2013年10月13日 (日) 掲載

◎調理製菓専門学校「味まつり」盛況

 函館短大付設調理製菓専門学校(野又淳司校長)は12日、第25回学校祭「味まつり」を開いた。ケーキやパン、総菜など学生手作りのメニューが販売され、大勢の来場者で賑わった。

 イベント開始前から校舎前には約200人が並び、午前10時にオープンすると同時に、待ちわびた来場者は次々と校舎内へ。学生が早朝から準備したオムライスやハワイ料理「ロコモコ」、パンや総菜を一斉に買い求めた。中でもケーキは1つ200円という低価格で販売されたため、販売ブースの教室から階段まで長蛇の列ができる人気ぶりだった。

 八雲町の加藤知夏さん(21)は「ケーキを全種類買えました。今年はいつも以上に人が多いですね」と驚いた様子。初めて来場した札幌市の熊谷妙子さん(21)は「学生さんの対応が丁寧でとても楽しめました」と笑顔だった。

 調理師科の三上宗汰さん(22)は牛肉とカボチャのコロッケを担当。計100個用意したが、開始20分で完売し、「売る大変さがよくわかりました。朝6時半から準備したので、すべて売れてとてもうれしいです」と話していた。(森裕次郎)



◎梁川交通公園秋の感謝祭、ゴーカート楽しむ

 多彩なイベントを通じて楽しく交通ルールを学ぶ「梁川交通公園秋の感謝祭」(函館中央交通安全協会主催)が12日、同公園で開かれた。乗車可能なパトカーや白バイの展示など多彩な催しが行われ、大勢の親子連れでにぎわった。

 例年約150人が来場するイベントで、「楽しみながら交通安全の意識を高めてもらえれば」と同会。午前10時の開始と同時に大勢の親子が詰めかけ、子ども安全免許証を作成したり、クイズラリー大会に参加したりしてイベント楽しんだ。

 ゴーカート無料試乗会は順番を待つ長い列ができるほど人気で、子どもたちははしゃぎながら約500bのコースを運転。パトカー&白バイの展示コーナーでは運転席に座りポーズを決めて、記念撮影を楽しむ親子の姿が見られた。

 市内在住の主婦、清水美保さん(31)は「子どもたちが車好きなので、パトカーを間近に見て喜んでいた」と話していた。(平尾美陽子)



◎11年「経済センサス」、道南製造業の減少続く

 総務省は、国内の事業所や企業の基本的構造を明らかにする「経済センサス」の2011年分の詳報をまとめた。函館市の製造品出荷額は前年比1・4%減の1827億484万円で、事業所数や従業員数も前年を下回った。渡島・桧山管内全体では同2・1%減の3677億41万円で、人口減少に伴う衰退傾向とともに、東日本大震災に伴う操業停止などの影響が表れたものとみられる。

 同種の調査は2010年まで経済産業省が工業統計として行ってきたが、国全体の産業を包括的に調べるため、11年分は経済センサスに統合されて行われた。

 函館市の製造品出荷額は2004年まで2000億円台後半で推移していたが、05年のJT函館工場閉鎖を受けて1700〜1800億円台に減少している。

 11年の業種別では、出荷額のほぼ半数を占める食料品製造業が、前年比約51億円増の990億528万円と伸びを示しており、震災で東北地方の同業種が被害を受けたことで、函館に代替需要が振り向けられた可能性がある。このほかに生産用機械器具、業務用機械器具なども前年から出荷額を増やしている。

 市内の製造業事業所数(今年2月1日時点)は前年比13件、4・1%減の305カ所で、従業員10人以下の零細企業が119カ所と全体の約4割を占める。従業者数(同)も同319人、3・7%減の8355人だった。

 市経済部は「企業誘致だけでなく、地元企業と本州企業とのマッチングなどビジネスチャンスを広げる施策展開を通じて、出荷額や従業員の増加につなげていきたい」(工業振興課)としている。

 北斗市の出荷額は前年比1・5%増の596億2970万円(63事業所)で、セメントなどの窯業・土石製品製造業が262億8703万円と全体の約4割を占めた。道南では森町と今金町で、昨年の出荷額を上回った。(千葉卓陽)


◎七飯の枝豆でずんだもち、金井商店が料亭冨茂登とコラボ

 青果卸業のカネキ金井商店(函館市海岸町、金井喜宏社長)は、七飯産の枝豆を使ったずんだもちを完成させた。宝来町の料亭冨茂登との共同開発で、上品な味が特徴の自信作。2016年3月に予定する新幹線開業を視野に入れ、地場産品を使った土産品として大きく育てていく考えだ。棒二森屋(若松町)で15〜17日に開く特別販売会で初めてお披露目する。

 同社と冨茂登とのコラボレーションは昨年から始まった。「本業の卸売だけでなく、小売にも進出することで、函館においしいものがたくさんあるということを多くの人に示したかった」と金井社長。

 第1弾は同社が取り扱う今金産の男爵イモを使った「塩辛男爵」。同社が厳選した男爵イモ3`と、冨茂登のオリジナル塩辛のセットで、昨年の販売以来、評判は上々という。

 今回完成させたずんだもちが第2弾。七飯産の枝豆をすりつぶし、素材の持つ風味と甘味を生かしたあんに仕上げた。金井社長は「本場の東北のものとはひと味違ったものができた」と手応えをつかむ。

 同社はほかにもダイコンやカボチャなども取り扱っており、それらを使った新商品も計画中。金井社長は「季節ごとに独自の商品、味を開発し、市民だけではなく、今後増加が見込まれる観光客に発信していきたい。首都圏にも販路を広げていければ」と意気込んでいる。

 棒二森屋で開かれる特別販売会では塩辛男爵(1セット3675円)の予約を受け付ける。ずんだもち単体での販売は、11月以降を予定。価格は未定。七飯産の枝豆(500c)を合わせたセット商品は、来年8月から販売する。(松宮一郎)