2013年12月23日 (月) 掲載

◎「市民後見人」養成に着手 函館市、地域で高齢者サポート

 函館市は、認知症などで判断力が低下した高齢者らを地域でサポートする「市民後見人」を育成する事業に着手する。道の事業を採り入れて、来年度から制度の仕組みや実務について学んでもらう養成講座を市内で開く方針で、15年度から実際に後見人を誕生させたい考え。26日に推進検討委員会を設置して、今後の予定について検討を進めていく。

 成年後見人は判断能力が不十分な高齢者や障害者に代わり、財産管理や医療、介護などに関する契約を行う身上監護などを通じて、安心して生活できるように手助けする制度。親族のほか、弁護士や司法書士、社会福祉士などの専門職が務めるケースが多い。

 市内の65歳以上の高齢者は今年11月現在で約8万1000人。事業は団塊世代をはじめとして高齢化が一層進む中、地域住民を後見人として育成する必要があるとして取り組む。厚生労働省によると、道内では本年度、小樽市や釧路市、帯広市など6市町が市民後見推進事業に取り組んでいる。

 道は2012〜14年度の3カ年で、振興局単位で養成研修を行っており、市はこれを活用して来年度に講座を開催する。50時間程度の受講が必要といい、受講を終えた15年度から後見人として活動してもらう意向だ。

 市は26日に推進検討委員会を立ち上げ、年度内に3回会合を開いて養成講座の対象者設定などを検討する。また、先進地として小樽や東京都内を調査することも計画している。

 市民後見人の育成とともに、活動をサポートする体制の充実も、検討委などを通じて図ってく考え。市保健福祉部は「高齢者の増加に比例して認知症になる可能性も高まる。支援が必要な方が増えていくことが予想されるだけに、今のうちから準備が必要」(高齢福祉課)としている。(千葉卓陽)



◎温かな音色響く 函館空港でXマスイベント

 函館空港ビルデング主催のクリスマスイベントが、22日から同空港国内線旅客ターミナル(高松町)で始まった。市内のリコーダーグループが多彩なクリスマスソングを演奏し、市民や搭乗客を楽しませている。23日まで。

 イベントは昨年から開催。コンサートには「函館リコーダーコンソート・フィオリ・ムジカーリ」の6人が出演。「もろびとこぞりて」などの讃美歌を交えたメドレーや「アメージング・グレイス」といったなじみ深い曲を披露し、ターミナルを温かな雰囲気に包みこんだ。最後の「ジングルベル」では子どもたちが曲に合わせて鈴を鳴らし、来場客と一体になったステージを繰り広げていた。

 正午からは、航空機を操縦している気分が味わえる、フライトシミュレーターの体験コーナーや子ども向けのミニ縁日も行った。同ビルは「今後も季節に合わせて、継続的にイベントを開いていきたい」としている。(千葉卓陽)



◎若さはじけるステージに 函教大モダンダンスクラブ30周年発表会

 道教育大函館校モダンダンスクラブ(滝代麗菜部長、部員25人)の30周年記念発表会「PIECE(ピース)」が22日、函館市民会館大ホールで開かれ、学生たちが若さあふれるステージを披露した。

 同クラブ員のほか、OB・OG、同校有志が出演。ゲストに竹内翠さん(函館)と同クラブ出身のプロダンサーで、同クラブのコーチを務める清水フミヒトさんが参加した。

 ステージは3部構成。第1部は現役部員全員が出演する「ON←→OFF」で幕開けし、躍動感いっぱいの踊りで観客を魅了。クリスマスをテーマにした演目や、人気ゲームソフトを題材にした演目には有志も参加して楽しませた。

 第2部では、同クラブが8月に神戸で開かれた全日本高校・大学ダンスフェスティバルで創作コンクール部門特別賞を受賞した「誰がために筆をとらむ—芥川龍之介『地獄変』より」を披露。第3部はクラブ全員が出演する「PIECE」など6演目で観客をわかせた。(千葉卓陽)


◎函館競馬「有馬」で熱く 予想も的中 ファン楽しむ

 有馬記念(中山)のあった22日、JRA函館競馬場(駒場町12)ではお笑いタレントの蛍原徹(雨上がり決死隊)とガリットチュウ(福島善成、熊谷岳大)が来場して「有馬記念をガチで予想するトークステージ」が開かれ、ファンを楽しませた。

 大の競馬ファンとして知られる蛍原は「函館競馬場には何度か来ている。レース後においしい魚介類を食べるのが楽しみ」と話した。有馬記念の予想は3人とも本命をオルフェーヴルとし、見事に的中。払い戻し金について蛍原は「中山金杯(来年1月5日)の資金にしたい」。ガリットチュウの2人は「クリスマスプレゼントを買いたい」と話していた。

 同競馬場ではこの日、JRAのイメージキャラクター「ターフィー」とサンタクロースの着ぐるみがそろって登場し、子供から大人までが記念撮影や握手をして喜んだ。このイベントは23日も同競馬場で開かれる。時間は@午前10時半ごろA午後0時半ごろB同2時半ごろの3回。(山崎純一)