2013年10月21日 (月) 掲載

◎秋の大沼楽しみ1500人快走

 【七飯】大沼公園の湖畔でランニングとウオーキングを楽しむイベント「2013北海道大沼グレートラン・ウオーク」が20日、同公園で開かれた。1514人がエントリー。秋の紅葉を楽しみながらすがすがしい汗を流した。

 同大会は今年で28回目。七飯大沼国際観光コンベンション協会が主催し、3〜81歳の幅広い年齢層の参加者が日本全国から集まっている。

 開会式では、大会長を務める中宮安一七飯町長があいさつ。競技はランニングとウオークの2種目で、それぞれ大沼湖畔一周コース(14・4`)とファミリーコース(6・3`)を巡った。参加者たちは沿道の家族や観光客からの声援を受けながら競技し、大沼の自然を満喫。町の特産品であるリンゴやスープも振る舞われていた。

 ファミリーコースのウオークに家族7人で参加した函館市上野町の関根達由さん(36)は「家族で一緒に歩くいい機会。自然を楽しみながらのウオークは楽しい」と話していた。(柏渕祐二)



◎函高専「春潮寮」改修進む 遠隔地の生徒呼び込め

 函館高専(岩熊敏夫校長)は、学生寮「春潮(しゅんちょう)寮」の改修工事を進めている。既に管理棟が完成し、17日から使用を始めた。残る居室も近く発注し、年度内に全ての改修工事を終える計画。男女寮の完全分離を実現し、遠隔地から入学する学生をさらに増やす考えだ。

 2009年度から5カ年計画で段階的に改修を進め、13年度が最終年度。管理棟はこれまで男女兼用だった玄関を、女子玄関を新設したことで男女棟は完全に分離された。また、男子寮の大幅リニューアルに着手し、浴室や厨房(ちゅうぼう)を配置変更したほか、食堂の位置をずらして研修室を設けた。

 研修室は1、2年専用で40人が収容でき、一斉学習(月〜木曜午後9〜10時半)などに使う。寮祭や追い出しコンパの際には、食堂との間にある間仕切りを移動させて250人が広々とくつろげる。

 居室はA〜D棟(3階建て)あり、A棟(女子1人部屋)、B棟(男子1年2人部屋)、D棟(男子4、5年1人部屋)が既に改修済み。残るC棟(男子2、3年居住)は1階が12年度に完成、2、3階部分の改修が年度内に完了する見通し。C棟は改修により従来の3人部屋から2人部屋となり、部屋数も21から30に増加。補食室と談話室も新設する。

 春潮寮は1963年に竣工(しゅんこう)。現在は本科生179人(うち女子37人)が在寮。機械工学科3年の向田直将君(17)は「全体的にきれいになり、過ごしやすい。浴室内のシャワーの個数が増えたのがうれしい」と笑顔を見せる。

 副校長(寮務主事)の渡辺力教授は「寮施設の充実により、札幌や青森圏をはじめとする遠隔地からの学生をもっと増やしたい。子どもを安心して預けてもらいたい」と話している。(山崎大和)



◎函館視覚障害者図書館 読み書き支援 利用増

 函館視覚障害者図書館(森田直子館長)が視覚障害者向けの代読・代筆サービスを初めてから3年を迎えた。独力で読み書きするのが難しい視覚障害者や高齢者などへ文字の読み書きを支援する同サービスは、近年全国的に広がり、同図書館は先駆的な取り組みとして注目されている。

 同図書館の代読・代筆サービスは国の補助金対象事業を受け、2011年からスタート。2年間の助成後も支援員を置き継続して続けている。利用者数は11年度233人、12年度271人。13年度も前年度を上回るペースという。

 代読の対象は、税金などに関する自治体からの書類や、小説、新聞などが多いという。まれに電話で行うこともある。代筆は手紙や申請書などを利用する場合が多く、「点字を読める人は視覚障害者の中でも1割ほどで、事故や病気などの中途失明者がサービスを利用する場合が多い。日常の情報の80%は視覚によるものなので、役割は大きい」と森田館長。一方で、「高齢者が増加しているため、ホームヘルパーが代読・代筆できれば、情報伝達も早くなる」と今後のサービスの課題を指摘する。

 大活字文化普及協会(東京)によると、図書館などの公共施設で対面朗読サービスを行い、その延長で代筆する場合もあるが、資料の制限などしばりがあるという。それに対して、「函館は持ち込み資料に制限がなく、NPO法人で運営しているところが特徴。支援員要請講習会を毎年開くなど、全国でも先進的な取り組みをしている」と同協会。

 一方で、個人情報の扱いなどで苦慮する面も。同館は利用者と職員の信頼が厚いことからサービスの導入に踏み切れたといい、同協会の「読み書き(代読・代筆)情報支援員」養成講座では技能のほか守秘義務の徹底などを伝えている。最近は、高齢者施設や公的機関の窓口対応者が受講する場合もあり、同協会は「自治体単位でサービスを行う話も聞いている。代筆・代読のサービスの需要はますます高まってきている」と話している。 (平尾美陽子)


◎函館競輪売り上げ好調 市が予算6億円追加

 函館市は、本年度市営競輪の売り上げが好調なことを受け、本年度予算を6億円上積みした。普通競輪(FT・FU)の売り上げが前年度を上回る見込みで、最終的には146億円前後に達する見通しとしている。

 本年度の市営競輪は4月16日〜10月21日までの計55日間開催。車券発売代金は当初予算で140億円を見込んだが、残り3日間の時点で137億4244万円に達した。市競輪事業部は売り上げがこのままのペースで推移した場合「19〜21日の最終開催時に、払い戻し金などの経費に不足が出る」として、18日に市の特別会計条例に基づいて歳入歳出それぞれ6億円を追加する専決処分を行い、市議会に報告した。

 同部事業課によると、売り上げ額が当初予算を上回るのは2007年度以来6年ぶり。本年度は本場(金堀町)とサテライト松風の売り上げが予算を下回っているものの、臨時場外で約5億94500万円、電話投票で約7800万円、予算を上回っている。

 同課はナイター開催している普通競輪で、他の競輪場との競合が少なかったことに加えて、「場外発売を扱う競輪場が全国で増えた。各種キャンペーンの効果もあったのでは」とみている。  (千葉卓陽)