2013年10月3日 (木) 掲載

◎的場校舎 新築の方針…函館市教委 中学再編、説明会終了

 函館市教委は、市立小・中学校再編計画に基づく第1期再編対象の中学校7校(第2グループ)での説明会を終了した。光成、凌雲、的場の3校統合に対しても反対意見はなかったが、老朽化した的場中校舎の新築を望む意見が寄せられた。的場中で1日に開いた説明会で市教委は「新築となるように市当局に予算要求をしてまいりたい」とし、新たな環境を整えて2018年度の開校を目指す考えを示した。

 的場中は鉄筋コンクリート造3階建ての校舎と体育館が1936(昭和11)年の建築。校舎部分は耐震診断で補強の必要性が指摘されている。3校が統合しても余剰教室を活用することは可能だが、かつて30学級以上に対応した校舎は統合後の1学年5〜6学級に対して過大なままとなる。

 市教委は新築の場合は工事に4年、改修の場合は2年を要すると説明。ただ、耐震補強を含めた大規模改修を実施しても、新築校舎の法定耐用年数の47年間より早い時期に再度の修繕が必要となり、後年の負担増が見込まれる。

 再編担当の斉藤利雄参事は「生徒が過ごす環境として新しい校舎が望ましいと考えている」と話し、統合の同意を得てから、本年度中に決定する統合方針を検討する中で校舎の方向性を決める。

 8月から続いた第2グループ各校の説明会では、16年度の統合を目指す桐花、大川、五稜の3校、単独で存続する港を含め、統合方針に対する反対意見はなかった。年内に各校PTAなどの同意確認を進め、来年度から各校に準備委員会を設置して、教育課程の統一、校名、制服などを学校運営上必要な事項の検討に入る。

 斉藤参事は「市教委でも3校の統合は初めてのこと。生徒たちが生き生きと過ごせるような環境、学校づくりを進めることで、今後の再編への理解も深めていきたい」と話している。(今井正一)



◎列車で直行 秋の弘前へ…函館市などツアー企画

 函館市などが、青森県弘前市に直通列車で行く初めてのツアーを企画した。工藤寿樹市長を団長とする市民訪問団の位置づけで、19日に函館を出発、弘前市内で開催されるイベントに参加。周辺の景勝地などをめぐる1泊2日のプランで秋の弘前を満喫する。

 函館で毎年12月に開催される冬の一大イベント「クリスマスファンタジー」内で、一昨年と昨年、弘前市の葛西憲之市長をはじめとする市民訪問団による「ひろさきナイト」を開催。今回、函館側からの返礼の意味を込めて、市と函館商工会議所、函館国際観光コンベンション協会が協力してツアーを初企画した。

 弘前市内では18日から弘前公園内で「弘前城菊と紅葉まつり」(11月10日まで)、弘前運動公園内で「津軽の食と産業まつり」(今月20日まで)が始まり、初日は両イベントを見学。2日目は十和田湖や奥入瀬渓流、白神山地のブナ林散策など、近郊観光を楽しむプランを用意した。

 市は青森や八戸市を含めた青函4市の観光連携に努めており、弘前との交流促進も周遊観光促進にの一環。市観光振興課は「互いの市民が互いの街のいいところを知り、交流を深める機会になれば」としている。ツアー申し込みは4日まで。問い合わせはツインクルプラザ函館支店(電話0138・23・4436)へ。(今井正一)



◎銀色輝く ワカサギ…大沼で漁解禁

 【七飯】大沼でワカサギ漁が解禁となり、2日早朝には、ボートで漁に出た漁師たちが銀色に輝くワカサギを初水揚げした。関係者は「今年はまだサイズが小さい。これからの成長に期待したい」と話している。

 大沼漁協によると、大沼では6件の漁業者が操業し、初日は5件がワカサギ漁を行った。

 ワカサギの佃煮や筏(いかだ)焼きを製造、販売する「つしま謹製」の対馬義明代表(52)は、午前5時ごろから、小型のモーターボートで漁を開始。前日に仕掛けた12カ所の定置網を回り、約2時間でワカサギ約50キロを水揚げ。昨年は漁初日に約80キロの漁獲量があったといい、対馬代表は「例年より一回り小さく、体長は約3・5センチ。気温の高さや夏に雨が降らなかった影響で成長が遅れているのでは」と話す。

 大沼の淡水で育ったワカサギは骨の軟らかさが特徴で、2〜3日後から佃煮を販売する。

 来月1日からは地引き網漁が始まり、漁は湖が氷結する12月中旬ごろまで行われる。(柏渕祐二)


◎電気自動車で日本一周旅行…日本EVクラブ

 自動車愛好家らでつくる市民団体「日本EVクラブ」(東京、舘内端代表)が、全国各地の急速充電器を使いながら、電気自動車(EV)で日本一周する旅を行っている。2日には函館に到着して充電を済ませた。

 EVの普及とともに、EVを使いやすい社会を目指す取り組みで、英国ケータハム社の名車「スーパーセブン」のエンジンをEVに改造。1回のフル充電で約120キロ走ることができる。9月24日に東京を出発し、各地で充電を繰り返しながら29日に道内入りした。

 2日は後志管内倶知安町を出発後、午後2時にサポートカーとともに函館中央三菱自動車販売(石川町15)に到着して急速充電を行った。ドライバーの寄本好則さん(51)は「急速充電器は全国で約1800カ所整備されているが、存在があまり知られていない。今回の旅をきっかけに関心を持ってほしい」と話していた。

 充電後は海路で青森に渡った。沖縄県を除く列島を乗り継ぎながら、11月17日に東京に戻る予定。(千葉卓陽)