2013年12月2日 (月) 掲載

◎いい湯だなぁ〜、熱帯植物園のサル山に温泉

 函館市営熱帯植物園(湯川町3、笠井佳代子園長)で1日からサル山に温泉が引かれ、ニホンザル97匹が湯に漬かった。気持ち良さそうに目をつむったり、毛繕いする姿に入園者が目を細めた。

 毎年12月に、敷地内の源泉からお湯を汲み上げて行っている。サルは湯加減に厳しいといい、「30度台ではぬるいため入らないサルもいるので、40度前後に保っている」と笠井園長。

 初日からサルたちは身を寄せ合って入浴。豪快に飛び込む子ザルもいれば、湯船のへりに手をかけ、じっくりと漬かる姿も。入園者はエサのリンゴを投げ入れながら、寒さをしのぐサルの姿を楽しんだ。横浜市から観光で訪れた八巻美波さん(24)は「見ているととても面白い。自分を見ているような気分」と話していた。

 サルの温泉入浴は、来年5月のゴールデンウイークまで。(千葉卓陽)



◎星形の城 幻想的、2年ぶり五稜星の夢

 国の特別史跡・五稜郭跡の形を光で浮き上がらせる「五稜星の夢(ほしのゆめ)」(実行委主催)が2年ぶりに始まった。来年2月28日まで。

 市民ボランティアでつくる実行委(宮下俊雄実行委員長)が1989年から2011年まで毎年実施していたが、昨年は冬季の節電を考慮し、中止された。今年は観光客や市民からの再開を望む声に応え、点灯時間を短縮するなどして実施。消費電力はこれまでより約10%削減できるという。

 午後5時に堀の内周約1・8キロメートルに取り付けられた約2000個の電球が点灯。五稜郭タワーの展望台では、集まった市民らがカウントダウンでこの瞬間を迎えた。地上に舞い降りた巨大きな星形が現れ、花火が打ち上がると、歓声を上げて見入っていた。市内湯川町の主婦、竹内博美さん(47)は「再開はうれしい。堀が凍結していたらもっときれいだと思う。また来たい」と話していた。

 点灯時間は午後5〜9時。実行委では1口500円で募金を募っている。問い合わせは事務局(TEL0138・40・8009)へ。(山崎純一)



◎Xマスファンタジー開幕、夜空彩る光と音色

 金森赤レンガ倉庫群前では、今年で16回目を迎える「2013はこだてクリスマスファンタジー」(実行委主催)が始まった。午後5時半からオープニングセレモニーがあり、「JALベルスター」がハンドベルで「ジングルベル」などのクリスマスソング3曲を奏で、会場を魅了した。

 点灯式には高橋はるみ知事や工藤寿樹市長ら11人が駆け付け、来場者全員によるカウントダウンの後、「メリークリスマス!」の掛け声とともにメーンツリーの電飾に光がともった。花火も打ち上がり、ベイエリアが幻想的な光に包まれ、大歓声が上がった。

 家族で訪れた札幌の会社員、東野雄一さん(42)は「ツリーが大きくてきれいで本当に良かった」、娘の唯ちゃん(5)も「キラキラしていてきれい」と笑顔を見せていた。

 19日に岩崎良美さん、24日には大澤誉志幸さんをゲストに迎えるスペシャルライブも。ツリーは25日までの期間中、午後4時半〜同5時45分、同6時〜午前0時(金・土曜、22〜25日は午前2時まで)に点灯。毎日午後6時から点灯式を行い、花火も打ち上がる。(虎谷綾子)


◎2012年度函館市、ごみ排出量が過去最少

 2012年度に函館市内の家庭や事業者から出たごみの総排出量が、10万7046トンと過去最少になったことが市のまとめで分かった。新聞などの集団資源回収量は前年度比53トン増の8904トンと伸びており、市環境部は「ごみの減量化に対する市民意識の高まりが要因」と分析している。

 同部で11月29日に開かれた第1回函館市廃棄物減量等推進審議会(大久保孝樹会長)で報告。昨年度の排出量は家庭ごみが6万4186トン、事業系ごみが4万2860トン。家庭ごみの内訳は燃やせるごみが5万244トンと大部分を占め、燃やせないごみは5306トンだった。

 1日1人あたりの家庭ごみの量は前年度比1%増の633グラムとほぼ横ばいで推移し、「単身世帯の増加や生活様式の多様化などで、若干の増減がみられる」と同部。市は2015年度までに市内から発生するごみの量の目標数値を05年度比5・8%減と設定しており、「総排出量は達成できるが、人口の変化もあり、1日1人あたりの量の達成は難しい」としている。

 集団資源回収は新聞紙、雑誌などの古紙や布類を主に扱い、今年3月現在の構成団体数は町会・自治会など432団体。団体数は年々増加しているという。

 同部はこのほか、今年6月1日から11月30日まで行っている小型家電リサイクル実証実験について報告。10月現在で携帯電話やアダプターなど約4800キロが回収され、同部は「小型家電の再資源化処理の可能性について検討していきたい」とした。(平尾美陽子)