2013年11月15日 (金) 掲載

◎来年築造150年 1年かけ五稜郭盛り上げ

 特別史跡「五稜郭」が来年築造150年を迎えることから、150年祭開催に向けて実行委の設立総会が14日、函館市総合保健センターで開かれた。来年4月から約1年間をかけて市民参加型イベントや観光客を楽しませる企画を繰り広げ、全国に函館、五稜郭をアピールしていく計画だ。公募したキャラクターとシンボルマークも発表された。

 実行委は函館市や商工会議所、国際観光コンベンション協会をはじめ、各団体で構成。実行委の委員長には中核となるまちづくり団体、新都心五稜郭協議会の小笠原勇人会長が選出された。あいさつで「新幹線開業の前年でもあり、うまく函館、五稜郭を発信していきたい」と述べた。

 事業の柱となるのが、幕末の衣装を着たスタッフが観光客をもてなす「五稜郭おもてなし隊」(仮称)。記念撮影や簡単な観光、歴史ガイドで観光客をもてなす。ほかに五稜郭祭で行われている戦闘シーンを月に2〜3回行う計画も。

 「函館歴史群像」と題し、歴史上の人物を円筒型広告塔で紹介。市内各地の関連する場所に設置する計画。観光地での歴史展示では国内初になるという。また、6月14、15の両日には市民参加型のイベントを行う予定。

 また、この日は先月公募したキャラクターとシンボルマークも発表された。函館市内をはじめ、全国各地から合わせて100点を超す応募があった。キャラクターは函館出身で北広島市の大学生、斉藤はつめさんの作品が選ばれた。五稜郭をかたどったかわいらしいデザインが特徴。シンボルマークは未来大の蛯名奏個子さんの作品に決まった。

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 実行委はこの日発表されたキャラクターの名前の募集を始めた。応募できるのは道南に住む小学生のみ。はがきに名前と簡単な説明などを書いて応募する。締め切りは30日。問い合わせは実行委事務局(電話0138・51・4785)へ。(松宮一郎)



◎摩周丸、植物園の存廃検討 函館市公共施設見直し方針

 函館市は14日、市内の公共施設の見直し方針を発表した。市内219施設を対象に、各施設の必要性に応じて7区分にランク付けして方向性をまとめた。青函連絡船記念館摩周丸や熱帯植物園などは存廃も含めて検討するとしたほか、保養施設など17件で民営化、中央図書館など3施設での指定管理者制度導入などを盛り込んだ。市は15日から約1カ月間、市民から意見を募集する。

 市は人口減少や厳しい財政状況に伴い、今ある全施設を維持するには多大な財政負担がかかることから、今年6月に7区分に分ける趣旨の基本方針を公表。市営住宅や学校、公園を除いた“ハコモノ”219施設を対象に、各部局と財務部間でヒアリングを重ねて評価した。

 このうち「総合的な視点で検討が必要」としたのは14施設。摩周丸は船体の状況や大規模改修などを考慮し、存廃も含めて施設の方向性を検討するとしたほか、熱帯植物園は「老朽化に伴う大規模改修が必要」と明記、ニホンザルの処遇などを課題に挙げた。

 民営化は17施設。椴法華、南茅部地区のホテルは周辺施設と一体化した活用が考えられるとして対象に挙げたほか、デイサービスセンター5カ所も「役割を終えた」として対象に。産学官交流プラザは法改正で市からの譲渡が可能となり、施設が置かれている北大への譲渡を検討する。

 また、57施設は統廃合・複合化を検討。女性センターと青年センターは「類似機能を持つ」としたほか、亀田福祉センター、亀田青少年会館など4施設は、同地域での市民プラザ建設を視野に入れて対象とした。文学館、博物館など4施設も、西部地区での総合博物館の整備含みで検討する。

 大規模な施設再編となるだけに、利用者や施設管理者の対応が焦点となる。市財務部は「今後は各部局が個別計画に位置付けて、計画的に検討を進めていく」としている。

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 市民意見は15日から12月16日まで募集し、市役所や各支所で応募用紙を配布するほか、市のホームページからダウンロードできる。問い合わせは市財務部管理課(電話0138・21・3504)へ。 (千葉卓陽)



◎ななみつき8玉4万円 七飯産高級リンゴ初競り

 函館市青果物地方卸売市場で14日、七飯産の高級リンゴ「ななみつき」の初競りがあり、きり化粧箱入り8玉が4万円で競り落とされた。

 午前7時半から始まった競りには、きり化粧箱(8、9玉)2ケース、段ボール化粧箱(9、10、11玉)10ケースが上場。8玉の競り値は前年の3万円を上回った。仲卸業者・丸上青果の豊嶋敦果実担当課長代理は「地元のリンゴとして、全国に定着できるように販売努力をしたい」と話した。早速、丸井今井函館店や棒二森屋などの店頭に並んだ。

 初競りでは、生産者の笑顔も見られた。同町鳴川の後藤英哉さん(42)は「高値が付いてほっとした。昨年より小ぶりだが、味は確か」と話していた。

 町果樹組合ななみつき部会(宮田宏之部会長、14戸)がJA新はこだてに出荷し、厳選した果実のブランド名。黄色に赤みが差した実に蜜が入り、甘みが強い。昨年産から本格販売が始まった。

 ななみつきは、15日からイトーヨーカドー函館店、27日から丸井今井函館店での催事で販売される。(山崎大和)


◎道新幹線応援隊発足 道南盛り上げる

 2016年3月予定の北海道新幹線開業に向け、道南全体で盛り上げていこうと、渡島総合振興局は、北海道新幹線応援隊「道南ドリーム☆チーム!」を発足させる。函館出身の歌手、暁月めぐみさんをキャプテンに任命し、開業イベントやPR活動への協力、開業にかかわる情報を発信する。開業まで“遅くとも”860日前に当たる22日正午、同局(函館市美原4)で結成記念イベント「860(ハロー)ウエルカム新幹線プロジェクトinDounan(ドウナン)」を開催する。

 応援隊の愛称は道南の人口が約46万人であることにちなみ「DUN(ディーユーエヌ)46」。先月中旬からメンバー登録を呼び掛けたところ13日現在、約80の企業や学校、個人が登録。市町や企業の公認キャラクター(ゆるキャラ)も登録され、木古内町の「キ—コ」や長万部町の「まんべくん」、函館市の「イカール星人」が名を連ねる。

 道南出身の著名人は暁月さんのほか、北斗市出身のバドミントン選手、佐々木翔さんとスキー選手の佐々木明さんも登録している。

 結成記念イベントは、キャプテン任命式の後、暁月さんのミニステージのほか、亀田ゆたか幼稚園の年長園児65人が合唱を披露。新幹線クイズでは、上位成績者に賞品を贈る。登録メンバーや道南各地のゆるキャラも参集する予定だ。同局新幹線推進室は「道南全域の機運、連帯感を生みだしていきたい」としている。

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 同室は応援隊のメンバーを募集中。活動内容は@開業イベントへの参加、協力、手伝い、周知活動A事務所にPRポスター掲示、カウントダウンボードの設置、ロゴマーク・キャッチフレーズの活用など情報発信への協力B応援隊のメンバー発掘、紹介—など。

 応募資格は道南地域に所在する幼稚園、小中学校、高校、大学、専門学校、企業、経済団体、NPO法人、各市町、企業などが管理するゆるキャラなど。

 申し込み、問い合わせは同室(電話0138・47・9431、ファクス同47・9203)へ。  (鈴木 潤)