2013年11月27日 (水) 掲載

◎クリファン準備大詰め 6万個の電飾 ツリー彩る

 函館の冬を代表するイベント「2013はこだてクリスマスファンタジー」(実行委主催)は12月1日の開幕を前に、準備が大詰めを迎えている。巨大ツリーにイルミネーションを取りつける作業などが急ピッチで進んでいる。

 巨大ツリーとなるモミの木は、函館市と姉妹都市のハリファクス市(カナダ)から今月2日に到着。高さ約20メートルで、約6万個の電飾がメーン会場の赤レンガ倉庫群を彩る。

 今年の電飾は赤、緑、白のクリスマスカラーのLED電球のほか、星をかたどった電飾を初めて取り入れ、約20個ちりばめた。取り付けは1週間前から市内浅野町で行われており、26日も約25人が午前中から深夜まで作業。海からの強風にあおられながら、枝の1本1本に電飾をくくりつけていった。

 28日はメーン会場への海上移動が行われる予定。実行委メンバーの佐藤賢治さんは、「今年もきらびやかな光を楽しんでほしい」と話していた。(千葉卓陽)



◎函館蔦屋書店 来月上旬オープン

 函館新道沿いの函館市石川町で建設が進む大型の複合商業施設「函館蔦屋書店」(梅谷知宏社長)が来月上旬にオープンする。書籍とDVD販売、レンタルの蔦屋書店を核として、カフェやコンビニ、レストランなども併設し、幅広い世代が一日中過ごすことができる空間を目指す。

 函館蔦屋書店は、TSUTAYAを運営する「カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)」(東京)の100%子会社。施設では直営のコスメショップ「コレコレ」、レストラン、ファミリーマートが出店。ほかにテナントとして輸入玩具、フラワーショップなどが入居する。

 カフェは「スターバックス」の店舗で、道南では初となる「ブック&カフェ」スタイルになる。コーヒーなどを飲みながら本選びを楽しめるようにする。「本を買わなくても、座ってゆっくりすることができることが特徴。新しい楽しみを見つけてもらえるはず」と梅谷社長。

 函館をモデルとして同様の複合商業施設を全国に約100店ほど展開する計画という。梅谷社長は「ターゲットは団塊の世代とその子供の世代。家族連れや若者が楽しい時間を過ごせる『時間消費型』の施設にしたい」としている。(松宮一郎)



◎函館と弘前の料理人ガチンコ$H材対決 来月イベント

 青森県弘前市の料理人が地域の食材や生産者を紹介する恒例のイベント「農+料=∞(むげんだい)」が12月10日、弘前市内のホテルで開かれる。函館のレストランのシェフらが招かれ、弘前のフレンチのシェフと「食材対決・ガチンコディナー」を繰り広げる。互いの地域の自慢の食材で料理をつくり、客に振る舞うという趣向だ。

 2016年3月の北海道新幹線開業を控え、連携が進む両市。民間の交流を活発化させようと、弘前側が対決≠企画した。弘前のレストラン山崎のオーナーシェフ山崎隆さんは「対決と言っても、料理人同士の交流、いい食材を紹介し合うことが目的。両地域の料理のキャッチボールの場にしたい」と話す。

 弘前に乗り込むのは、レストラン・バスクの深谷宏治さん、チャイニーズデリ花琳の小西康範さん、チッチョパスティッチョの大桐幸介さんの3人。弘前側とかねてから親交のある市内の食のプロ集団「クラブ・ガストロノミー・バリアドス」(通称・ガスバリ)のメンバーで、弘前側は4人のシェフが迎え撃つ。

 互いに料理をつくり、解説を加えながら、150人ほどの客に味わってもらう。ジャッジはフランス料理の三國清三シェフ(東京)が務める。

 深谷さんはアワビと同会が復刻させた米「マツマエ」でリゾットを作る予定。小西さんは函館の黒豚と道南各地の野菜を使う。デザートをつくる大桐さんはマルメロ、森町のカボチャ、日本酒を素材に選んだ。弘前側はリンゴ、日本海の魚などで対抗する。函館のメンバーは「両地域の料理界の底上げ、素材の紹介につなげていきたい」と意気込んでいる。

 会費は1万5000円。問い合わせはレストラン山崎(電話0172・38・5515)へ。

 同イベントは弘前市内のシェフらでつくる弘前フランス料理研究会の主催。生産者や食材、料理人の仕事の紹介を目的に毎年開いており、今回で4回目。(松宮一郎)


◎駅名問題 北斗市、協議応じる方針…議会反対意見なし

 【北斗】2016年3月開業予定の北海道新幹線駅の駅名問題に関して、北斗市は26日、工藤寿樹函館市長の協議提案に応じる方針を固めた。高谷寿峰北斗市長の「議会の了解を得たうえで協議に応じたい」との意向を受け、北斗市議会は同日、会派代表者会議を開いて対応を話し合い、函館市側との駅名問題に関する協議を了承した。

 池田達雄議長はこの日、高谷市長から函館市の協議要請の報告を受け、会派の代表者5人と無所属の議員1人を集め、午後3時に会議を開催した。約40分間の話し合いの中で、函館市との協議に反対意見はなく「まずは話を聞こう」との認識で一致した。会議終了後、池田議長は高谷市長に報告した。

 池田議長は「話を聞かなければ前へ進めない、聞くことも大事ではないかと会議の中で説明した。全員が同じ思いを持って了承してくれた」とし、今後の協議に向けては「決議した北斗函館を降ろすつもりはない。函館側の提案する中身によっては飲めるもの、飲めないものがある」とした。高谷市長は「27日に開催する定例記者会見で詳しく話したい」としている。

 駅名問題を巡っては北斗市議会が「北斗函館」、函館市議会「新函館駅」を決議し、駅名の決定権を持つJR北海道に要望している。

 両者の主張が平行線をたどる中、工藤市長が「当事者同士の協議を提案。25日には、函館市議会の了承を得たうえで中林重雄副市長と谷口諭企画部長が高谷市長を訪れ、協議を正式に要請していた。

 今後、日程を調整したうえで両市の首長、両市議会の議長、副議長が顔をそろえ協議に入る。函館市は来月2日から、北斗市は同3日から定例会が開かれることなどから来月中旬の開催が有力視されている。(鈴木 潤)