2013年1月3日 (木) 掲載

◎函館八幡宮で「騎馬参拝」

 函館市谷地頭町の函館八幡宮(中島敏幸宮司)で2日、境内に向かう急斜面の石段をドサンコ馬が駆け上がる「騎馬参拝」が行われた。6〜20歳の5頭のドサンコ馬は、騎乗者から「ハイ、ハイ」と声を掛けられながら石段を力強く登りきり、初詣の参拝客から大きな拍手を受けていた。

 同市東山の「函館どさんこファーム」(池田茂代表)が、ホーストレッキングの安全を祈願し、北海道の開拓に活躍したドサンコ馬の歴史や文化を知ってもらおうと1999年から実施し、今年で15回目。

 騎乗者は、毎年夏に開く流鏑馬(やぶさめ)大会「どさんこフェスタin函館」などで着用する武者装束に烏帽子(えぼし)姿で馬にまたがり、正午にスタート。134段ある石段に立って見守る参拝者から「頑張れ」と声援を受けた馬は、ひづめの音を響かせて登りきり、拝殿前でおはらいを受けた。この日は参拝客で混雑していたため、馬に乗ってもらうサービスは行わなかった。

 池田さん(59)は「雪のおかげで、函館らしい参拝になった。日本や近隣国の首相や大統領が代わったことで、今年こそ景気が良くなるということや、私たちの仲間も多く居る東北の被災地の復興を願い騎乗した」と話していた。(山崎純一)



◎思い思いの言葉力強く…親子書初め大会

 第16回函館新聞社「新春親子書き初め大会」(函館新聞社、実行委員会主催、石田文具共催)が2日、函館新聞社(函館市港町1)3階ホールで開かれた。参加者は力強い筆運びで新年への思いをしたためていた。

 函館市内・近郊の幼児から一般まで30人が参加。主催者を代表して小笠原金哉社長が「干支の“巳”には金運や知恵の象徴の意味がある。みなさんも思いを込めて書き初めに挑んでほしい」とあいさつ。同実行委の澤田蒼岳さんは「書道を通じて集中力や表現力を高めていってほしい」と話した。続いて書道家の吉川海夏さんによる模範となる揮毫(きごう)では、2本の筆を使った大胆な筆運びで「元日を地球が廻る元日も」と「蛇」が書かれた。

 書き初め大会では、それぞれが自分の思い思いの言葉を書き上げていった。昨年に続き2回目の参加となる吉田千桜君(函館附属小2年)は「うめ」の文字を、紙からはみ出しそうな勢いで元気いっぱいに書いていた。吉田君は「筆で書くのはとても楽しい。自分が納得いくまで頑張りたい」と意気込んでいた。

 書き初め大会の作品は、3日から14日まで、同社1階ギャラリーで展示されるほか、本紙紙面でも紹介される。(小川俊之)



◎商業、観光施設で元日営業

 函館市内では元日から営業を開始する商業施設や観光施設が増えている。今年から元日営業を行った金森赤レンガ倉庫の各施設(函館市豊川町、末広町)には、普段と変わらぬ観光客が詰めかけ、にぎわいをみせていた。

 金森赤レンガ倉庫では「BAYはこだて」「金森洋物館」「函館ヒストリープラザ」の主要施設を初めて1日から営業。先着500人には縁起物の干支(えと)キーホルダーをプレゼントした。31日に函館入りしたという東京の迫田文秀さん(62)は「去年まで営業していなかったというのは驚き。せっかく函館に遊びに来ても、赤レンガ倉庫が休みだったら心残りだった」とほっとした様子だった。

 また昨年から元日開館を行った函館市の主要観光施設、箱館奉行所(五稜郭町)、旧函館区公会堂(元町)、旧イギリス領事館(同)にも順調に観光客が訪れていた。

 旧イギリス領事館には179人が来館し昨年の約50人を大幅に上回った。東京から家族で訪れた橋口昌一さん(54)は「子どもが昨秋に修学旅行で函館に来て、すごくよかったと言っていたので、はじめて遊びに来た。元日から観光施設が開いているのがとてもありがたい」と話していた。

 箱館奉行所は約200人(昨年約300人)、旧函館区公会堂は約150人(同約180人)と、ともに昨年を下回ったが、箱館奉行所では「(昨年は)初めて元日営業するということで大きなニュースになったが、今年は冬場の通常の来館者数に戻った」とみている。(小川俊之)


◎大舞台へ活躍誓う…日ハム・鍵谷選手激励会

 昨年10月に行われたプロ野球ドラフト会議で、日本ハムファイターズへの入団が決まった七飯町出身の鍵谷陽平選手の激励会(実行委主催)2日、七飯町文化センターで行われた。

 初めに中宮安一七飯町長が「鍵谷選手には、夢はかなうということを教えてもらった。これからも七飯町民の先頭に立って応援していきたい」と激励した。

 続いてスライドショー形式で、鍵谷選手の幼少期からの成長を振り返った。会場に駆けつけた母・政子さんは鍵谷選手の成長について「陽平はとにかく歩けるようになるのが早くて、9カ月と21日で歩いた」と語り、会場を盛り上げた。

 その後は七小スポーツ少年団時代の監督や、鍵谷選手とともに練習に明け暮れた同級生らがその当時を語った。

 鍵谷選手は「指名を受けたときはほっとした。日ハムに入団が決まったときは言葉にならないくらいうれしかった」と話し、「たくさんの人の応援があったからこそここまで来ることができた。これからも皆さんに夢と希望を与えられるように頑張りたいので、応援よろしくお願いします」と力強くあいさつした。

 最後には鍵谷選手のサインなどが入った景品が当たる抽選会が行われた。見事に景品を手に入れ、鍵谷選手と握手をした同少年団の中村匠馬君(七重小4年)は「近くに行ったらすごく迫力があった。自分の夢もプロ野球選手なので、鍵谷選手みたいになりたいと思った」と目標を掲げた。(野口賢清)