2012年5月19日 (土) 掲載

◎観光のあり方考える 北前船寄港地フォーラム

 第9回北前船寄港地フォーラムinはこだては25日午後2時半から、ホテル函館ロイヤル(函館市大森町16)で開かれる。入場無料(希望者は事前申し込みが必要)。

 全国の北前船寄港地で開催されているフォーラムで、函館では初開催。有識者らのパネルディスカッションでは、「受け継がれる北前船マインド(絆)」をテーマに、これからの観光のあり方を議論する。基調講演は観光庁長官の井出憲文氏が観光行政の取り組みなどについて語り、観光事業関係者らが函館観光への提言を行う。

 2007年に山形県酒田市で初開催されて以降、秋田や新潟、青森などで年間1〜2回開かれている。道南では09年に松前町が会場となった。

 メーンのパネルディスカッションは、作家でフォーラム議長の石川好氏がコーディネーターを務める。パネラーは国土交通省交通計画課長の水嶋智氏、JR北海道常務の島田修氏、韓国観光公社ディレクターの金大晧氏、北大大学院水産科学研究院教授の安井肇氏、函館山ロープウェイ専務の桜井健治氏、函館国際観光コンベンション協会理事・企画宣伝委員長の中野晋氏の6氏が務める。

 実行委は「さまざまな立場の人が観光振興について発言し、盛りだくさんな内容になります」とし、来場を呼び掛ける。入場希望者は事前に申し込む。申し込み、問い合わせは同実行委(函館観光コンベンション協会内、0138-27-3535)へ。



◎優駿の季節 函館に到来

 来月9日から函館競馬場(駒場町)で始まる日本中央競馬会(JRA)「北海道シリーズ」函館競馬に向け、出場する競走馬の第一陣が17日、函館入りした。18日早朝には同競馬場で開幕に向けた調教が早くも行われ、ダート(土)コースなどの感触を確かめた。

 本道の夏の風物詩とも呼ばれる函館競馬は今年、例年よりも1週間ほど早く開幕。7月15日まで2回、開催され、期間中、「函館スプリントステークス(6月17日)」「函館記念(7月15日)」といった重賞レースも組まれる。

 17日に函館入りした1陣の競走馬は14頭。今後、続々と函館入りし、開幕には約400頭が集結する見通し。

 18日はスタンドからくっきりと函館山が見える好天。約10頭がコース内側のウッドチップコースやダートコースを軽めに周回し、騎乗した調教師は競馬場の雰囲気や土の感触を確かめながらたずなを握っていた。

 19日から27日は、G1レースのオークス、日本ダービーの開催に合わせて同競馬場でさまざまなイベントを開催し、函館開幕に向けて盛り上げる。同競馬場は「市民や観光客に楽しんでもらえるよう運営していきたい」としている。 (鈴木 潤)



◎ななつぼしの直播始まる

 【北斗】北斗市水稲直播(ちょくはん)推進協議会(木村英一会長、25人)は18日、市内開発の白戸昭司さん(53)方の水田で今季の播種(はしゅ)作業を始めた。今年は雪解けの遅れで春作業の遅れが心配されたが、4月に入り晴れて気温も上がったことから播種時期は平年並み。

 苗を作らない直播方式は、移植栽培に比べ省力、低コストな技術として普及が進んでいる。同協議会は今年、新たに2人増え、作付けは3f増の計46f。独自の出荷基準を設け、タンパク値7・9%まで販売する。

 白戸さんは、水稲作付15ヘクタールのうち、昨年と同じ3.7ヘクタールに、酸素供給剤をコーティングした「ななつぼし」の種もみと肥料を同時にまいた。出穂(しゅっすい)は8月上旬、収穫は9月下旬で移植栽培よりやや遅れるという。

 白戸さんは「直播は環境に優しく、タンパク値も下がっておいしいコメが出来る。ななつぼしの直播は道南だけなので、アピールしたい」と話していた。JA新はこだて(畠山良一組合長)は「直播(じかまき)ななつぼし」と付加価値をつけて販売する。

 同協議会は今年、試験的に3人が計2.7ヘクタールで、水を張らない田んぼでの乾田(かんでん)直播にも取り組む。こちらは14日に播種を終えた。

 道南での移植栽培の田植えは20日すぎから本格化する。(山崎大和)


◎1億8000万円の輝き プラチナ製動物

 ジュエリーや時計を取り扱うワタナベ本店(若松町17)が20、21日の両日、プラチナ約20キロ、1億8000万円相当の動物オブジェ「アフリカ・プラチナの虹」の展示会を函館国際ホテル(大手町5)で開く。渡辺邦生店長は「プラチナの輝きを楽しんで」と来場を呼び掛けている。

 同オブジェは東京の田中貴金属工業(岡本英彌社長)製。世界最大のプラチナ産出国の南アフリカと日本の交流100周年を記念してプラチナ100キロを使用して100体を制作。女優やモデルで活躍するプラチナ応援サポーターの杏さんが命名し、2010年11月に東京で開かれたイベントで発表した。

 同店に貸し出された17体のプラチナ製動物は、ゾウやライオン、キリンなど14種類。半径20a、高さ25aのドーム型展示台でまばゆい輝きを放つ。ドーム上部には杏さんが和紙をちぎって制作したハート型の装飾が施されている。

 展示は両日とも午前10時〜午後7時。ダイヤモンドなどのジュエリー約1000点と海外ブランド時計約500点を並べた「宝飾・時計展」も開催する。問い合わせは電話0138-23-4111(同店)(柏渕祐二)


◎中島三郎助まつり開幕

 町名の由来となった幕臣、中島三郎助親子をしのびながらさまざまな催しを繰り広げる「中島三郎助まつり」(中島町商店街振興組合など主催)が18日、函館市中島町の中島廉売で開幕した。

 同廉売恒例のまつりで、今年で19回目。初日は女性グループ「ひまわり会」が創作メニューのシーフードカレーパン(180円)を限定販売し、市内の菓子店など5組がスイ—ツコーナーを開設。同廉売大通りでは中島三郎助祈願祭が行われ、同組合の川崎正博理事長が「これからも新鮮で安全、安心な品物を提供したい。まつり期間中、大いに楽しんで」とあいさつ。僧侶の読経の中、同組合の役員らが順番に焼香した。

 続いて、もちまきが行われた。友達や家族と一緒に来場した函館中島小1年の中橋心温さん(6)は「面白かった。たくさん取れて良かった」と笑顔を見せていた。トラベリングバンド「ひのき屋」の路上ライブもにぎわった。

 19日は午後2時から函館短大付設調理製菓専門学校が先着100人にスープを振る舞うほか、同3時からYOSAKOIソーランの第12回中島三郎助杯争奪大競演が開かれる。