2012年9月3日 (月) 掲載

◎ソバ畑で松前神楽

 【福島】一面を白く染める満開のソバの花とともに、松前神楽が楽しめる「千軒そばの花観賞会」(千軒そば生産会主催)が2日、同地区の畑で開かれた。広大な土地に可憐なソバの花が咲き誇る畑では、町松前神楽保存会のメンバーが優雅な伝統の舞を披露。多くの来場者を魅了した。

 町の特産物「千軒そば」の開花時期に合わせて毎年開かれ、今回で11回目。保存会のメンバーらは、約3・5fの畑の中央で、馬術の法を表したリズムカルな舞「荒馬舞」、弓矢を持ち四方の悪魔を退散させる「神遊舞」など5座を奏上した。。

 特に来場者の目を引いたのは、保存会だけで伝承される「八乙女舞」で、巫女(みこ)姿の女子中学生2人が扇を手に美しい舞を披露すると「ようそろう」との掛け声が飛んだ。

 ジャガイモ掘り体験やソバなどの飲食コーナーもにぎわった。町内の女性(67)は「美しい風景は地元の誇り」と話していた。

 9月下旬ごろに収穫、10月下旬には香り豊かな新そばが店頭に並ぶ予定だ。(小杉貴洋)



◎地場産黒豚 炭火でジュー、バーベキュー祭りにぎわう

 函館銭亀沢地区で生産しているブランド豚を味わうイベント「第14回黒豚バーベキュー祭り」(函館商工会議所銭亀沢地区青年部主催)が2日、赤坂町の志海苔ふれあいひがし広場で開かれた。市民ら約1000人が訪れ、地場産の黒豚を炭火で焼いて味わった。

 提供した肉は、脂に甘みがあり、あっさりとした味が特徴の「函館男爵黒豚」。鶴野町の養豚業「青函トントン」が生産している。1人分のセットは肉300cで、今年は昨年よりも100食多い900食分(270`)を用意した。

 好天に恵まれ、絶好のベーベキュー日和。来場者は額に汗を浮かべながら、炭火を置いた台で肉を焼き、次々と口に運んでいった。

 初めて来場した函館市八幡町の森庸行さん(76)は「思っていた以上の味。黒豚のファンになった」と笑顔。家族で訪れた北浜町の野村朋未さん(28)も「おいしくてたくさん食べました」と満足そうに話していた。(松宮一郎)



◎江差で9月初の2日連続真夏日

 2日の北海道日本海側は、千島近海に中心を持つ高気圧に覆われ、広い範囲で晴れて気温が上がった。日本気象協会北海道支社によると、江差で最高気温30・5度を観測し、1941(昭和16)年の統計開始以来、9月として初めて2日連続の真夏日となった。

 同支社によると、道内の日本海側は3日も晴れて気温が上がる見込み。江差の最高気温は31度と予想している。函館は29度。


◎「おいしい空気の施設」飲食店は消極的?

 函館市が受動喫煙の防止を目指して登録を勧めている「おいしい空気の施設」の昨年度末の登録件数は、前年同期比13件増の381件で微増となった。医療機関のほか社会・文化施設などの公共施設に着々と浸透している一方、飲食店は52件にとどまるなど登録が伸び悩んでいる。

 対象は完全禁煙か完全分煙していて、禁煙場所に煙が流れない施設。飲食店のみを対象としていた従来の「空気もおいしい店」から、2007年6月に対象を広げて始まった。登録するとステッカーが交付される。

 市健康増進課によると、07年度末の施設数は従来制度から登録していた店も含めて94件。10年度末は厚生労働省の通知を受け、医療機関などに働き掛けたことで368件と大幅に増えた。

 昨年度末では医療機関・社会福祉施設・薬局が197件と最も多く、次いで児童館などの社会・文化施設が57件、官公庁21件と公共施設が多い。しかし飲食店は以前の制度で46件が登録したので、最近5年でわずか6件しか増えていないことになる。

 客席をすべて喫煙可能にしている若松町の定食店経営者は「たばこを気軽に吸えるから来るお客さんが多い。禁煙・分煙にしてしまうと常連さんが離れてしまって商売が成り立たない」と話す。

 一方、元町9のカフェ店「フラフープ」は昨年12月のオープンと同時に登録した。オーナーの渡部啓一さんは「函館は喫煙できる店が多くて悩んだが、たばこを辞めてから煙を嫌う人の気持ちが分かった。禁煙と知って帰ってしまうお客さんもいるが、逆に喜んでくれる人はいる」と話す。

 同課の昨年の調べによると、市内男性の喫煙率は32.1%で、女性は13%。前回調査(06年)からそれぞれ約5ポイント減少したが、女性は全国平均を4.6ポイント上回っている。改行 同課は「飲食店の登録はまだほんの一部。経営の問題があるため難しいが、喫煙率を下げながら登録を徐々に増やしていきたい」としている。

 登録の申し込みは同課電話0138-32-1515。(後藤 真)