2013年10月24日 (木) 掲載

◎島川小児童がコメの脱穀体験

 【北斗】北斗島川小学校(荒木康博校長、児童31人)は23日、道南NOSAI農作物実測調製センター(北斗市東前)で、コメの脱穀体験を行った。児童が昔ながらの足踏み式脱穀機などを使った作業に挑み、コメの大切さを学んだ。

 コメ作り体験学習の一環。地元農家の協力で、田植えから稲刈りまで農作業体験しており、この日は6年生10人が収穫したもち米を持ち込んだ。

 同NOSAIが全面的に協力。子どもたちは踏み板に力を込めて針金がついたドラムを回転させ、稲束をのせてもみを取っていった。千歯こきを使い、もみを落とす作業も体験した。

 星加世衣良さん(12)は「千歯こきが昔から使われていることが分かり、勉強になった。米粒1つ1つを大切にしたい」と話した。もみすりして玄米約5キロが取れ、11月13日の餅つき大会に使う。

 24日には、北斗萩野小の児童も同センターで同じ作業をする。(山崎大和)



◎五稜郭タワーの窓ガラス清掃

 函館の景色が一望でき、連日多くの観光客でにぎわう観光名所、五稜郭タワーの展望台で22、23の両日、今年最後の窓ガラスの清掃作業が行われた。

 毎年4、8、10月の年3回実施。縦3メートル、横1・25メートルの窓ガラスなど計315枚を、作業員3人が可動式ゴンドラに乗り込み、雑巾やワイパーを使い1枚1枚丁寧に磨いていた。

 高所で行われる作業に、観光客からは称賛の声も。大阪市から観光に訪れた、山野悟さん(67)は「大変だろうけど、頑張ってくれるおかげでとてもきれいに見える」とうれしそうに景色を眺めていた。同タワーでは「秋ならではの風景が楽しめる時期。きれいになった展望台からの眺めをぜひ楽しんでほしい」としている。(虎谷綾子)



◎函館アリーナと日吉多目的グラウンド、大会・合宿誘致に本腰

 函館市と市教委は、2015年8月開業予定の函館アリーナと日吉多目的グラウンド(仮称)へのコンベンションやスポーツ大会・合宿の誘致活動に本腰を入れる。23日までにPRパンフレットとリーフレットが出来上がり、16年3月予定の北海道新幹線開業を見据えて関係団体へのアピールを強めていく方針だ。

 市によると、アリーナと日吉多目的グラウンドへの行事誘致は昨年度から各関係団体に対して照会を行っており、全国規模のスポーツ大会や大規模コンベンションなど、現時点で約30件の打診があるという。

 加えて、大規模コンベンションの参加者が市内で使う飲食、物品購入などの消費額は「平均5〜6万円」と市コンベンション推進課。昨年度の宿泊客平均額2万9568円を大幅に上回る経済波及効果が見込まれることから、開業2年前から誘致活動を強めることにした。

 アリーナはパンフレットとリーフレット、日吉多目的グラウンドはリーフレットのみを作成。アリーナのパンフレットは観光コンベンション部が作成し、コンサートや大規模集会・展示会など、コンベンションの中身に応じた使い方に重点を置いた内容として首都圏の代理店や市内ホテルに配布する。

 一方、リーフレットは市教委が作り、各スポーツ種目別の使いやすさを中心に説明している。多目的グラウンドのリーフレットは、隣接する日吉サッカー場や根崎ラグビー場との連携のほか、北斗市と七飯町のグラウンドも紹介し、道南圏への誘致も踏まえた内容とした。各競技団体やスポーツ合宿を行う企業に売り込んでいく方針。

 パンフレットは1000部、リーフレットは5000部を作成。市教委は「交流人口をより多くするには2年前から活動しなければ間に合わない。パンフ、リーフで直接的な関係先へのアプローチを強めたい」としている。(千葉卓陽)

 


◎JR函館線で土砂崩れ、電柱傾く

 【八雲】22日午後10時5分ごろ、八雲町栄浜のJR函館線落部—石倉間で、貨物列車の運転士が、線路沿いにある電柱が海側に傾いているのを見つけ、JR北海道司令センター(札幌)に連絡した。護岸壁下部が侵食され、電柱下の土砂が海に流れ出したことが要因とみられる。このため、23日は八雲—森間の運転を終日見合わせ、計33本が運休した。24日は始発から運転を再開する予定。

 同社によると、現場は落部駅から函館方向に約2キロ。台風26号通過による波浪の影響で、護岸壁下が浸食され、電柱の根元から約120立方メートルの土砂が海に流れ出した可能性がある。電柱の高さは地面から約8メートルで、45〜50度海側に傾いていた。線路から4・4メートル離れている。電柱は同社が管理し、通信や信号のために使われているが、電線の切断などの影響はなかった。同区間は、21日に点検した際は異常はみられなかった。

 コンクリート製の護岸壁は1945年に設置され、これまで一度も補修したことがないという。2年に1度のペースで点検しており、最後の点検は今年5月15日だった。

 23日は午前5時半ごろから、作業員約30人が復旧作業を始め、重機で土砂を掘り起こし、護岸壁に海水が入るのを防ぐために内側に鉄板を打ち込むなどして補修。周辺に砂利や土のうを積んだ。

 列車が通過する際の振動で、土砂がさらに流れる恐れがあるため、函館—札幌間などの特急20本や、森—長万部駅間などの普通列車13本が運休、約2700人に影響が出た。函館—八雲間はバスで代行輸送した。また、同社は同日、道内にある護岸壁を一斉点検した。

 また、同社によると、貨物列車の運転士が連絡した数分後に、札幌発函館行き特急スーパー北斗22号と、長万部発森行き普通列車が現場を通過していた。「安全運行に支障がなかったため」としている。

 同町内では、7月6日に特急列車の出火トラブル、8月9、17日に大雨や河川氾濫による線路下の砂利の流出や脱線事故が相次いで発生した。(小林省悟)