2012年6月10日 (日) 掲載

◎熱く!函館競馬開幕

 日本中央競馬会(JRA)の「北海道シリーズ」が9日、函館競馬場(駒場町)で開幕した。この日の函館の最高気温は5月下旬並みの17.1度と肌寒かったが、大勢のファンや家族連れが来場し、迫力のレースを堪能していた。

 今年の函館開催は、例年よりも1週早くスタートした。開催期間が8週から6週になることを受け「いきなりスパート!6WEEKS!」がテーマ。7月15日までの間、重賞レース(すべてG3)は、6月17日の函館スプリントステークス、7月14日の函館2歳ステークス、同15日の函館記念を予定している。

 6月17日には昨年開かれた「THE MANZAI2011」のファイナリスト「Hi|Hi(ハイハイ)」が来場するなど、イベントも盛りだくさん。充実した遊具や乗馬体験コーナーなどもあり、家族連れで楽しむことができる。

 初日に三重県松坂市から訪れた会社員溝口昇一さん(54)は「函館競馬は4年ぶり。若い馬の戦いを楽しみたい」と話していた。(山崎純一)



◎iPadアプリで漁船衝突防止 未来大教授ら開発

 公立はこだて未来大学の和田雅昭教授らが、船の航路データを地図上に示し、漁船などの衝突事故防止に役立つ「iPad(多機能携帯端末)」向けのアプリケーションを開発した。このほど同大がアプリの販売を開始し、和田教授は「予想以上の反響に正直驚いている。水産業だけでなく、工業船などさまざまな分野から利用したいと声が寄せられている」と話している。

 開発したアプリ「マリン・プロッター」はAIS(船舶自動識別装置)が発信する情報を受け、利用者が選択した海域の大型船舶などの位置を地図上に示し、速度や進行方向が確認できる。

 AISは船舶の大きさや現在位置などに関する情報を周辺の船と継続的にやりとりする装置で、大型船舶には設置する義務があるが、漁船にはない。そのため、狭い海域で大型船舶と行き交う際の安全確保などに課題にあった。このアプリを利用すると、AISを搭載していない漁船が大型船舶などの付近を通る際の衝突事故防止に役立つ。改行 船の位置や航路から魚などが獲れる海域を推測でき、操業効率の向上にもつながる。

 和田教授らは留萌市の漁業関係者らの協力を受け、海の資源管理や操業効率アップを目指して研究を重ねてきた。当初は防水タイプのパソコンを利用し、データを記録していたが、利便性を考えiPad向けのアプリで製品化した。実際利用している漁業者の評判は上々で、フェリー会社などからの問い合わせも多いという。

 和田教授は「今後、全国の船の位置情報などを一つに管理して共有し合うネットワークを作りたい。万が一の事故が起きた場合、船舶位置がわかることで素早く人命救助ができる」と話している。

 アプリは米アップル社のアプリ検索画面でダウロードできる。(平尾美陽子)



◎「するめ〜」着ぐるみ お披露目 福島でファン200人大喜び

 【福島】福島町観光協会(河原塚利雄会長)は9日、マスコットキャラクター「するめ〜」の着ぐるみをお披露目するイベントを開いた。会場には完成したばかりの着ぐるみを一目見ようと、町内外から親子連れら約200人が詰めかけた。来場者はするめ〜の写真を撮ったり、ゲームをしたりして楽しいひとときを過ごした。

 するめ〜は、昨年同協会が観光PRのために作ったゆるキャラ。ツイッターやブログで観光情報などを発信し、人気を集めている。この日のイベントは誕生1周年を迎え、ファンへの感謝を込めて企画した。

 オープニングでステージの幕が上がり、するめ〜の着ぐるみが登場。愛きょうたっぷりのダンスを披露し、来場者を喜ばせた。また、近隣の知内町や松前町からもマスコットキャラクターがお祝いに駆け付け、ゆるキャラ相撲などが行われた。

 会場には函館や札幌をはじめ東京からもするめ〜ファンが大勢訪れた。ツイッターでファンになったという札幌市の40代の男性は「とてもかわいらしかった。スルメや塩辛をたくさん買って帰ります」と笑顔。イベントの様子を撮影しながら、ツイッターに投稿していた。また、札幌市の30代の女性も「するめ〜に会いたかったので福島に来た。観光をして帰ります」と語った。

 観光協会では「予想以上の来場者」と大喜び。「するめ〜を使って福島の町や観光、産業をどんどんPRしていきたい」と話していた。(松宮一郎)


◎家庭ごみ 過去最少 函館の昨年度排出量6万4千トン

 函館市内で昨年度排出された家庭ごみの量は、6万4145トンと過去最少だったことが分かった。無駄なごみを出さないエコ意識の浸透をうかがわせる一方、2015年度までの「第2次一般廃棄物処理基本計画」の目標達成は難しい状況で、ごみ減量の新しい取り組みが求められている。

 昨年度の内訳は、燃やせるごみが5万130トンと大部分を占め、次いで燃やせないごみと、缶・ビン・ペットボトルが5000トン前後だった。東日本大震災の災害廃棄物や猛暑による缶や生ごみが増えた10年度(6万4928トン)に比べて約800トン少なかった。

 市では02年度からごみ処理の有料化とプラスチック容器包装の分別収集を始めて以降、家庭ごみの総量は6万トン台で推移している。05年度から廃プラスチックや繊維類などを燃やせるごみにしたことで、燃やせないごみは昨年度、01年度比で約1万4000トン減の5117トンと大幅に減り、埋め立て処分の負担軽減につながっている。

 ただ、全体の排出量は昨年度、02年度比で1500トン減にとどまるなど、大きな変化はない。一般廃棄物の減量化を推進する同計画では15年度の目標値を約5万7000トンと設定しているだけに、このままのペースだと達成は厳しい。

 レジ袋削減を目指したマイバッグの普及などは進んでいるが、市環境部は「今後とも関係団体などと連携しながら、エコライフを推進していきたい」としている。

 また、昨年度はテレビ放送が地上デジタル放送へ完全移行したのに伴い、アナログテレビの不法投棄が増加。回収台数は年間696台で過去最多になっており、不法投棄の防止策強化も求められている。(後藤 真)