2013年1月29日 (火) 掲載

◎「タマフクラカレー」いかが…8店舗で提供開始

 道南が栽培適地の超大粒大豆「タマフクラ」を使った「カレー祭り」(渡島総合振興局主催)が28日、コミュニティカフェ&バー・エバーグリーン(函館市若松町、久保田翔店長)など市内8店舗で始まった。2月3日まで。

 初日は定休日の4店舗を除く4店舗が提供。エバーグリーンでは、鶏がらスープをベースに15種類の粗引きスパイス、知床産地鶏モモ肉、タマフクラを使い、ココナッツミルクを加えたスパイシーな味。久保田店長は「カレーとの相性が抜群。辛さはあるが、ココナッツミルクでまろやかに仕上げた。お客の反応を見てメニュー化を考えたい」と話していた。

 同店は1日10食限定で700円。プラス300円でランチセット(サラダかデザート、飲み物付き)も。  問い合わせはノース技研TEL0138・43・6500へ。(山崎大和)



◎祝賀ムード 華やかに…函館音楽協会新年会

 函館音楽協会(吉田淳子会長)の新年会が26日、五島軒本店(函館市末広町)で開かれた。同協会の協会賞と奨励賞を受けた5人の表彰式も行われ、会場は華やかな祝賀ムードに包まれた。

 両賞は地元の音楽活動に貢献した個人、団体を対象に贈られる。本年度は協会賞を声楽家の石丸典子さんとピアニストの伊藤亜希子さん、奨励賞をピアニストの中田久美子さんと類家唯さん、声楽家の増田朗子さんがそれぞれ受賞。吉田会長から賞状と記念品が手渡された。

 石丸さんは「これを励みに、さらに精進して納得のいく活動を続けていきたい」、伊藤さんは「受賞には本当にびっくりしているが、応援してくれたみなさんのおかげ」と謝辞を述べた。

 この日は会員と来賓合わせて約40人が出席。続いて行われた新年会では、祝賀演奏なども行われ、参加者は楽しい時間を過ごしていた。(小川俊之)



◎中心市街地対策など課題…新年度予算の市長査定始まる

 函館市の2013年度予算編成に向け、28日から工藤寿樹市長による査定が始まった。市財務部によると、予算規模は本年度当初からは若干上回る見通しだが、扶助費の増加や、新年度から本格化する中心市街地活性化対策にかかわる予算確保が課題となっている。

 この日は市役所会議室で午前10時から査定を開始。財務部幹部が歳入歳出の見通しや、2015年8月の供用開始を予定する日吉多目的グラウンド(仮称)に関し、新年度に旧函館北高校の解体と実施設計を行い、14、15年度で本格工事を実施すると説明した。

 工藤市長は査定に当たり、政策の柱に掲げる経済再生と財政再建とのバランスを重視する考え。「経済を上昇させるための施策を重視していくが、事業仕分けの結果をどう表し、新たな政策的経費にどれだけ回せるか」をポイントに挙げており、事務事業の見直しで浮いた経費を教育・福祉や緊急性の高い事業に充当する方針だ。

 その上で、3月に国から認定を受ける見通しの中心市街地活性化基本計画関連や、2015年度開業予定の北海道新幹線対策などに目を配るほか、政府が緊急経済対策を柱に、本年度補正予算と新年度予算を合わせた“15カ月予算”に関しては「学校の耐震化や土木工事の前倒しは可能」との見解を示した。

 査定は2月1日までの予定で、同13日に新年度予算案を発表、同28日開会予定の第1回定例市議会に提案する。(千葉卓陽)


◎厚沢部の「円通寺」が函館支院建設へ

 【厚沢部】厚沢部町富栄の真宗大谷派「円通寺」(門間佳一住職)が、函館市赤川町502に納骨堂を併設した支院を建設する。地元檀家の減少・流出が進む中、将来の存続に危機感を持ち、新事業に動き出した。投資額は約4億円。道内でも珍しい石碑型納骨堂で、完成は6月を予定している。

 27日の同寺通常総会で建設が正式決定した。

 同寺は1776(安永5)年に建立、1880(明治13)年に現在地に再建された。93年の北海道南西沖地震で被災した本堂を建て替えるなど、幾多の困難を乗り越えてきた。

 基幹産業である農業の衰退に伴い、町は少子高齢化や過疎といった問題に直面しており、同寺もその荒波の影響を受けている。

 現在の檀家数は厚沢部、江差両町内を中心に230戸あり、全体数は徐々に増えているが、函館・近郊への流出が進み、「地元が減り、地元以外が増えている」と同寺。都市へ移住しても檀家をやめるわけではないが、中には距離の遠さから近くの寺院に移るケースもあるという。

 長期的視点から存続に向けた対策を探ろうと、住職を中心とした同寺将来構想専門委員会(9人)が検討を重ね、支院の函館市内建設を打ち出した。

 計画では、公立はこだて未来大近くで赤川通に面した土地約2000坪を購入、平屋建て延べ2338平方bを新築。約1000基分のスペースがある納骨堂「五稜の郷(さと)」のほか、本堂や多目的ホールなども整備し、葬儀や法要も可能。別会社が納骨堂の永代使用権(価格は未定)を販売する。

 新施設は同じ宗派の寺の協力を得て運営。近いうちに僧侶も置く計画だ。

 新事業について渡島・桧山管内にある大谷派の約50か寺から承認を得ており、他寺の門徒でも納骨堂を求めることができる。

 門間住職(57)は「これだけ続いてきた寺を、何とか次の世代に伝えていきたい。大谷派の御縁をいただいた方々が減少する問題を解決できる施設として歩みたい」と話している。(山崎大和)