2013年11月29日 (金) 掲載

◎函館アリーナが着工 工藤市長ら安全祈願 2015年8月オープン予定

 函館市が北海道新幹線開業に照準を合わせ、スポーツとコンベンションの中核施設として整備する函館アリーナ新築工事の起工式が28日、湯川町1の建設地で開かれた。関係者約100人が出席し、2015年8月のオープンに向けて工事の安全を祈願した。

 アリーナは、現市民体育館の増設から方針転換し、全国、全道規模のスポーツ大会やコンベンションに対応した施設として整備。市内では久々の超大型公共工事で、総事業費は75億円を超える見通し。資材高騰などに伴う2度の入札不調を経て、9月に新築主体工事の落札業者が決まった。

 本館棟は鉄筋コンクリート造一部鉄骨造3階建てで、延べ面積1万5693平方b。バスケットボールコート3面分の広さを持ち、約5000人を収容するメーンアリーナと、武道館を備えたサブアリーナを整備する。工事は9月から始まっており、現在の市民体育館は来年度に解体する。

 式には市関係者のほか、主体工事や各種設備工事を受注した共同企業体関係者らが出席。工藤寿樹市長らが鍬入れを行い、安全を祈った。同市長は「新幹線開業の機会に多目的アリーナを整備することは、多様化する生涯スポーツの受け皿になり、市内経済への波及効果が期待される施設になる」と述べ、各種大会の誘致に期待を込めた。

 市はアリーナと、同じく15年8月にオープン予定の日吉多目的グラウンド(仮称)へのスポーツ大会や合宿、大規模コンベンションの誘致活動を強めており、スポーツ大会や大規模コンベンションなど、現時点で約40件の打診があるとしている。(千葉卓陽)



◎湯の川温泉旅館組合がお得な宿泊プラン クリスマスファンタジー期間に合わせ 市電1日乗車券も

 函館湯の川温泉旅館協同組合(金道太朗理事長)は12月1日に開幕する「はこだてクリスマスファンタジー」に合わせて、加盟する旅館・ホテル20施設でお得なサービス付きの宿泊プランを初企画した。いずれも1泊2食付きで、共通特典として函館市電で利用できるオリジナルの1日乗車券を宿泊者全員にプレゼントする。

 同組合の河内孝善副理事長は「クリスマスファンタジーは12月の来函者が確実に増える実績のあるイベント。湯の川温泉に宿泊してもらい、ゆっくりと過ごしてもらいたい」と話す。

 名刺サイズのオリジナル乗車券は大人券(600円)のみで、子どもも使用可能。湯の川温泉街の和風の街路灯を背景写真に採用し、裏面には温泉の歴史を記載した。利用する日に表面に日付を書き込んで使用する。

 河内副理事長は「個人観光客は市民の生活感を楽しもうと公共交通機関の利用が増えている」と話し、ファンタジー会場への移動や市内観光に活用してもらいたい考えだ。

 乗車券のほかに、各宿泊施設ごとに飲食サービスやファンタジー会場で利用できるスープバーチケット提供などの特典が付く。実施期間は12月25日まで。乗車券の一般向け販売の予定はない。共同企画の実施施設、宿泊プラン内容は同組合ホームページ(http://hakodate-yunokawa.com)へ。(今井正一)



◎巨大ツリー 海から登場 クリスマスファンタジー1日開幕

 12月1日に開幕する「2013はこだてクリスマスファンタジー」(実行委主催)のメーンツリーが28日、会場の金森赤レンガ倉庫群前に設置された。北埠頭(ふとう)からタグボートでえい航されて到着、観光客らが足を止めて巨大なツリーに見入っていた。

 市の姉妹都市、カナダのハリファックス市から1万8000キロを超えて贈られた高さ約20bのモミの木。今月2日に北埠頭に陸揚げされ、イルミネーションなどの飾り付けを進めてきた。

 この日は午前9時ごろから、タグボートによるえい航作業が行われ、30分ほどで対岸の会場に到着した。改行 海上に浮かぶツリーを見た茨城県の無職、塚本周冶さん(78)、昭子さん(73)夫妻は「倉庫群を見て回っていたら、偶然ツリーを見ることが出来た。光っているところを見たかったが、ツリーを見られただけでも運が良かった」と笑顔を見せていた。

 ツリーは30日午後4時半から試験点灯を予定。12月1日は午後5時半からオープニングセレモニー、同6時に点灯する。(虎谷綾子)


◎函館理容美容専門学校の齊藤さんと野崎さん甲子園3位

 函館理容美容専門学校(中島眞之校長)で学ぶ齊藤涼太さん(19)と野崎友希さん(18)がこのほど神戸市で開かれた第5回全国理容美容学生技術大会(愛称・理美容甲子園)で、全国3位となる銅賞に輝く快挙を成し遂げた。2人は「大舞台で緊張したが、結果を聞いた時は本当にうれしかった」と喜びを語った。

 齊藤さんは理容部門チャレンジアートヘア種目に出場。制限時間内に独創的でデザイン性のあるヘアスタイルをつくる内容で、事前にカットとカラーリングを施したウィッグに、ブローとスタイリングをして完成させた。齊藤さんは昨年に続き2年連続の出場で、「前回のスタイルで勝負したかったので(今年は)さらに質を上げるよう努力した」と練習を重ねて大会に参加。好結果に「毛束のきれいさとバランスを評価してもらえたのでは」と喜んだ。

 野崎さんが出場した同部門ネイルアートは「ときめき」をテーマに40分以内で5枚のネイルチップを完成させる種目。野崎さんは独自の解釈で「春」をイメージ。妖精がつぼみに花を咲かせていく幻想的な光景を緻密な筆使いで見事に表現した。「受賞は信じられなかった」と語り、「今回はあまり納得のいく描き方ができなかったので、来年も全国大会に出たい」と目を輝かせた。

 大会は日本理容美容教育センターが主催。全国約220の理容美容学校の学生が技術向上を目指してそれぞれの練習成果を競い合った。大会は理容部門、美容部門などに分かれており、同校からは全道大会を勝ち抜いた8人が出場した。(森裕次郎)