2012年8月24日 (金) 掲載

◎北斗の農家女性「六輪村」生産 トマトジュース発売 Aiba函館港町で

 北斗市内の農家女性でつくる「緑友会六輪村」(東寺百合子代表)が生産しているトマトジュースの販売が、23日にホッカイドウ競馬の場外発売所「Aiba函館港町」(函館市港町3)で始まった。

 「とっても!トマト」で、1本300_g入り400円。完熟トマトを使い、栄養や甘みがたっぷり。八雲町の熊石海洋深層水から作った食塩を使用、塩分濃度も0・2%と低め。販売は11月15日まで。

 売店の女性スタッフは「発売開始から約2時間で10本売れて好調。トマトをそのまま食べている感じで、市販品とは全然違う。自分でも2本買いました」と話していた。橋渡し役となった渡島総合振興局も「販路拡大に結び付いてよかった。多くの人に買ってほしい」(農務課)。

 同振興局は、ホッカイドウ競馬を活用した道南の農畜産物・観光PR事業を展開。Aiba函館港町では毎週木曜に、馬券購入者に農畜産物を配っている。7月12日にトマトジュースを試飲してもらったところ「家族にも飲ませたい」「甘さ、塩分がちょうどいい」と好評。施設所有者の眞正観光(港町)に販売を持ち掛け、売店での取り扱いが決まった。

 販売時間は、ホッカイドウ競馬開催日は午後2時〜同8時。(山崎大和)



◎北海道新幹線「札幌延伸」あす長万部駅で起工式

 【長万部】2035年度末の開業を目指す北海道新幹線新函館(仮称)—札幌間(211キロ)の起工式が25日、JR長万部駅前で開かれる。高橋はるみ知事ら関係者約200人が出席。40年来の道民の悲願を乗せた新幹線のレールは、道南から北へと伸び始める。

 北海道新幹線は、1973年に青森—札幌間の整備計画が決定。紆余(うよ)曲折を経て、2005年に新青森—新函館間(149キロ)が着工し、現在、15年度末の開業に向けて工事が進められている。

 今年6月29日、国交省が整備新幹線未着工3区間の着工を認可。新函館—札幌間の総事業費は1兆6700億円で、本年度から建設主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構による調査設計が始まる見通しだ。

 新函館以北には、新八雲(仮称)、長万部、倶知安、新小樽(仮称)の4駅ができ、開業後、新函館から札幌までの所要時間は1時間13分。札幌—東京間も5時間1分となる。

 起工式は、道とJR北海道、同機構の主催。羽田雄一郎国土交通大臣の出席が調整されているほか、道内選出の国会議員、道議、沿線自治体関係者が出席。神事を執り行い、工事の安全を祈願し、高橋知事、同社の小池明夫社長、同機構の石川裕己理事長らがくわ入れを行う。引き続き、同町ファミリースポーツセンターに会場を移し、道新幹線建設促進期成会主催の着工祝賀会が開かれる。

 同時認可となった九州新幹線諫早—長崎間は今月18日、北陸新幹線金沢—敦賀間は同19日に起工式を終えている。(今井正一)



◎湯川海水浴場に3万人超来場 入舟町前浜は2954人

 函館市教委のまとめによると、19日に今シーズンの開設が終了した市内2カ所の海水浴場の入場者数は湯川が3万1367人、入舟町前浜が2954人となった。

 湯川は7月21日から30日間の開設で、期間は昨年より1週間短縮された。しかし入場者数は前年比479人減とほぼ変わらない上、1日あたりの平均人数は上回った。また7月29日と8月14日は好天でともに3000人を超え、昨年の1日で最も多かった2200人を大幅に上回った。

 入舟町前浜は7月26日に開設を迎え、昨年と同じ25日間で前年より660人増えた。1日の最多は8月14日の312人だった。改行 市教委スポーツ振興課は「今夏は全体的に雨が少なく晴天に恵まれた上、お盆休み後も残暑続きで多くの人が訪れた。目立った水難事故もなく、安全に楽しく泳いでくれてよかった」と話している。

 湯川は2004年(開設59日間)に約6万人が入場。しかしここ数年は、開設日数の短縮などから3万人前後で推移している。入舟町前浜は目立った短縮をしていないが、ここ5年は3000人を超えず、約1万人を記録した04年(同27日間)などと比べて大幅に減少している。(後藤 真)


◎高卒以上の応募者 急増134人 函館市の職員採用、競争率10倍超

 函館市の2013年度一般事務職員採用試験で、高卒以上の一般事務への応募が前年の88人から134人に急増し、10倍を超える高倍率となった。市人事課は「大卒者の採用枠を拡大したことによる心理的な効果もあったのでは」と分析している。

 市の採用試験は、大卒以上の前期と、高卒以上、民間等経験、身体障害者などの後期に分かれる。今回から短大卒と高卒以上の部を「高校卒以上」として統合し、募集人数はこれまでの「5〜10人」から「10人程度」とした。

 高卒以上への応募者の増加は2年ぶり。同課によると、不況下での公務員の「安定志向」に加え、今回は大卒枠で50人程度の大量採用予定に伴い高卒以上の採用増にも期待が高まったことや、国家公務員の採用人員が削減されたことが影響しているとみられる。

 このほか、約10年ぶりの採用となる技術職については「久しぶりで浸透不足」(同課)もあり、土木が大卒6人、高卒2人、建築が大卒9人、高卒3人、機械が大卒3人、高卒4人と低調。一方、民間経験者は105人と前年より12人増だった。  一次試験(筆記、民間経験者を除く)は9月16日に行われる。(森健太郎)


◎恒久平和 木に願い 市内2中学校で植樹

 函館市の核兵器廃絶平和都市推進事業の一環として、恒久平和を祈念する「平和の木」の植樹が23日、市内2校の中学校で行われた。

 今年は4校で行い、同日は赤川中と恵山中で実施。このうち赤川中では、生徒会役員や7〜10日に長崎市に派遣された平和大使の生徒など5人が参加した。

 木は高さ70センチほどのオンコの苗木1本を用意。穴を掘った校門脇の花壇に苗木を埋め、5人でスコップを持ち平和への思いを込めながら植えた。

 このほか被爆体験者による講演会も行われ、広島平和文化センターの北川建次さん(77)が戦争の悲惨さを伝えた。

 生徒会長の村上美来さん(3年)は「原爆は社会の授業で習っていたが、生の話を聞いて悲惨さがよく分かった。私たちは平和のために何ができるかを考えながら、精いっぱい生きていきたい」と話していた。

 24日は深堀中と旭岡中で行われる予定。(後藤 真)