2013年12月20日 (金) 掲載

◎棒二森屋で「福袋」袋詰め

 棒二森屋(函館市若松町17、岩岡正剛店長)で19日、来年1月2日の初売りで売り出す、新春の縁起物「福袋」の袋詰め作業が始まった。福袋は1万500円80袋、3万1500円20袋を用意。どちらも2〜3倍相当の商品が入り、毎年大人気だ。

 袋が締まりきらないほどに詰め込まれており、中身は家族のだれもが使えるような商品を意識し、景気の向上を受けて、デザイナーズブランドの商品にこだわった。3万1500円の福袋には羽毛布団や家電など10点、1万500円の福袋には毛布や敷きパッド、バッグなど8点が入り、1万円の商品券や豪華ギフトなどが当たるお楽しみ抽選券が付く。また希望者には、同店屋上にある互福稲荷神社の開運お守りも渡す。

 この日は、女性従業員5人が法被姿で袋詰め。既に予約も殺到しているといい、齋藤智副店長は「皆さんに喜んでもらえるような商品を吟味した。予約が増えて来る時期なので、早めに予約を」と話している。予約、問い合わせは同店(TEL0138・26・1211)へ。  (虎谷綾子)



◎セイコーマートが施設にケーキ

 コンビニエンスストア「セイコーマート」は19日、はこだて療育・自立支援センター(後藤俊夫センター長)を訪れ、利用者にクリスマスケーキとお菓子をプレゼントした。

 同社は2002年から毎年、クリスマスの時期に合わせ、道内の児童福祉施設にケーキを届けている。同センターには、オリジナルのデコレーションケーキ12ホールとチョコなどのお菓子の詰め合わせをプレゼントした。

 同社社員がサンタクロースの衣装を着て登場すると、待ちわびた利用者から拍手が沸き上がった。利用者からは「どうもありがとう。いつも楽しみにしてます」と声が上がり、ひと足早いサンタからのプレゼントに喜んでいた。

 佐藤裕梨さん(28)は「毎年楽しみにしている。イチゴがのってとてもおいしいです」と笑顔で話していた。(平尾美陽子)



◎松前病院長が辞意撤回

 【松前】町立松前病院(100床、医師10人)の運営存続問題は19日、同病院で関係者による話し合いの場が持たれ、来年3月末での辞意を表明していた木村真司院長が「当面、ここでの医療を続けていきたい」と述べ、同院の運営を続けていくことを明言した。辞表を提出した医師の大半も残る見込みで、現医療体制が維持される方向となった。

 話し合いは、同町の前町長で衆院議員の前田一男氏の呼び掛けで行われた。出席したのは町側から石山町長、岡本順一副町長ら3人、病院側からは木村院長、八木田一雄副院長ら4人、町立松前病院を守る会からは高山智会長ら5人、立会人として前田氏、道保健福祉部の荒田吉彦技監、渡島総合振興局の中西猛雄局長。

 前田氏が「来年3月での辞職を撤回していただきたいという気持ちから場を設けた」と説明。町と院長双方の意見を聞いた。

 木村院長は石山町長に、覚書を履行し権限を尊重して全面的に病院運営に協力できるかについて確認。石山町長は辞表が提出されて以降、反省し考えていたと話し「町民の命と健康を守るために病院は不可欠。院長が良い環境で仕事ができるようにした。松前に残ってもらいたい」と慰留の言葉を口にした。

 また、木村院長は黒字決算だった昨年度の病院事業会計を不認定とした議会側の責任に言及。「(議会側には)何らかの対応を求めたい」とした。

 木村院長は終了後、「慰留を望む住民の声が大きかった」と今回の決断理由を説明。「(前病院事務局長には)ぜひ戻ってきてもらいたい」とした。

 石山町長も「いろいろな経過があったが、一安心した。心から感謝したい」、守る会の高山会長も「当面の残留という言葉を聞くことができてうれしい」と話していた。(小杉貴洋)

 


◎出版社が「市電でめぐる函館100選」市に寄贈

 函館市弁天町の出版社「新函館ライブラリ」の大西剛社長が19日、市役所を訪れ、同社がこのほど出版した函館市電沿線の名所の歴史を紹介する「市電でめぐる函館100選」80冊を市に寄贈した。市教委を通じて市立小中学校、高校の図書室に置かれる。

 本は、箱館歴史散歩の会主宰の中尾仁彦さんと大西さんの共著。路面電車の100周年にちなみ、函館の街並みや歴史を知ることのできる100のトピックを選び、詳細な文章と写真、地図などを多用してまとめ上げた。まちあるきのガイドブックとしても読み応えのある1冊で、児童、生徒らが函館の歴史や風土について調べる際の基礎資料としての活用が期待される。

 大西さんから目録を受け取った山本真也教育長は「これだけのボリュームでまとめたことはすごいこと。資料価値のある1冊。函館の歴史は遠いものではなく、手が届く近さ≠ノあると思うが、いずれは風化してしまう。こうしたまとめ方は非常に大切なことですね」などと話した。

 大西さんは「10年、20年と読み継がれてほしい。函館は市電と徒歩で大部分を見て回り、150年の歴史に親しめる街。子どもたちにも読んでもらいたい」と話していた。(今井正一)