2013年1月21日 (月) 掲載

◎調理実習 先生奮闘

 中学校の「技術・家庭科」で選択科目だった「地域の食材を生かした調理、地域の食文化」が昨年4月から必修になり、約8カ月が経過した。調理を通して地域の食文化を学ぶのが狙いだが、授業時間数が少ない現状に加え、専門外の教諭が家庭科を担当するケースも多く、教育現場では研修会を開くなどの取り組みが広がっている。

 函館桐花中学校で今月開かれた研修会(道南地区技術・家庭教育研究協議会主催)には、道南の中学校教諭14人が集まり、イカ飯のつくり方を学んだ。イカの胴の中に指を入れ、足とワタを引く下処理から行い、調理時間は約1時間半。参加した男性教諭は「料理する機会が少ないので難しい」と話していた。

 学校関係者によると、道南をはじめ道全体の中学家庭科では、所有する免許以外の「免許外教員」に担当させるケースが多い。少子化で学校の規模が縮小し、「以前に比べ技術・家庭の授業数も減り、専門教諭を増やすのは難しい」(関係者)という。

 こうした背景を受け、同協議会では4、5年前から免許外教員に研修会への参加を積極的に呼び掛け始めた。夏は技術、冬は家庭科を主に実施。授業のポイントや学習指導の方法などについて意見交換している。

 4月から必修になった科目「地域の—」で、函館的場中学校の小田桐智教諭は実際に研修会で学んだ北海道の郷土料理「いももち」を授業に取り入れた。生徒にも好評を得たといい、小田桐教諭は「研修会などで横のつながりを深め、互いに連携していかなければ」と話す。

 ただ、調理実習では指導方法の他、材料の調達も必要。市内の男性教諭は「専門外だと事前準備の段階でも一苦労。実際に料理を教えるとなれば料理の腕を磨かなければ」と不安を語る。

 本年度から技術・家庭科の学習指導要領には「幼児との触れ合い」「布を用いた物の制作」などの科目も必修になった。教科書には和装の知識や着装に関する専門的な項目も掲載されており、教育現場では外部講師の活用を検討する動きもある。 (平尾美陽子)



◎センター試験 混乱なく全日程終了

 2013年度大学入試センター試験の2日目が20日、公立はこだて未来大、道教育大函館校、北大水産学部の3会場で行われ、大勢の受験生が理科、数学の試験に挑んだ。各大学によると、この日も大きな混乱はなく、全日程を終えた。

 未来大では、試験が終了した午後3時50分過ぎから受験生がほっとした表情を見せて試験会場から出てきた。友人と試験の出来具合を確認したり、「お疲れさま」「2次試験も頑張ろうね」と声を掛け合ったりしていた。

 北大文学部を目指しているという函館中部高校3年の加賀咲希子さん(17)は「思っていたより難しかった。今日から気持ちを切り替えて、記述が難しい2次試験の準備に専念したい」と話していた。

 2次試験の出願受け付け28日〜2月6日。前期日程試験は2月25日から始まる。(長内 健)



◎華やかドレスショー人気 ウエディングフェア

 春の婚礼シーズンに向けたウエディングフェアが函館市内のホテルで盛んに開かれている。最近は、参加した男女がドレスやタキシードを試着してステージで披露するドレスショーが人気で、ホテル側も力を入れている。

 20日にホテル函館ロイヤルで開かれた同フェアのドレスショーには10〜30代の約30人の男女が参加した。同ホテルのドレスショーは3回目だが、参加者は前回の倍に増えたという。

 参加者はスポットライトを浴びてステージ上に登場。市内3つの衣装店が提供する白や赤、黄、ピンクなど豪華で色鮮やかなドレスをまとって華々しく歩き、駆け付けた知人や親を喜ばせた。男性も白と黒のタキシードを着ながらポーズを決めるなど、「きれい」「かっこいい」などの歓声が飛んでいた。

 友人と2人で参加し、2種類のドレスを試着した谷地頭町の中川茉海さん(19)は「ドレスショーには何回か出たが、今回もすごく豪華なものを着ることができてうれしかった。結婚するときはぜひ着てみたい」と満足げな表情。

 ショーを担当した同ホテルの貝森まどかさんは「ドレスを実際に着てイメージを膨らませてほしい」と話している。 (後藤 真)


◎音楽や舞踊で新年祝う

 新年恒例イベント「第15回新春打ち鳴らし」(四稜郭まつり実行委主催)が20日、函館市陣川町の四稜郭ファーム内農業倉庫で開かれた。バンド演奏や太鼓、獅子舞など多彩なステージを繰り広げ、新年の幕開けを盛大に祝った。

 道南を拠点に活躍する8団体が出演。100人以上が来場した。「ひのき屋」のバンド演奏でスタート。「寒いので手拍子したり、踊りだしたりしてくれたらうれしい」と呼び掛け、軽快なリズムに合わせて手拍子が起こり、会場は熱気に満ちた。

 初めて出演した小中学生16人による「北斗浜分太鼓」の指導者、山崎隆一さん(45)=西桔梗町=は「毎年イベントを楽しみにしている。毎週金曜に練習してきたので頑張ってほしい」と見守った。

 ステージ後、道南産米「ななつぼし」10`が当たる福引や、ティッシュやお菓子などを詰め合わせたミニ福袋をまく「まきまき大会」もあり、来場者を楽しませた。 (山崎大和)