2013年1月9日 (水) 掲載

◎道南の中学校家庭科教諭研修会、郷土料理の実習法学ぶ

 道南の中学校技術、家庭科を専門にする教諭を対象にした研修会が8日、函館桐花中学校で開かれた。参加者14人は本年度から必須になった家庭科の単元「地域の食材を生かした調理、地域の食文化」の指導、実習方法について意見を交わした。

 道南地区技術・家庭教育研究協議会が年2回開く研修会。この日は地域の食材であるイカとコンブを使ってイカ飯とみそ汁を作り、授業作りのポイントを踏まえた学習指導の方法を学んだ。

 講師は「コンブやカツオのうまみ成分を紹介しながら作業をすると、子どもたちの興味感心も高まる」とアドバイス。イカの下ごしらえや煮る時のコツなどを教わりながら、授業作りのスキルアップに励んだ。

 参加した男性教諭は「研修会は他校の先生から意見を聞ける大切な場。料理する機会がなかなかないので、技術をしっかり身につけていきたい」と話していた。(平尾美陽子)



◎コープおしごとキッズ、児童がレジなど挑戦

 小学生がコープの店内で仕事を体験するイベント「冬休みおしごとキッズ」が8日、コープさっぽろ山の手店(函館市山の手町)で行われた。児童はレジでサービスに挑戦したり、果物や肉をパックに詰めるなどの作業をこなし、仕事の大変さと楽しさを味わった。

 この日参加したのは市内、近郊の小学3〜6年の20人。青果や魚、肉、総菜の4つのグループに分かれ、バックヤードでパックめの作業を体験。

 また、レジでは実際に客が持ち込んだ商品のバーコードを次々に通していったほか、店内放送ではサービス商品や日替わり商品を紹介。原稿をすらすらと読み、従業員らを驚かせた。

 店長になりきって店内放送をした七飯七重小4年の種畑隼斗君は「マイクを持って話すのは緊張したけれど、上手に読むことができた」と満足そう。姉妹で参加した函館柏野小4年の櫻庭春香さん、春菜さんはレジを体験。「本物のレジを触ることができてうれしかった。いい経験になった」と感想を語った。(松宮一郎)



◎「寒中みそぎ祭り」13日から

 【木古内】1831(天保2)年から続く伝統神事「寒中みそぎ祭り」が13日から3日間の日程で行われる。最終日の15日には新幹線開業と町の特産品をPRしようと「はこだて和牛」を使った料理が格安で提供される。

 寒中みそぎ祭りは初日の午後6時から佐女川神社(野村広章宮司)で行われる「参籠報告祭」で幕開け。今年新たな行修者となった町在住のJR職員、高橋駿さん(21)を含む若者4人が、神社にこもり水ごりなどの厳しい鍛練を3日間続ける。

 14日には「みそぎフェスティバル」が午後5時半ごろから始まり、健康管理センターから佐女川神社までのみそぎロードをみそぎ行列が練り歩く。道沿いにはキャンドルやかがり火がきらめき、イベントを盛り上げる。同7時ごろからは同神社で行修者の水ごりが行われる。

 最終日の15日にはみそぎ浜で行修者がご神体を抱え、極寒の津軽海峡に飛び込む「海中みそぎ」(午前11時50分ごろ)が実施される。午後0時半にはみそぎ広場(健康管理センター駐車場)で「はこだて和牛魅了フェア」が開かれ、サイコロステーキ、焼肉、こうこう汁が100円(数量限定)で販売される。

 そのほか、同広場では函館のご当地アイドル「玄舞☆少女隊」のライブ(午後1時)、福引抽選会(同1時半)、もちつき・もちまき(同2時)などが行われる。詳しくは町観光協会TEL01392-2-2046まで。(小杉貴洋)


◎道南の2012年倒産、件数、額とも過去10年で最少

 民間信用調査機関の東京商工リサーチ函館支店は、2012年の渡島、桧山管内の企業倒産件数をまとめた。負債総額1000万円以上の倒産件数は前年比3件減の18件で、総額は同8億8800万円減の33億8100万円となり、2003年以降、過去10年では件数、額ともに最も少なかった。同支店は「不況で厳しい経営環境が続いているが、中小企業金融円滑化法など国の金融・経済対策が効果を上げている」と話している。

 12年は2、3、6〜8月の5カ月が発生ゼロで、件数、額ともに過去最低の水準で推移してきた。12月に2件の倒産があり、4カ月連続の発生となったものの、総額は4000万円と小口だったことから、いずれも過去10年で最低となった。

 業種別では、公共工事削減や住宅着工件数の低迷などから建設業が6件でトップ。製造業、卸売業がそれぞれ3件、小売、サービス業・その他が2件ずつで続いた。理由はほとんどが業績不振。負債総額10億円以上の大型倒産が昨年と同じ1件で少なかったことも特徴。一方、1億円未満は10件で半数を占めた。

 同支店では今年の見通しについて「自民・公明党政権となって以来、株価が回復し円高基調となっていることに加え、大型の補正予算を検討していることなどが明るい材料」とみる。

 その一方で、「再延長の効果があった中小企業金融円滑化法が3月に期限切れとなること、また、同法に代わる経済対策も検討されているが、同程度の支援は難しいとも言われており、4月以降は業績回復が見込めない企業の倒産が増加傾向で推移する可能性が高い」と指摘している。(松宮一郎)