2013年12月14日 (土) 掲載

◎Jアラートの緊急情報 メールで自動配信

 函館市は来年度から、全国瞬時警報システム(通称・Jアラート)で受信した緊急情報を、市の情報提供サービス「函館市ANSINメール」で自動配信するサービスを開始する。深夜や早朝に起こった災害情報を迅速に配信できることになり、市は「津波などの際に少しでも早く、避難行動につながれば」としている。

 Jアラートは津波警報発令やミサイル発射などの情報を国から自治体に即時伝達するシステム。市は現在、受信したJアラートの緊急情報を職員がパソコンに手打ち入力し、ANSINメールに送信しているため、送信までに一定の時間差が生じていた。

 市は国から全額補助を受けて新たに自動起動装置を導入することを決め、今年9月に補正予算で約2300万円を計上。装置をJアラート受信機につなげることで、届いた情報を自動的にメール送信できる。

 ANSINメールは現在、約6500人が登録しており瞬時に情報が届けられるほか、本年度から3カ年で沿岸部113カ所整備を進めるデジタル防災行政無線(本年度は22カ所に整備)にも配信し、屋外に設置したスピーカーで災害情報を流す。また、災害情報をファクスで送るサービスも導入する。

 本格稼働は4月1日から。市総務部は「メール、ファクス、防災行政無線とさまざまな方法で情報伝達が可能になる」として、速やかな避難などに役立つとみる一方、「市の情報を待つだけでなく、自ら情報を取りに行くこともお願いしたい」と市民に呼び掛けている。(千葉卓陽)



◎きょう、21日、28日に市電「530号車」営業運行

 函館市企業局交通部は14、21、28日にレトロで重厚な車体で人気の「530号車」を営業運行する。7月から実施している路面電車のスタンプラリー参加者から「スタンプをすべて集めたい」と要望が寄せられているため。同部事業課は「市電ファンへのクリスマスプレゼント。ラリー参加者だけではなく、乗車や写真撮影も楽しんでもらいたい」としている。

 スタンプラリーは函館の観光事業者らでつくる「箱館会」(中野晋会長)が主催する「ペロリくんと巡る函館路面電車」。8000形など、各形式の車両に乗車し、スタンプを集めるイベントで、今月末で終了する。530号車は老朽化に伴い、対象7形式の車両の中でも運行頻度が低い。同部事業課は「繁忙期やイベントを除けば、月1回、走るかどうか。普段は事前の予告運行はしていないが、530号車の走行中は自然とカメラを構える人が増えます」という。

 ファンの要望を受け、14日以降の毎週土曜日に1日2往復程度、営業走行させる。運行時刻の問い合わせは同課電車担当(電話0138・52・1273)へ。(今井正一)



◎本場のサンタ 函館に来た! フィンランド公認■市内4カ所訪問

 フィンランド・ラップランド州公認のサンタクロースが13日、函館市内の幼稚園や病院など4カ所を訪れ、子どもたちに一足早いクリスマスプレゼントを届けた。

 金森赤レンガ倉庫内のテナント29社でつくる金森赤煉瓦会(松坂弘会長)が毎年招いていて、今年で18回目。この日は、函館短大付属幼稚園、市立はこだて幼稚園、松陰母子ホーム保育園、函館中央病院に訪れた。

 市立はこだて幼稚園(前原聡子園長、園児54人)では、同園の子どもたちと市立戸井幼稚園(戸澤裕美枝園長、園児20人)の子どもたち計70人が、サンタクロースとの交流を楽しんだ。

 サンタにちなんだ「やったーサンタがやってくる」や「あわてんぼうのサンタクロース」などを、手拍子や足踏み、楽器を使って元気いっぱいにお出迎え。子どもたちはプレゼントが贈られると「ありがとう」と満面の笑みを見せていた。

 子どもたちもサンタクロースにメッセージカードと日本の玩具をプレゼント。松下佑馬君(6)は「サンタさんはとても大きくて、会えてうれしかった。また会いたい」と話していた。

 函館中央病院では、小児病棟に入院している子どもら一人一人にお見舞いの言葉をかけながらプレゼントを手渡した。福山小日菜ちゃん(4)は「突然、サンタさんが来たのでびっくりした。もらったプレゼントを早くお母さんに見せたい」とにっこり。(虎谷綾子、金子真人)


◎中学再編「反対なし」 市教委、7校から3校へ

 函館市教育委員会は、市立小・中学校再編計画に基づく第1期再編対象の中学校7校について「反対の声がなく、同意が得られたと判断した」として、統合に向けた準備を進めている。統合校開校に向けては、必要な校舎の改修や新築などの予算措置を含め、市当局と協議する。

 再編計画は、桐花、五稜、大川の3校と、的場、光成、凌雲の3校をそれぞれ1校に、港は単独のまま存続し、統合校は桐花、的場の位置に置く。8〜10月に開いた説明会では、桐花統合校は2016年度、的場統合校は18年度の開校を目指す考えを示している。

 市教委は11月末までに各校PTA関係者に改めて統合への意向を確認。説明会後も市教委に反対の声は寄せられていないという。近く市の政策会議に諮り、最終的な方向性を協議する。

 開校までの主な課題は校舎の活用で、桐花中校舎は教室の転用など、必要な改修を進める必要がある。的場中校舎は1936(昭和11)年の建築で、校舎部分は耐震補強が必要。保護者らから校舎新築を望む声が多く、市教委も市当局に新築で予算要望をする考え。新築だと、設計、建築に各2年を要するとしている。

 計画通りの場合、来年度に各校に準備委員会を設置。教育課程の統一、校名、制服などの検討に入る。(今井正一)