2012年4月22日 (日) 掲載

◎函館の“娘”2人 ステッカーに ICカード用 市交通部のキャラ 来月、全国で発売

 函館市交通部の運転士や車掌をモチーフにした女性キャラクター「松風かれん」「柏木ゆの」がデザインされたICカード用のステッカーが5月に全国発売される。鉄道用ICカードなどの表面に貼ることで自分好みの一枚に作り変えることができ、函館市電のPRにも一役買いそうだ。

 玩具メーカー「トミーテック」(栃木県)が企画した、全国の鉄道会社の制服を着た人気シリーズ「鉄道むすめ」の新作。手持ちのICカードやポイントカードなどプラスチック製のカードの上に貼り、自分だけのオリジナルカードとして楽しめる。

 今回は第1弾として、多摩都市モノレール(東京都)や広島電鉄(広島県)など6社から8人のキャラクターに函館市交通部の2人も採用。現在、全国で84人在籍する鉄道むすめの「選抜メンバー」で、同社によると「函館のキャラは全国でも上位に入る人気」(事業本部)という。

 1袋に3枚の異なるデザインのステッカーが収録され、全部で13種類を用意。このうち市交通部のカードは2種類で、明治期の路面電車を復元した「ハイカラ號(ごう)」や最新の超低床電車「らっくる号」の写真をはじめ、運転士の松風かれんが「次は十字街です」と呼びかけるデザインもある。

 市交通部は「2人のむすめの活躍によって函館市電が全国にPRされ、函館を訪れてもらうきっかけになってほしい」と期待する。1袋714円。通常は中身は選べないが、市交通部では函館のキャラクターが販売される予定。(森健太郎)



◎野菜ソムリエアワードに函館の後藤さん入賞 アクティブ部門

 日本野菜ソムリエ協会(東京)が創立10周年記念として行った野菜ソムリエアワード(賞)で、函館市内の野菜ソムリエ、後藤るみ子さん(39)が、地域で積極的な活動した人を表彰する「アクティブ野菜ソムリエ部門」に入賞した。全国各地で13人が選ばれ、道内は後藤さんを含め2人が受賞した。

 野菜ソムリエアワードは同協会がスタートさせた賞で、「アクティブ野菜ソムリエ」「野菜ソムリエコミュニティ」「認定料理教室」3部門がある。

 アクティブ野菜ソムリエは全国に350人が認定されているが、@自ら野菜・果物の魅力を発信しているかA生産者の思いを伝えているかB明確なビジョンを持っているか—などを審査し、今回特に際立った活動をしているソムリエを選出した。

 後藤さんは2006年に野菜ソムリエの資格を取得し、2年前にアクティブ—に認定された。市内豊川町の飲食店「やさいばーみるや」を営みながら、料理教室を主宰。市内の他の飲食店や農家と連携したイベントを企画、運営するなど多方面で活躍する。

 最近はベジフルビューティアドバイザーの資格も取得し、健康・美容の観点から野菜の効能や魅力を発信している。

 後藤さんは「道南のおいしい野菜をどんどん食べてもらうよう、みんな元気に!を合言葉にこれからも活動していきたい」と話している。(鈴木 潤)



◎もうすぐGW イベント花盛り 29日から松前でさくらまつり

 【松前】サクラの名所、松前公園で29日に開幕するのがくらまつり」。町内には250種1万本のサクラがあり、早咲き、中咲き、遅咲きと見ごろに時差があるため、「桜三部作」と題し、それぞれ「開花の章」「宴の章」「花吹雪の章」と名付け、各期間に多彩なイベントを繰り広げる。まつりは5月20日まで。

 29日午前10時から松前神社で開会式を行い、まつりがスタート。松前藩屋敷から同神社に向って武者姿の行列が練り歩くのが見どころ。酒ともちが振る舞われる。「春の松前物産フェア」は、5日まで連日午前9時から午後5時まで、公園内の特設会場で町内の商店などが特産品を販売する。町の姉妹都市、福島伊達市のイチゴの即売会もある。

 6日午前11時からは夫婦桜前の特設会場で「夫婦の手紙全国コンクール公開発表会」が開かれる。今年は全国各地から672通の応募があり、入選作品を松前高の生徒が朗読する。また、12日正午からは特設会場で、松前高と函館西高、市立函館高の書道部による「書道パフォーマンス〜生きた書を求めて」が行われる。昨年に続き2回目で、3校の生徒が満開の桜の下で豪快に筆を走らせる。

 12、13の両日は、初企画の「おらがまち9町合同物産店」が午前10時から午後3時まで。北海道新幹線開業を控え、観光面で広域連携を強化する渡島西部4町と桧山南部5町がそれぞれ特産品を販売する。同11時からは松前神楽の特別公演。

 町観光協会は「今年もウソの被害がなかったので、きれいな花が咲くはず。花見やイベントを楽しんで」とは話している。


◎待ちわびた球春 パークゴルフ愛好者満喫

 函館市営の4パークゴルフ(PG)場で21日、今季の営業が始まった。今年は記録的な大雪の影響でコース内の融雪が進まず、当初予定より2週間遅れの球春到来。穏やかな春の日差しの下、多くの愛好者が待ちに待ったプレーを楽しんだ。

 営業を始めたのは、空港緑地志海苔ふれあい広場(志海苔町)、白石公園(白石町)、すずらんの丘公園(滝沢町)、恵山シーサイド(高岱町)。利用期間はいずれも11月30日まで。

 このうち、函館山と津軽海峡を望む絶景が売りのすずらんの丘公園(36ホール、全1950メートル)では、利用開始の午前9時から利用者がどっと集まった。利用者は早速、思い思いのショットを繰り出し、笑顔でコースを回った。

 年に120〜130日、同PG場を利用するという市内白鳥町の横川幸雄さん(73)は「室内練習をして、この日を待っていた。芝の感触をつかむのが難しい」と話していた。同PG場の安田政信施設所長は「オープンがこれほどずれ込んだのは記憶にない。コースの状態は最高なので、思う存分に楽しんでほしい」と呼び掛ける。この日の利用者は335人だった。

 市内の民間PG場は、既に営業を始めている。(山崎大和)


◎ホッカイドウ競馬で道南アピール 農畜産物や観光地をレース名に

 渡島総合振興局は、25日に日高管内日高町の門別競馬場で開幕する本年度のホッカイドウ競馬を活用し、道南の農畜産物や観光地のPR作戦を展開する。レース名に農畜産物や観光地を冠して宣伝するほか、道内外の発売所でPR映像を流す。場外発売所「Aiba函館港町」(函館市港町)では、馬券購入者らに農畜産物のプレゼントも行う。

 同競馬は、11月15日まで延べ80日間開催される。同競馬の場外発売所は、門別競馬場(本場)を含め道内18カ所ある。道外にも12カ所の発売所があり、大井競馬場(東京)などで発売する日に合わせ、毎月1回(計7回)、レース名に5月は「北斗市きじひき高原特別」と冠するほか、6月は「渡島駒ケ岳登山特別」、7月は「函館奉行所開館2周年記念特別」、8月は「函館マイカ特別」、9月は「道南産米『ふっくりんこ』特別」、10月は「七飯産リンゴ『ななみつき』特別」、11月は「知内町ニラ『北の華』特別」とする方向で調整。自治体が依頼する場合は、無料で冠を付けられる。

 これらの農畜産物や観光地のPRビデオ・写真を発売所のテレビモニターで見られるほか、競馬専門紙・スポーツ紙への掲載、発売所にポスター掲示などを予定している。

 また、Aiba函館港町では原則毎週木曜(延べ30回)の午後4時と同6時ごろ、馬券購入者(抽選)と農畜産物に関するアンケート協力者に道南が誇る野菜や果物、コメ、加工品をプレゼント。1回につき5000円程度の産品を用意する。初回は25日に森町産のキュウリを配る。

 同振興局は「経費を掛けずに道南の魅力を広くアピールできる。農畜産物の認知度向上や、観光客増加に貢献したい」(農務課)としている。(山崎大和)