2013年10月2日 (水) 掲載

◎いけすイカ 全国へ ゆうパック発送開始

 函館市漁協(橘忠克組合長)は1日、いけすイカのチルドゆうパックでの全国への発送作業を始めた。海水温が高く、いけすイカの十分な量が確保できないと見越し、今季は当初開始予定の9月から10月に延ばした。

 9月9日から10月11日まで注文を受け、これまでに約6500ケース(9月26日現在)を受理。発泡スチロール箱6匹入り(約1・2`)で、3300円(送料込み)。

 初日は、しけのため出漁した船が少なく、2隻分18個の発送にとどまった。同漁協は「海が穏やかだとイカは揚がる。昨年のようにお客さまを待たせることはないと思う」という。

 函館漁港で作業した函館駅前郵便局長の庄司直紀さん(55)は「受け付け開始から1週目は昨年を上回る注文数があったので、お客さまが待っていてくれた証し。水温が下がり、魚影も見られるようなので、全隻出漁できれば1日400〜500ケースを発送できそうだ」と話す。

 市農林水産部によると、市水産物地方卸売市場(豊川町)でのスルメイカの9月取扱量は、前年比34%減の537d。6〜9月の取扱量も同27%減の2156dとなっており、秋漁の盛り返しに期待がかかる。(山崎大和)



◎ミスはこだて 秋冬新制服 上品な装いでPR

 第34代ミスはこだての近江あずささん(21)と堂下明日香さん(19)が1日、函館市役所を訪問し、新しい秋冬の制服を披露した。かわいらしいピンクのワンピースに光沢感のあるボレロを重ね、上品な装いに。全国各地の百貨店で開く北海道物産展などで、函館の顔として活動する。

 函館物産協会(田口修会長)が寄贈(1人10万円相当)。新制服は「明るくかわいらしさを強調してくれることが基準」で、ベージュの帽子と靴が上品さを感じさせる。

 お披露目式には田口会長と函館国際観光コンベンション協会の渡邉兼一会長らが出席。工藤寿樹市長は「上品ですばらしい制服。全国各地を走り回って函館のPRに力を発揮して」と激励。ミスとしての半年間を振り返り近江さんは「各地で一緒に写真を撮ってほしいと声を掛けられ、アイドルになった気分です」と笑顔で話した。

 今後は全国各地で北海道物産展が本格化するシーズン。堂下さんは「行きたいと思っていた九州での活動を楽しみにしています」と話していた。  (今井正一)



◎勇退・中島さんに感謝の音を 6日市民オーケストラ定演

 函館市民オーケストラ(村本淳一団長)は10月6日午後2時から市芸術ホールで第35回定期演奏会を開く。創設時からの指揮者、中島眞之さん(72)が今回を最後に勇退するため、村本団長は「中島先生と一緒にオーケストラを立ち上げた。突然のことで勇退は残念だが、覚悟を決めて頑張りたい」と熱のこもった練習を続けている。 (森裕次郎、小林省悟)

 同オーケストラは1979年に地元の演奏家が集まって設立。以来、年に1回の定期演奏会をはじめ、旧函館区公会堂や熱帯植物園でもコンサートを開催。合唱団やバレエとの共演も精力的に行い、生演奏の魅力を伝える活動を精力的に続けている。

 創設以来、30年以上にわたり常任指揮者を務めてきた中島さんは年内の勇退を決意。今回のように大きな演奏会での指揮もこれが最後となる中島さんは「体力的に大変だったが、よくここまで続けてこられた。良い仲間に巡り会えたことや、ずっとこのオーケストラで指揮できたことをうれしく思う。積み重ねたことを表現し、存分に出し切りたい」と感慨深げ。

 9月29日は遺愛学院講堂で定期練習。本番に向け、合奏を繰り返して調整した。村本団長は「仕上がりは良い。それぞれの心を表現できるように演奏したい。できるだけ多くの人に聴いてほしい」と意気込む。

 当日はワーグナーの楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」より第一幕への前奏曲、チャイコフスキーの交響曲第6番ロ短調「悲愴」などを演奏する。

 入場料は前売り1000円(当日券は200円増)で高校生以下は無料(要整理券)。問い合わせはhkdcpo@yahoo.co.jpまで。


◎新幹線開業イベントチーム新設

 函館市は1日、北海道新幹線開業に向けたイベントプロジェクトチームを企画部内に新設した。2016年3月開業を前に、観光や経済面での波及効果を引き出していく狙い。

 新設のプロジェクトチームは部長職1人、課長職1人と担当主査2人の計4人体制。道や地元経済界、庁内部局などと連携して、市内で行われる開業イベントの企画、運営を専門的に行う。来年度のプレイベントと開業時、開業後の3段階で進めていく考え。

 1日には市役所6階にプロジェクトチームの表示を掲げ、業務を開始した。担当部長には、企画部計画推進室長の小林良一氏(53)が参事1級として就任した。

 北海道新幹線の開業前年となる2014年度には北陸新幹線の開業が予定され、函館・道南への観光入り込みの減少が予想されている。小林氏は「波及効果を最大限享受できるように開業前、開業時、開業後のイベントを連携させ、相乗効果を持たせていきたい」と意欲を見せている。 (千葉卓陽)