2013年12月26日 (木) 掲載

◎新青森—新函館524億円 道新幹線事業費

 国土交通省は25日、整備新幹線5路線の事業費案を発表した。北海道新幹線の新青森—新函館(仮称)間の新年度事業費案を13年度当初比47%減の524億円、札幌—新函館間に同2倍の約120億円とした。5路線の総事業費は1560億円。

 2005年度に着工した新青森—新函館間は、初年度の30億円を皮切りに年々増え続けてきたが、来年度予算では建設工事のピークを過ぎていることから2年連続で減額となった。

 同区間の総工費は今年1月に、4590億円から5508億円(11年3月価格)へと増額認可されており、来年度予算を加えた総配分額は4876億円。事業費ベースでの進捗率は88・5%に達している。

 一方、札幌—新函館間の事業概要は明らかではないが、本格工事に向けて本年度同様に調査や設計を進める見通し。

 来年度の事業費に関し、函館市の工藤寿樹市長は26日の定例会見で「(事業主体の)鉄道・運輸機構もきちんとした形で開業予定に間に合わせると信じている。一連のJR北海道の問題とは別であり、心配していない」と話した。

 新駅の建設が進む北斗市は「妥当な額と認識している」とし、札幌延伸に向けても「早期開業に向け、今後も順当な予算化を望みたい」(以上建設部)としている。

 札幌延伸で駅が建設される長万部町の白井捷一町長は25日の道南並行在来線並行ブロック会議の席上で「早期開業を望んでいるが、国の予算が今後どう配分されていくのか課題だ」と指摘した。(鈴木 潤、千葉卓陽)



◎広域観光情報スマホで発信

 

 渡島総合振興局は、南北海道地域の広域観光情報を発信するスマートフォン(スマホ)対応の無料アプリ「みなみ北海道観光ガイド」を開発し、25日から提供を開始した。地図の位置情報を利用し、多彩な情報を表示させるなどスマホの機能をフル活用したことが特徴。簡単な操作で旅行者の道南観光をアシストする。

 2016年3月予定の北海道新幹線開業をにらみ、道南各地への誘客につなげることが狙い。渡島、桧山管内のほか、後志南部(黒松内町、蘭越町、寿都町、島牧村)も含めた観光向けの媒体はこれまでになく、3つの管内をまたいで横断的に情報を提供する。

 22の市町村を「函館」「環駒ヶ岳」「西部9町」「北部8町村」と4つのエリアに分け、それぞれのお薦めスポットを表示。「温泉」「宿泊」「グルメ」といった目的別にも知りたい情報にたどりつくことができる。

 また、旅先で情報を収集する人が多いことから、周辺スポットや行きたい場所までのルートを表示するなどスマホならではの便利な機能も盛り込んだ。商工労働観光課は「アプリの情報を見ながら各地を回ってもらい、それぞれの魅力を知ってもらえれば」としている。掲載情報は約470件で、来年度以降、最新情報に更新していくという。

 来年2月には、デザインなどを統一した紙のガイドマップも発行する予定で、旅行者の多様なニーズをカバーする。アプリは無料でダウンロードすることができ、iPhone、Andoroid端末に対応している。  (松宮一郎)



◎Xマスファンタジー「また来年」感動の閉幕

 函館市末広町の金森赤レンガ倉庫群で1日から開かれていた「2013はこだてクリスマスファンタジー」(実行委主催)が25日、ダンスや歌などが繰り広げられたクリスマスナイトセレモニーを最後に閉幕した。感動のフィナーレを惜しむかのように、来場者は光り輝くツリーを見上げていた。

 セレモニーは午後5時45分から、遺愛女子中学、高校音楽部の清らかな讃美歌でスタート。道教大函館校の「ダンスクラブBee」や函館短大「エアロビックダンス部」などが多彩な踊りを次々と披露するステージで会場を盛り上げた。

 最後はオリジナルキャラクターの「ニッキー」らがステージに登場。キャラクターたちが「世界が平和になるように」と願いを込めると、花火が打ち上げられ、25日間のイベントに幕を下ろした。(虎谷綾子)

ーイング」。会場には200インチの巨大スクリーンを設置。そのほか、ジャンボサブちゃんやねぶたなども飾って雰囲気を華やかするほか、振る舞い酒や年越しそばも用意するという。

 歌唱曲は「まつり」に決定。そろそろ曲順発表も近くなり、有終にふさわしい豪華で迫力あるステージが期待されている。町産業振興課の野戸早苗係長は「多くの皆さんと紅白の感動を共有して新しい年を迎えたい。ぜひ来場を」と呼び掛けている。入場は無料。詳しくは町商工会(TEL01392・5・5340)、又は町役場(01392・5・6161)へ。(小杉貴洋)


◎地元食材ふんだん 「檜山づくし弁当」初試食会

 【江差】桧山管内7町の食材をふんだんに詰め込んだ「檜山づくし弁当」の初試食会が25日、同振興局で行われた。北海道新幹線の開業前に、道の駅や店舗での販売を目指す。官民一体で意見を交わし、桧山ならではの味の追求と地域PRに力を入れる。

 桧山振興局の独自事業で、管内の食材の再認識と産品の磨き上げを図ろうと、振興局各課と民間事業者で「檜山づくし弁当創作事業ワーキンググループ」を組織、そのメンバーが試食会に臨んだ。

 7月から準備し、各町の推薦をもとに和洋中の3店舗が1000円と3000円を想定したメニューづくりを進めた。

 この日は、上ノ国町の宮寿司(宮上忠雄店主)の弁当を試食。奥尻の蒸しウニと上ノ国産のコメの「うにめし」や上ノ国のホッケの魚卵の煮付け、北桧山のマスの塩焼き、江差のタラの揚げものなど豪華な内容。催事用と一般用を並べて14人が味や値段設定などについて意見を交わした。

 試食会は26日に厚沢部町の中国料理「彩風塘」(宮川朝広社長)、27日に江差町の「れすとらん津花館」(打越修社長)のメニューを検討する。来年2月に再度試食会を開き、3月にはおおよその内容を決め、取り扱い先を選定するスケジュール。

 同振興局新幹線観光対策室の本間彰主査(39)は「手ごたえのある第1回試食会。完成時には殺菌効果がある桧山産のヒバの葉も添えることで素晴らしい弁当ができるはず」と意気込んでいる。 (田中陽介)