2012年8月21日 (火) 掲載

◎来夏のGLAYコンサートに合わせ緑の島 暫定整備へ

 来年夏に函館市内で開かれる地元出身の人気ロックバンドGLAY(グレイ)の野外コンサートに合わせ、市が緑の島(大町)の平地化など、暫定整備に取り組む考えを示した。

 コンサートは来夏に2日間開催する予定。1日あたり2万5000〜3万人の動員を見込む。複数の関係者によると、7月下旬の開催が有力視されている。

 工藤市長は「2日間で5〜6万人が入れる会場で、午後4時ごろからの開演を考えると、最適地は緑の島」との見解を示した上で「場合によっては来年に向けた暫定的整備として、路盤を平らにすることはやらなくてはならない」とした。

 また、GLAY側は来年だけのコンサートとしない意向があるとし、「各団体もイベントに使いたいという話も来ている。最終的には恒久的なイベント広場に整備したい」と述べた。

 緑の島には現在、芝生広場2カ所が整備されているが、盛り土をはさんで約2bほどの高低差がある。(千葉卓陽)



◎「大沼での生活楽しかった」福島っ子帰郷へ

 【七飯】「ふくしまキッズ夏季林間学校」は20日、活動最終日を迎え、「みんなでありがとうの集い」を開いた。

 放射線の影響に不安を抱える福島県内の子どもたちを対象とした事業で今夏が2年目。集いでは、実行委を代表して宮本英樹さんが修了証を手渡した。滞在中の写真上映や各班ごとに思い出を歌にして発表。友達との別れを惜しみながら、楽しい時間を過ごした。

 冬に続いて2回目の参加だった菊地薫乃さん(12)=福島市、中1=は「キャンプで長万部町に行った。寄り道して海に行ったり、時間が遅れたり大変だったけれど楽しかった」、初参加の達林陸君(8)=郡山市、小3=は「自然が大好き。大沼で暮らせるのが楽しかった。来年の夏にまた来たい」と話していた。

 前半組は7月24日から、後半組は8月8日から町東大沼の大沼ふるさとの森自然学校(流山温泉)を拠点に活動した。一行は21日に福島に戻るほか、全道体験コースの最終組が23日に大沼経由で帰郷し、今夏の事業が終了する。(今井正一)



◎いじめ把握へ実態調査…函館市教委

 滋賀県大津市の男子生徒が昨年10月にいじめで自殺するなど全国各地でいじめ問題が深刻化していることを受け、函館市教委は20日、全市立小中高の全ての児童・生徒を対象に、いじめの有無や学校の取り組み状況を調べる緊急調査に着手した。実態を把握し、いじめ防止に向けた取り組みを考える。

 小学高学年から高校生までの児童・生徒1万9300人が対象で、既に調査票を小学46校、中学28校、高校1校に送付済み。今年4月から今日までいじめられたことがある—などを聞く内容で、「ある」と答えた場合は、いじめの内容を記載するほか、友人がいじめられているのを見たり、聞いたりしたことがあるか—といった周囲の状況も調べる。無記名でも記入可。

 いじめを受けている子どもがいた場合は、記載内容に応じて教員が面談などで事実を確認する。

 調査は学校側にも実施。▽大津市の事案を機に見直した部分▽学校と警察との連携について▽管理・指導体制の状況—などを調べる。

 いじめの有無を調べる調査は、道教委が昨年度から学校側と子どもを対象に年2回実施。それまでは文科省が年1回、学校側だけに行っていた。

 市教委は「いじめをなくすためには、調査の結果以外にも普段から教員が子どもたちの様子を観察することが大事。重大な問題に発展する前に防いでいきたい」としている。調査結果は9月上旬にまとめる予定。

 市教委によると、市内で認知した2010年度のいじめ件数は、小学校が前年度比19件増の43件。中学校も同比5件増の52件と増加傾向を見せている。(後藤 真)


◎函館連日の真夏日

 20日の道南は、南から入った暖かい空気に覆われた影響で気温が上がった。函館海洋気象台によると、最高気温は北斗(本町地区)32.5度、木古内32・4度、森30.7度、江差30.5度でいずれも今年最高を記録。このほか函館31.0度、厚沢部30.5度、松前と八雲町八雲30.1度、今金30.0度と真夏日となった。

 函館は2日連続の真夏日で、市内の五稜郭公園では、まだ子供たちが夏休み中の本州から訪れた家族連れらが、日陰を選んで歩いたり、水飲み場で給水する光景が見られた。和歌山県の会社員松房武明さん(37)は「日差しが強く、さすがに暑いが、風を受けるので気持ちは和らぐ」と話していた。改行 同気象台によると、21日の予想最高気温は函館31度、江差30度。

 日本気象協会北海道支部によると、19日夜から20日朝にかけ、松前、せたな、江差で最低気温が25度を下回らず、熱帯夜となった。松前は2年連続。(山崎純一)