2013年1月18日 (金) 掲載

◎森・濁川、葉物野菜青々、出荷真っ盛り

 【森】温泉熱を利用したハウス栽培が盛んな森町濁川地区で、シロナやダイコン菜など葉物野菜の収穫・出荷が本格化している。「北海道もりまち菜葉」のブランド名で、冬の新緑野菜として人気が高い。

 高瀬正志さん(46)方では、ハウス6棟でシロナとダイコン菜を各600坪作る。妻のなおみさん(46)、父の和雄さん(72)、母のケイ子さん(70)の4人で収穫、水洗い、選別、1束130cに結束して箱(1箱20束入り)詰め。日量20箱のペースで出荷している。パイプに流すお湯の量を増やしたり、ハウス内でトンネル被覆もするなど寒さ対策は万全。正志さんは「生育がやや遅れたが、出来は上々。みそ汁やごまあえ、鍋に入れてもおいしい」とPRする。

 JA新はこだて森基幹支店濁川事業所によると、葉物野菜(シロナ、ダイコン菜、小松菜、ミズナ)の生産者は約15戸。3月まで函館や札幌を中心に出荷する。全国的な寒波の影響もあり、安定した価格で取引されているという。(山崎大和)



◎未来大生開発アプリで児童が英単語勉強

 函館昭和小学校(鈴木祐司校長)の5年生が16、17の両日、公立はこだて未来大の学生が開発した、タブレット型端末用のアプリを使って英単語を学んだ。子どもたちは、アニメーションなどを取り入れた個性あふれるアプリを楽しみながら、英単語の暗記にチャレンジしていた。

 英単語学習用アプリは、アーキテクチャ学科の數原綾華さん(4年)が、卒業制作として開発している。今回は同小の協力を得て、実際に授業で活用しながらアプリの内容をチェックするのが目的。

 17日の3、4時限には、同小5年1組を対象に數原さん自らがアプリの使用法を説明。タブレット型端末の画面上には「ヒトデ」や「キツツキ」などの動物の画像が並び、指でタッチすると「Starfish」「Woodpecker」などと英訳が表示される仕組み。さらに「Star」=「星」、「fish」=「魚」などと語源を分解しながら、効率的に単語を暗記することを狙っている。

 タブレット型端末を使った授業に最初は戸惑っていた子どもたちも、すぐに操作に慣れ、コミカルなアニメーションを楽しみながら複雑な英単語を次々とマスターしていった。

 授業を受けた中村心咲さんは「すごく楽しく単語を覚えることができた。またやってみたい」と喜んでいた。數原さんは「今回の子どもたちの反応を参考にしながら、さらに魅力的なアプリに仕上げていきたい」と意欲を見せていた。(小川俊之)



◎渡島管内08年度以降、体罰教員処分9件

 大阪市の市立高校男子生徒が部活動の顧問から体罰を受け自殺した問題は、渡島管内の教育現場にも波紋を広げている。渡島教育局によると、函館市を含む管内の公立小中高で、部活動中を含む体罰での処分件数は2008年度以降で9件明らかになっており、学校関係者は「どんな指導が望ましいかを再確認し、モラルを徹底する」と話している。

 同教育局によると、過去5年間の体罰による教員の処分件数は、2件(08年度)、1件(09年度)、2件(10年度)、1件(11年度)で推移。しかし本年度は今月17日現在で前年比2件増の3件。部活動中のケースに限ると、競技は明らかにしていないが、09、10、12年にそれぞれ1件処分している。

 具体的には、09年度は管内の中学校の30代男性教員が部活動の大会で部員を引率し、ユニホームを忘れた男子生徒の耳を拳で殴った。10年度は、北斗市内の中学校の40代男性教員が女子部員にいたずらをする男子生徒ら3人に平手打ち。本年度は、同市内の中学校の50代男性教員が、部活動のミーティングで生徒4人の頬を平手で1回ずつたたいた。教員3人はいずれも減給処分を受けている。

 こうした一連の問題を受け、道教委は昨年11月、道内の全小中高に過去の処分事例などを記した不祥事防止啓発資料を配布。今月16日には、道内の全市町村教委に対し、体罰防止を求める通知を出すなど、指導体制確立の徹底を求めた。

 渡島教育局は「体罰防止は教職員研修会などあらゆる機会に注意喚起してきた。今後も指導を徹底していく」としている。

 道南で長くバスケットボールの指導に携わってきたある学校長は、今回の問題について「指導が熱心になるほど厳しさが増すことはあるかもしれない。しかし、勝利目的の体罰が許されていいはずがない」と指摘。子どもと指導者、保護者が競技を通じてどう信頼関係を築くかが大切と語る。

 市内のある高校の管理職は「全教職員間で体罰問題の事態を重く受け止めている。プロの指導者として責任と自覚を新たにし、体罰によらない指導の徹底を再確認した」と話し、一層の注意喚起を促す考えだ。(長内 健、平尾美陽子)


◎函館バスが安全祈願祭

 函館バス(函館市高盛町、森健二社長)は17日、函館八幡宮(谷地頭町)で安全祈願祭を開いた。同社の社員らが参加し、今年1年の無事故と地域の安全を祈り、気持ちを新たにした。

 この日は同社の社員をはじめ、グループ会社の函館バス商会、エイチ・ビー観光の社員合わせて25人が参列した。祝詞に続き、森社長らが玉串をささげ、今年1年間、事故なく過ごすことを祈願した。

 また、バスの前で運転手による安全の誓いも行われ、運転士を代表して八戸悟さんが「私たち運転手一同は安全運転を心掛け、法令を順守し、業務を遂行します。交通安全を全従業員の1年の目標とし、最善の努力を尽くします」と力強く述べた。

 森社長は「バス事業者にとって安全、安心は最優先事項。社員一丸で安全運転に努めていかなければならない。気持ちが引き締まった」と語った。(松宮一郎)