2012年7月13日 (金) 掲載

◎姥神大神宮渡御祭ポスター完成

 【江差】道内最古の祭礼として370年余りの伝統を誇る、姥神大神宮渡御祭が8月9、10、11日に行われる。地域の守り神に大漁や安全、繁栄などを願う。今年のポスターも出来上がり、姥神大神宮祭典協賛実行委の打越東亜夫委員長は「たくさんの人に勇壮な祭礼を見てもらいたい」と話している。

 ポスターの写真は、姥神大神宮から日本海側を眺めた構図で、由緒ある人形や豪華な水引きで飾られた山車が練り歩く前のひとこま。  9日は宵宮祭。13基の山車が大神宮に赴き「魂入れ」の儀式を行う。同日は、町内にある八大龍王神八江聖団のみこし行列も町内を練り歩く。

 本祭の10日は、正午過ぎから「下町巡行(したまちじゅんこう)」が始まる。姥神大神宮のみこしに山車行列が付き従い、いにしえ街道など旧市街を巡る。午後8時ごろには愛宕町商店街に山車が勢ぞろいする。同10時からは、燃えさかるたいまつを手にした白衣姿の若者を先頭に、巡行を終えたみこしを拝殿に納める「宿入之儀(しゅくいれのぎ)」も行われる。

 本祭2日目の11日は、午前11時20分から「上町巡行(うえまちじゅんこう)」を執り行う。日本海沿いの街並みを巡り、午後9時ごろには、灯火に彩られた山車が新地町の繁華街に集結し、3日間にわたる祭礼の熱気は、最高潮に達する。祭礼に関する問い合わせは同実行委(江差観光コンベンション協会)TEL0139-52-4815。(田中陽介)



◎「黒豚おろし冷しゃぶそば」いかが、友の会8店が18日から提供

 函館市内のそば店でつくる「函館そばや友の会」(佐々木武充会長)の8店が18日から、湯通しした黒豚肉などを載せた「黒豚おろし冷しゃぶそば」を季節限定の共通メニューとして提供する。同会は「ヘルシーで食べ応え十分です」とPRしている。8月31日まで。

 同会は2004年の発足以来、年3、4回のペースで季節にちなんだ共通メニューを考案、提供している。

 「黒豚—」は05年から季節限定の共通メニューとしている。これまでの中でも特に人気のあるメニューだ。

 「黒豚—」は、そばの上に湯通しした黒豚肉をふんだんに盛り、さらに大根おろし、そばつゆをかけた一品。黒豚肉のやわらかな食感と甘み、大根おろしのさっぱり感が楽しめる。店によってネギやウメなどを具材に加えており、つけそばにして提供している店もある。黒豚肉は米国産の純粋バークシャー種の肉を使用している。

 同会の佐々木会長は「黒豚と大根おろし、そばの味が調和した逸品。これからの暑い季節にぜひ」と話す。1食700円〜800円で提供する。  8店は次の通り。

 東京庵本通店(本通)、神山ふでむら(神山)、いがら志(柏木町)、東京庵本店(末広町)、丸京(豊川町)、かしわ屋(若松町)、長寿庵(中島町)、丸常長寿庵(亀田港町)(鈴木 潤)



◎復興航空、9月から定期便就航

 函館と台湾を結ぶ定期航空路線の開設準備を進めてきた復興航空(台湾)は、9月から台北と函館など道内4空港で定期便を就航させる。函館への国際定期路線の就航はロシア・ユジノサハリンスク線(2010年から運休)、韓国・ソウル(仁川)線に次いで3路線目。定期便化することで、日台双方のさらなる需要の掘り起こしを狙う。

 9月から定期便として就航するのは函館のほか、新千歳、旭川、釧路。函館と新千歳は週2往復、旭川と釧路は週1往復。機材はエアバスのA321を使用。座席数は182席(ビジネス12席、エコノミー170席)。料金は申請中。

 同社は08年6月から、函館など道内各空港にチャーター便を運航。今月1日からは日替わりで道内いずれかの空港に毎日1往復ずつ乗り入れる「定期チャーター便」を運航している。函館便は現在、日曜と月曜の週2往復で、所要時間は約3時間。台北発が午前9時、函館発が午後3時で、定期便もダイヤは変わらない。

 函館市によると、函館を訪れる外国人観光客で最も多いのが台湾客。台湾から函館へのチャーター便は00年から始まり、04年のピーク時は年間833便、約12万8000人だった。復興航空は09年以降、函館に最も多く便数を飛ばし、昨年は台湾便全体の9割に当たる188便(2万7219人)を運航した。

 市は00年から台湾での観光PR活動を続けていて、昨年の東日本大震災後には海外で最も早く観光客が回復した。工藤寿樹市長は「函館—台北線は長年にわたり官民一体となった誘致活動を続けてきた。観光交流はもちろん、両地域の経済・文化交流の活性化につなげたい」とコメントした。

 同社によると、台湾人観光客の根強い北海道人気を背景に、最近は台北—函館の搭乗率が7割を超すなど好調を維持しているという。同社の横田恵三郎日本支社長は「定期便化で今後は台湾からだけでなく、双方向の交流を活発にしていきたい」と話している。(松宮一郎、森健太郎)


◎本場ブラジルのサンバ隊、港まつりに登場

 港まつりがラテン系に—。8月2、3の両日に行われる函館港まつりのパレード「ワッショイはこだて」に、ブラジルのサンバ隊17人が参加することが決まった。本場のダンサーらがラテンのリズムにのって情熱的な踊りを披露。今年は例年になく国際色豊かなパレードになりそうだ。

 パレードに参加するのは、日本コカ・コーラの新商品「太陽のマテ茶」の発売を記念して発足した「太陽のマテ茶サンバ隊」。市制施行90周年を記念し、函館最大の夏祭りを盛り上げようと、北海道コカ・コーラボトリングが企画した。

 サンバ隊は、本場ブラジルのリオやサンパウロ出身のダンサーのほか、ブラジルへのダンス留学経験のある日本人ら10人で構成。PRキャラクターの「マテボーイ」1人と「マテガール」2人、パーカッション4人が陽気な踊りとともにコースを練り歩く。

 一行はワッショイはこだての2部「サマーカーニバル」に登場。2日の十字街・松風コース、3日の堀川・五稜郭コースのそれぞれに一部メンバーを入れ替えて参加する。はこだてグリーンプラザ(松風町)の特設ステージでは、一般参加のサンバ体験もある。

 北海道コカ・コーラの山野正幸函館販売部長は「多くの市民に本場のサンバを見てもらい、函館の中心市街地をにぎやかに盛り上げたい」とPRしている。このほか、2日には函館の姉妹・友好都市の海外6都市の代表団も参加。3日にははこだて国際民俗芸術祭に出演する海外のアーティストも登場する。(森健太郎)


◎道教育大附属特別支援学校と大野農業高が交流

 道教育大附属特別支援学校に12日、大野農業高校の生徒39人が訪れ、同校高等部21人と交流した。木工や陶芸などの作業や会食を通じ、親睦を深めた。

 両校の交流会は作業を通じ、同世代の相互理解と協力して働く楽しさを学ぶことをねらいに1986年から年に3回実施。この日は本年度2回目で、木工、受注、縫工、陶芸の4班に分かれて作業を行った。

 木工班では、やすりかけやタイル貼り、ニス塗りをして、鍋敷き作りに挑戦。陶芸班では皿などを作り、互いに協力しながら粘土を板状に伸ばす姿も見られた。大野農業高校の生徒たちは特別支援学校生徒や教諭に教わりながら丁寧に作品を仕上げていった。作業後は全員でカレーライスを食べ、互いの距離を縮めた。

 大野農業高校の須藤彩香さん(1年)は「一緒に作業ができて楽しい。慣れた手つきで作業を進めていて、同年代なのにすごいと思った」と話していた。(平尾美陽子)