2012年4月21日 (土) 掲載

◎バンク熱く 函館けいりん開幕

 本年度の函館けいりんが20日、市営函館競輪場(金堀町10)で開幕した。初日はナイターレースの第7回藤巻兄弟杯争奪戦が行われ、仕事帰りの会社員など大勢のファンでにぎわった。

 今シーズンは10月下旬までの58日間を予定。このうち、ナイターは54日間の日程で開かれる。6月14〜17日にはG1レースの高松宮記念杯が初めて函館で開催され、全国から集結するスター選手が熱戦を繰り広げる。

 約5カ月ぶりのレースを心待ちにしていたファン1746人が同競輪場に足を運び、選手に熱烈な声援を送った。来場した市内に住む30代男性は「ナイターは仕事が終わってからでも来られるのでありがたい。今年はG1開催もあるので楽しみ」と話していた。

 開幕レースの第7回藤巻兄弟杯争奪戦最終日の22日には、クオカードなどの景品が当たる抽選会が用意されている。



◎震災の影響ずしり 道南の復興融資719件、84億5100万円

 日本政策金融公庫函館支店は、道南地域の東日本大震災関連の融資実績をまとめた。金利の優遇や限度額の拡充された「復興特別貸付」は3月末までに計719件、84億5100万円に上り、特に風評被害や売り上げ減少で業績が悪化している中小・零細企業が依然として多い実態が浮き彫りになった。

 融資実績のうち、事業所が津波に浸水したり、取引先が被災した直接・間接被害によるものが106件、12億7700万円。同支店によると、函館朝市からベイエリアにかけての卸・小売業で店舗や在庫が津波の浸水被害を受けたケースが目立ち、震災直後や資金需要が高まる昨年末に相談が増えた。

 一方、風評被害による売り上げ減少も対象とした「震災セーフティネット関連融資」は613件、71億7400万円と、直接・間接被害への融資の約6倍に上った。宿泊客の落ち込みや、建設関連資材の不足など「観光が基盤産業の函館では、道内の他支店よりも件数、額とも多い」(同支店)といい、幅広い業種に影響が広がっている。

 この特別貸付制度は融資後3年間、5年もの融資の基準金利より1・4%引き下げとなり、現行の金利では0・75%。限度額も個人事業主など小規模な零細企業向けが6000万円、比較的規模の大きい中小企業向けが3億円と、内容が拡充されている。取扱期間は3月末から来年3月末まで1年延長された。

 同支店国民生活事業は「震災の直接被害からはほぼ回復したが、今後はどこまで観光客が戻るかが問題。公共事業は被災地が優先されることへの懸念が強く、管内の建設業者の資金繰りは厳しさが続くのでは」とみている。問い合わせは同支店電話0138・23・8291。(森健太郎)



◎寒さに負けず乾杯 ホテルテトラ屋上ビアガーデン

 ひと足早く夏気分—。ホテルテトラ(函館市梁川町17)の屋上ビアガーデンが20日から今季の営業を始めた。冷たい風が吹く中、会社帰りのサラリーマンらが訪れ、ビールやジンギスカンをたっぷりと堪能した。

 同ホテルではゴールデンウイークにサクラを見に訪れた観光客にもビールを楽しんでもらおうと、例年この時期からビアガーデンを開いており「道内で最も早いのでは」と話す。6月ごろまで肌寒いため、屋根なしのほか、屋根のあるスペースも設けている。

 “一番乗り”となった市内の男性会社員(44)は同僚2人と訪れ、「ビアガーデンには毎年来ているが、オープン日は初めて。外で食べるのは楽しい」と話しながら、おいしそうにビールを飲み干していた。

 ビアガーデンは9月末まで無休で営業を予定しており、今季も約1万人の利用を見込む。時間は午後5時から同10時までで、ジンギスカンとビールなどの食べ飲み放題で1人3700円(2時間)。同ホテルは「利用時間は相談に応じられるので、事前に電話予約してほしい」と話している。問い合わせは電話0138-55-1818。  (千葉卓陽)



◎ふっくりんこどぶろく 飲みやすく改良

 【北斗】道南産米「函館育ちふっくりんこ」で仕込んだどぶろく「飲ん米(のんべえい)」が21日、2年ぶりにリニューアル発売される。女性ウケを狙い、従来よりアルコール分を抑え、飲みやすくした。ふっくりんこの知名度向上に貢献しそうだ。

 「飲ん米」は、原料米を供給するJA新はこだて(畠山良一組合長)と醸造元の田中酒造(小樽市)が連携して開発。2年前に400本販売されたが「十分な評価を得られなかった」と同JA。そこで女性にも受け入れられる地酒を—と、両者が2年かけて改良した。

 アルコール分は従来の14%から12%に低くし、口当たり良い味に。甘酸っぱさがあり、冷やしてロックで飲むか、炭酸割りにも合うという。

 ラベルは、五稜郭タワーから見た五稜郭公園のサクラと函館山の夜景の2種類。観光シーズンに合わせて、函館の2大観光スポットをラベルに採用した。  五稜郭タワーと函館山ロープウエイの各売店、同JAの酒類取り扱い店舗で、1本500ミリリットル入り1300円で販売する。限定500本。

 同JAは「お客さまの意見を聞いて、さらに改良を重ねていく。ふっくりんこのPRにつながればうれしい」(米穀課)としている。 問い合わせは同JA米穀課電話0138-84-8737へ。(山崎大和)