22億円を計上した退職手当債を一切使わず、障害児・者3園の統合施設や弥生小の建て替え工事が終了したことで、通常債が同31・3%減の42億8100万円にとどまり、発行総額は同32%減の89億9900万円に抑えた。20億円の財源不足は財政調整基金や減債基金からの繰り入れで穴埋めする。

 歳出では、最も多くを占める扶助費が同1・1%増の381億4600万円となり、このうち生活保護費が過去最高の213億9000万円を占めた。一方、人件費は職員数の削減や給与の独自削減で同7・4%減の202億8300万円となった。

 主な事業では、学校校舎の耐震診断(27校・1億9700万円)など防災対策に力を入れたほか、子どもの医療助成費の対象範囲を現行の小学校卒業までから中学校卒業までに拡大。経済分野ではWAKOビルの建て替えに向けた函館駅前の再開発事業や、国際水産・海洋総合研究センターの整備事業費(7億5220万円)などを盛り込んだ。

 このほか、函館—大間のフェリー航路の運航支援に2000万円を計上したほか、市制施行90周年に合わせ、大門、五稜郭両地区で開く食のイベントの開催負担金も充てた。工藤市長は「経済活性化と財政再建の相反するバランスが難しかったが、行革、まちづくりを含め、それなりの方向性を示せた」と述べた。(森健太郎)



◎道南大雪 影響続く

 強い冬型の気圧配置が続いた影響で、函館、道南地方は連日、記録的なペースで雪が降り積もっている。函館をはじめ各地で積雪量が平年を大きく上り、公道の除排雪作業や市民生活に影響が及んでいる。

 函館海洋気象台などによると、今月1日に45センチあった函館の積雪は、降雨の影響で7日には38センチまで下がった。しかし、8日以降の断続的な降雪により、12日には最大積雪量が観測史上4位となる79センチに達した。13日は最高気温0・5度と温かな1日となり、積雪は68センチまで下がったが、それでも平年の2・4倍。函館以外では福島町千軒1メートル51センチ、今金1メートル3センチ、八雲町八雲98センチで、函館以外は平年の1・3〜1・5倍の多さとなっている。

 函館建設管理部によると、管内の道道の総延長825キロのうち、除雪対象は約700キロ。本年度の除雪出動は前年度に比べ約1・5倍(執行予算ベース)に増加。管内の国道696キロすべてを除雪対象とする函館開建でも、除雪作業日数が前年度比2割増となっている。

 雪の重みによる道南での農業被害は13日現在、渡島管内1市2町で8件。渡島総合振興局によると、1月31日〜2月8日に牛舎の破損やビニールハウスの倒壊など営農施設被害が確認された。同振興局は、JAや農業改良普及センターを通し、速やかにハウスの雪降ろしを行うなどの対策を農家に呼び掛けている。

 雪害も深刻だ。道総務部危機対策局危機対策課によると、昨年11月からの今シーズン(2月9日現在)に渡島管内で除雪中などに死亡した人は5人に上り、桧山管内ではなかった。重軽傷者数は平年並みに推移しているというが、死亡者数だけでみると、2シーズン前までは渡島・桧山管内での死亡雪害はなく、「例年にない数字」と同課。1、2月に増える傾向にあり、特に発生形態として屋根転落、はしご転落、落氷雪が上位3原因を占めることから「1人だけで作業しないなど除雪の際は細心の注意を払って欲しい」と話している。

 同気象台によると、14日の函館は最高気温5度と温かい日になる見込みだが、15日に本道上空に低気圧が通過、強い寒気が入る影響で、19日ごろまでふぶいたりと、今後も寒さの厳しい日が続くとしている。(鈴木潤、山崎大和、長内健、小杉貴洋)



◎昨年10〜12月期の経済概況、景気判断3期ぶり下方修正

 函館財務事務所は13日、昨年10〜12月期の経済概況「道南経済レポート」を発表した。雇用情勢の厳しさや企業倒産が前年を上回るなどの状況から「持ち直しの動きがやや弱まっている」とし、景気の総括判断を3期ぶりに下方修正している。

 個人消費は「一部で上向いているものの、引き続き力強さに欠ける」として下降傾向との判断。ホームセンター(3社)の売上高は、気温の低下に伴ってポータブルストーブや加湿器などに需要が集まったことで前年同期比3・0%増と伸びたが、主要大型店(7社)は飲食料品の減少や歳暮商戦が前年を下回るなどし、同2・2%減。家電販売もテレビの地上デジタル化以降、売り上げが落ち込んでいることから、前年を下回った。

 一方、乗用車販売は同15・9%増。軽乗用車の新型車販売が好調なことに加え、昨年12月20日からエコカー補助金が再度始まったことで全体を後押しした。

 観光は「前年並み」との判断。函館—ソウル(仁川)直行便の運休が続いたため、来函客数が前年を下回ったものの、修学旅行の増加などで宿泊者数は前年を上回った。同事務所は「東京線の機材小型化や12月の悪天候なども踏まえ、やや下がり目」としている。

 このほか、生産活動は窯業・土石と一般機械業で操業度を高めているが、電子部品で減産の動きがあり、「総じて堅調」との見方。住宅建設(函館、北斗両市)は持ち家、貸家とも伸び悩み、全体では同13・7%減だった。(千葉卓陽)


◎公立高で推薦入試

 公立高校の2012年度推薦入試と中高連携型入試が13日、全道132校で一斉に行われた。道南では市立函館や函館西、函館稜北など13校で面接や作文などの推薦入試を、長万部で中高連携型入試が行われた。

 推薦枠64人に対し86人が出願して高倍率となった市立函館高校では、生徒を2グループに分け、交代で英語の聞き取りテストと面接を実施。面接試験では3人の試験管が志望動機や中学校での活動、短所や長所などについて尋ねると、中学生は緊張した表情で応えていた。

 合否は英語の聞き取りと面接をはじめ、内申点などを含めて総合的に判断される。結果は20日までに中学校を通じて受験生に伝えられる。不合格となった生徒は際出願を経て、3月6日の学力検査を受けることになる。(平尾美陽子)