2013年1月13日 (日) 掲載

◎函高専でエネラボ、科学演劇を初披露

 函館工業高等専門学校(岩熊敏夫校長)は12日、神山児童館で、科学実験を通じて電気や発電について学ぶ「エネルギー・ラボ(エネラボ)」を行った。科学演劇を初披露し、児童がエネルギーの大切さを感じ取った。

 保護者も含め約30人が参加。科学技術に対する興味を高めようと取り入れた演劇は、同高専演劇愛好会(佐々木汐音代表)の1年生女子4人ら計7人が「暗闇の魔女」を演じた。魔女の魔法によって停電した村を救うため、子どもたちが自転車発電などで電気をつくり、魔女の悪事を止めてみんなが幸せに暮らせる村になる内容。

 佐々木さん(16)=物質工学科1年=は「練習期間が短かった割に、しっかり演技できた。今度は子どもたちが笑ってくれる内容に挑戦したい」と話した。

 上演後、会場に持ち込んだ自転車発電、ペットボトル・アップ、風力発電、火力発電、手回し発電、バンデグラフの各展示物を使って電気をつくる実験。函館神山小5年の石原佳希君(11)は「家でも、学習机のコンセントを小まめに抜くなど節電に取り組んでおり、電気の大切さがあらためて分かった」と話していた。

 エネラボは本村真治准教授が担当し、小学校や児童館に出向いて年に10〜15回実施している。(山崎大和)



◎「環境にやさしいお店」の認定店舗伸び悩む

 ごみの減量・再資源化に積極的に取り組む小売店などに対して函館市が認定する「環境にやさしいお店」の店舗数が伸び悩んでいる。昨年12月1日現在で158店舗と、10年間でわずか10店舗ほどの増加にとどまる。制度の認知度の低さなどが要因とみられ、市は周知を強化していく。

 店舗の内訳は昨年度末現在(158店舗)で、コンビニが73と最多。次いでスーパーの41で、このほか個人商店や飲食店も認定されている。

 市環境部によると、制度が始まった1998年度は102店舗が登録。2000年度末までには149店舗に増えた。

 しかしそれ以降、毎年数店舗の新規申請があるものの、認定店の廃業などから思うように伸びず。昨年度は10店舗が認定されたが、11店舗外れたため結果的に前年より1店舗減った。

 スーパーのマックスバリュ堀川店(堀川町4)は店内放送で買い物袋の持参を呼び掛けるなどし、昨年3月に認定された。山上清光店長は「環境の負荷軽減は重点目標。お客さんがステッカーを見ることで理解してもらえたら」と話す。

 一方、認定を受けていないある個人商店は「制度があることを知らなかった」と言い、「ステッカー以外にもメリットになるものがあれば申請する」と語る。

 同部は周知方法について「ホームページを通じてしてきたが、不十分だった」と説明。打開策として昨年12月に制度を紹介するチラシを作成し、1月から商工会議所や市役所本庁舎などに配布する。

 同部は「ドラッグストアなど店舗の種類を増やすなどして、申請に結び付けていきたい」としている。(後藤 真)

 ◆函館市ごみ減量・再資源化優良店認定制度 1998年度に開始。「包装の簡素化」「買い物袋の持参の奨励」「資源物の店頭回収」など認定基準9項目のうち、2つ以上に該当する店舗に認定証とステッカーを交付する。



◎「光の小径」で使用のワックスキャンドル制作体験会

 函館市内を手作りの明かりで彩るイベント「はこだて光の小径(こみち)」(2月6〜11日)で使用するワックスキャンドルの制作体験会が12日、五稜郭タワー(函館市五稜郭町)アトリウムで始まった。大勢の市民や観光客が参加し、次々とキャンドルができ上がっていった。

 同イベントは「はこだて冬フェスティバル」(実行委主催)の一環で、今年で7年目。キャンドルは約3000個を用意し、西部地区や五稜郭公園、函館山登山道などに並べられ、冬の函館の観光スポットを柔らかな光で包みこむ。

 キャンドル作りは、使用済みの牛乳パックに溶かしたろうそくを注ぎ、ゆっくりと手で回転させながら四角い筒状にかたどっていく。丁寧にパックをはがしていくと、中からきれいな直方体が登場し、参加者からは「うまくできた」などと笑顔がこぼれていた。

 初めて参加した瀧下佳史君(函館中部小1年)は「ちょっと難しかったけど楽しかった。自分の作ったキャンドルがイベントで使われるのは楽しみ」と話していた。

 キャンドル作りは参加無料で、19、20日も午前10時〜午後3時に同会場で行われる。(小川俊之)