2013年1月4日 (金) 掲載

◎Uターンラッシュ本格化

 年末年始を古里で過ごした人たちのUターンラッシュが3日、函館市内でも本格化した。JR函館駅や函館空港では、土産や大きな荷物を持った帰省客と見送りの家族らが再会を約束し、笑顔で手を振っていた。

 JR函館駅では札幌、新青森行きの特急に乗り込む客で終日混み合った。市内駒場町の実家に帰省し、千葉県に戻る会社員の山科至由さん(22)と絵里さん(21)夫妻は「ゆっくりできた。雪がたくさんあって正月らしい正月でした」と笑顔を見せた。

 市内富岡町の祖父母宅に滞在した横浜市の村田尚翔ちゃん(6)と優衣ちゃん(3)きょうだいは「そり遊びや『ジェンガ』(バランスゲーム)が楽しかった」と話し、「また来るね」と約束していた。

 JR北海道函館支社によると、同日の札幌、新青森行き特急列車は一部を除きほぼ満席。4日以降も日中の列車は混み合うという。年末年始の休暇が9連休という職場もあり、次のUターンピークは5日の見込み。航空各社によると、3日の東京行きは全便満席。7日まで満席の状態が続くという。(山崎大和)



◎道南トップ、木古内町で成人式

 【木古内】渡島、桧山管内のトップを切って3日、木古内町で成人式が開かれた。振り袖やスーツ姿の新成人は式典で抱負を述べ、20歳の門出に決意を新たにした。同町では進学や就職で地元を離れた若者のため、正月の帰省時期に合わせて実施。多くの自治体では13、14の両日に行われる。

 木古内町の新成人対象者は58人(男性30人、女性28人)。町ファミリースポーツセンターで開かれた式典には51人が出席、家族や来賓が晴れの日を見守った。

 新成人代表の平野正人さん(20)と岩館紗矢香さん(20)の2人が町民憲章を朗読し、参加新成人も続いた。大森伊佐緒町長は「人生の喜び、楽しみとともに苦しみや悩みは多くなると思うが、次世代を担う皆さんの想像力と行動力は無限。いつの日かそれぞれの立場で社会貢献し、木古内の発展を応援してほしい」とエールを送った。

 自己紹介では個人の近況報告や抱負を発表。「親に迷惑を掛けないようにしたい」「責任ある行動をしたい」などと語っていた。その後、佐藤睦昇さん(20)が謝辞を述べ、参加者全員で祝杯を挙げた。

 4月から資格取得に向けて函館の短期大学に通うという佐藤さんは「責任を感じるとともに親孝行をしていきたい。スポーツトレーナーの勉強にも一生懸命取り組みたい」と意欲的だった。同日は八雲町でも成人式が行われた。(小杉貴洋)



◎函館市が青森3市との観光連携に本腰

 函館市は2015年度の北海道新幹線開業を見据え、青森県の主要3都市(青森、弘前、八戸)との広域観光連携に本格的に乗り出す。新年度早々にも4市による協議会を設立する方針で、共同ポスターやパンフレットの作成のほか、東アジアを中心とした海外への観光プロモーションも4市合同で行っていく考え。工藤寿樹市長は「札幌圏、仙台圏に対抗できる青函圏域をつくり、国内や海外からの観光客誘致につなげたい」と意欲を見せている。

 協議会設立は、青函4市の“実のある連携”が狙い。青函両市はこれまで、1989年のツインシティ提携に加え、観光面では75年から青函観光宣伝協議会を組織しているが、市観光コンベンション部は「津軽海峡線の利用客は青函トンネル開業時から半減しており、取り組みが結実していない」と受け止める。

 一方で、函館と弘前の経済界が11年4月に「津軽海峡観光クラスター会議」を立ち上げ、観光を軸とした連携を始めたことや、昨年2月には函館、青森、弘前の3市で台湾への観光プロモーションを実施し、広域連携への機運が生まれた。八戸とも「はこだてグルメサーカス」などの各種イベントを通じて接点ができている。

 15年度には新幹線開業で青函が約1時間で結ばれるため、「函館だけで観光客誘致に取り組んでも、一時的な動きにすぎない」(同部)として、本格的な連携を進めることにした。

 協議会は観光振興の豊富なノウハウを持つ函館市に事務局を置き、4市が予算を持ち寄る中で、新年度早々に設置する考え。共通ポスターやパンフ作成に加え、首都圏からの修学旅行客誘致などに取り組む。昨秋には函館と台湾の定期航空路が就航した中、市は青森—台湾の航空路誘致にも協議会を通じて関わっていく考えで、新幹線とミックスした広域観光ルートの構築と、周遊・滞在型観光地づくりを目指す。

 工藤市長は後々の新幹線札幌延伸も見据え、「新千歳に降りた海外からの観光客を、いかに道南に呼び寄せるかが重要。新幹線が延伸しても埋没しない地域づくりを進めたい」と話している。(千葉卓陽)


◎函館がごめ連合「ねばねば本舗」が受験生応援に力

 ガゴメコンブの粘りで合格をつかめ—。「函館がごめ連合」(布村重樹代表、39社)のアンテナショップ「がごめ昆布 ねばねば本舗」(若松町、石原健店長)が、受験生応援に力を入れている。ガゴメは強い粘りが特徴で、粘りが合格を引き寄せるとPR。あめや雑炊など多彩な商品がそろうコーナーを店内に設け、合格を後押しする。

 19、20日には大学入試センター試験を控え、函館・道南の受験生もラストスパートに余念がない。同店では縁起を担ぐグッズはないが、食べることで受験に役立ちそうな商品が豊富だ。

 お薦めなのが「がごめ昆布飴(あめ)」。ガゴメに豊富に含まれる健康成分が喉に潤いを与え、風邪予防につながるという。携帯用(35グラム180円)が売れ筋で、ほかに抹茶味(90グラム315円)、塩あめ入り(80グラム315円)もある。

 受験生にぴったりの夜食が「がごめ雑炊」。お湯をかけるだけで手軽に作れて低カロリー。体も温まる。味はプレーン、みそ、梅の3つで、価格は262円。

 地元・梶原昆布店(豊川町、梶原健司社長)の「納豆昆布」(50グラム420円)にも注目。刻みコンブで、納豆に入れて食べるとおいしい。納豆とガゴメのダブルネバネバ≠ェ難関突破を呼び込みそうだ。

 同店には、受験生の力強い味方となる営業部長「ガゴメマン」がいる。ガゴメを広めるために誕生したゆるキャラで、「ガゴメマンに頭をなでられると、粘り強くなる」(同店)という“伝説”も浮上。6日には函館空港に登場予定だ。

 石原店長は「どの商品も中・高校生には食べやすい。入試は体調管理をしっかり行い、普段の力を発揮することが何より重要。それをガゴメが応援します」と話している。

 営業時間は午前10時〜午後6時。問い合わせはTEL0138・27・4777へ。(山崎大和)