2013年12月12日 (木) 掲載

◎函館駅「フードカン」が市町連携催事を開始

 JR函館駅構内の道南産品アンテナショップ「フードカン」(伊藤隆史店長)が11日、店内で市町と連携した催事を始めた。第一弾は木古内町で、秋山農園(秋山良子代表)のべこもちなどの加工品が並び、北海道新幹線木古内駅開業へ町の魅力を売り込んだ。17日まで。

 1日店長に町のキャラクター「キーコ」を任命。秋山農園で働く西嶋ひとみさん、町産業経済課の藤谷晃章さん、柏谷砂也香さんも駆け付け、新幹線と第184回寒中みそぎ祭り(来年1月13〜15日)をアピールした。

 秋山農園の商品は同店初登場で、べこもち、大福、漬物(ナガイモのユズ漬け、キュウリのかす漬け)を販売。「べこもちは昔ながらの味を楽しんでほしい。規格外野菜を活用した漬物もぜひPRしたい」と西嶋さん。

 このほか、末廣庵の「孝行羊羹(ようかん)」「孝行餅」、成澤水産の「海峡ひじき」、工藤商店の「えぞ鹿ジンギスカン」も同時に販売している。

 同店は奥尻町を除く渡島、桧山管内全市町を訪れて店内催事への協力を依頼しており、第2弾は福島町(来年1月下旬予定)。

 伊藤店長は「物販と観光を組み合わせてPR効果を高めたい。管内全市町の開催を目指す」と話す。

 午前7時〜午後7時。問い合わせは同店(TEL0138・21・1200)へ。(山崎大和)



◎遺愛女子中高生、市内各所に讃美歌贈る

 遺愛女子中学・高校(福島基輝校長、生徒750人)は11日、函館市内各所で賛美歌を歌う「キャロリング」を実施した。クリスマスムードを盛り上げる歌のプレゼントに多くの市民が耳を傾けた。

 同校が毎年クリスマス前に開く恒例の行事で、今年は生徒約180人が参加。5つのグループに分かれ、市内の幼稚園や老人福祉施設など13カ所を回った。

 JR函館駅では高さ3メートルほどのツリーの前で約50人が「きよしこの夜」や「もろびとこぞりて」を披露。透明感のある歌声を駅構内に響かせると、利用客から大きな拍手が送られた。3年の中村友香さん(18)は「皆さんが笑顔になってくれたらという思いを込めて歌った」と話していた。(森裕次郎)



◎上ノ国、工藤町長4選出馬表明

 【上ノ国】上ノ国町の工藤昇町長(60)は11日の定例町議会で、来年5月の任期満了に伴う町長選に、4選を目指し出馬する意向を明らかにした。出馬表明は工藤氏が初めて。

 佐藤正平氏の一般質問に答えた。工藤氏は「産業基盤の強化にと農漁業、商工業に施策を行ってきたが成果がない。産業基盤強化の実現と総合計画基本構想の実現に向け、町政を継続し完遂を見届ける責任がある」と述べた。

 工藤氏は、町の深刻な財政危機を踏まえ、徹底した行財政改革や農漁業生産額の大幅増などを柱とした自立プランを策定。財政再建で起債(借金)減少を図り、日本海沿岸の森林復活に向けた日本海グリーンベルト構想など、独自政策を打ち出してきた。

 同町出身。1972年に町役場入り。企画商工課長補佐、保健福祉課長補佐などを経て、02年5月の町長選で現職の福原賢孝氏(現道議)を破り初当選した。06、10年と無投票当選。桧山地域振興協議会会長。(田中陽介)


◎障害者の就労目指しNPOが事業所開設

 障害者の就労や地域社会での自立した生活をサポートするNPO法人「シゴトシンク北海道」(清野侑亮理事長)が今月、函館市湯川町3に障害福祉サービス事業所「シゴトマップ」を開設した。就労移行支援をメーンに年内には7人の障害者が利用を開始する見通しで、業務提供先となる企業への協力を呼び掛けている。同NPOは「地域の眠っているマンパワーを掘り起こして、新たな価値観で街の活性化にもつなげていきたい」としている。

 函館出身の清野さん(29)と、下斗米貴行専務理事(28)らが4月に設立し、今月、市の事業所指定を受けた。利用者とNPOの間で雇用契約を締結し、訓練先企業での業務をこなしながら2年以内の一般就職を目指す。業務の現場では、7人いる職員が同行してサポートを行い、訓練期間中も本人の就労意欲や自立した生活にもつなげるため、労働対価として最低賃金を提供する考えだ。

 事業所の定員は20人。20代の男性が市内の高齢者下宿での清掃を開始。男性は1人暮らしをする目標を持って意欲的に取り組んでいる。新たに訓練先を広げるため、数件の企業とも交渉中だ。清野さんは「障害者はイメージが先行している面が強いが、障害があっても少しの工夫で働ける人が多く、労働力として役立つことを企業にも知ってもらいたい」とする。

 同NPOでは、就職に結びついた後も本人の相談に乗ったり、雇用先企業との関係を続け、職場への定着支援を行う。下斗米さんは「企業と障害者の間に立って改善を助言したり、同じ地域の仲間として接していきたい」話す。今後は障害者だけではなく、ニートや生活保護からの脱却を考える人への就労経験を積む事業も手がける考え。問い合わせは同NPO(TEL0138・36・7878)へ。(今井正一)